Google Cloud Next で見た Jamboard に感激。働き方を変えるソリューションになると期待して導入!
メタウォーター株式会社様
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株式会社オノコム
住宅から店舗、病院、オフィスビルまで請け負う総合建設業の株式会社オノコム。愛知県豊橋市を本拠地に、国内に8拠点、海外3拠点を持ち、「なければつくる」をモットーに、日本全国はもとよりグローバルに事業を展開されています。
同社では、Android OS を搭載したメガネ型ウェアラブルデバイスである Glass Enterprise Edition 2(以下、Glass)を15台導入し、建設現場とオフィスを Google Meet で接続し、Glass を装着した現地担当者の視界を共有しながら、現場確認、打ち合わせ、検査、トラブル対応などに活用して様々な効果を上げています。
(コロナウイルスの影響により、取材はオンラインで Google Meet を利用)
課題
対策
効果
全国に拠点を構えるオノコム。全国各地の工事の進捗確認や施工検査のため、以前は複数人が現地に赴いていました。しかしコロナ禍で県をまたいだ移動を極力控える必要があったことから、遠隔地からでも現地確認ができる仕組みが必要でした。ヘルメットにアクションカメラやスマートカメラをつけたり、スマートフォンのカメラで撮影して Skype で中継したりと、様々なやり方を試してきたと、デジタル部門の杉浦氏は話します。
「スマートフォンで撮影すると、両手がふさがってしまったり、肝心の箇所が映っていなくて、何度も指示をし直すことがありました。アクションカメラやスマートカメラをヘルメットに装着した場合、ヘルメットの外にカメラが飛び出してしまうので、狭い足場を移動するときにぶつかってしまって危険なので運用できませんでした。」(杉浦氏)
そんな時、以前より取引のあった電算システムの DM から、電算システムが国内での Glass の販売を開始したことを知り、2021年9月にまずは1台を試験導入しました。
「現場作業の合理化を検討する会議があり、そこで現場にいる社員に Glassをつけてもらい、オフィスにいる3人に PC で映像を見てもらいました。それを見てぜひ自分の現場で使いたいと言う人が出てきたので、追加で4台導入することになりました。多くの現場で導入の効果が確認されたことで、使用範囲を全拠点に拡大展開しようと、2022年1月、さらに10台追加しました。」(杉浦氏)
本格導入を始める前に、映像を問題なく配信できることや Glass の操作性と装着感を検証しました。通信品質は環境によりますが、多くの現場で問題なく使えました。操作については、年配のベテラン社員は当初 Glass のスワイプ操作に戸惑いがあったようです。しかし慣れてしまえば問題なく使えるようになりました。装着感は工事現場での移動でも邪魔にならず、違和感なく使えました。
「全拠点に展開するにあたって、Google ドキュメントでマニュアルを整備しました。誰でも使いこなせるよう、装着方法や外し方などの取り扱いを動画にしたり、メニューの遷移図で目的の設定箇所を明瞭にすることでわかりやすくしました」(杉浦氏)
デバイス紛失への対策は、Glass のケースにApple のAirTagをつけて管理できるようにするなど、運用上の課題の一つひとつに杉浦氏が試行錯誤して対策を施し、定着させました。
杉浦氏は、電算システムが運営している Glass 導入企業のユーザーコミュニティに参加し、他社での活用や運用の工夫を参考にしたと話します。
運用を開始してから、オフィス勤務の監督が打ち合わせや工事進捗の確認で現場訪問に費やす工数が大幅に削減されました。実験的に、京都の小規模店舗増築工事でどれだけ削減できるか検証のため、トラブル以外はすべてリモートで監督業務を実施してみたそうです。
「通常は週に2−3回、全工期で12−3回、拠点の担当者が確認のため現地に行かないといけないのですが、この工事に関しては今の所0回です。現場監督の私もまだ2回しか行っていないので半分以下です。それでも現場はうまく進んでいますし、移動の時間はもちろん、交通費の面でも削減でき、半年で投資分を回収できています」(加藤氏)
「工事現場ではタブレットで図面を見ながら動くので、手を使わずに現地の様子を共有できる Glass はとても便利です。電話だと現場の状況を正確に伝えるのが難しいですが、映像を通して確実に状況を上長に伝えられるので安心感があります」(今田氏)
当初は想定していなかった用途でも Glass が活用されているようです。社内システムを担当する杉浦氏には、離れた拠点や現場のネットワークや機器トラブルのリモート対応にも大変役立っているそうです。
「現場の事務所でネットワークがつながらない時、ルーターのランプの点灯状況やケーブルの接続などを確認してほしいのですが、うまく指示が伝わらなかったり、写真では点滅なのか点灯なのか判断できないことがありました。しかし、Glass を使って見てもらうことで、簡単に目視で状況を把握できるようになりました」(杉浦氏)
想定外の効果として、経験の浅い若手社員の教育に使えることがわかりました。
「状態を確認してほしい部材名を伝えたとき、相手が全く別の場所を見ていることがありました。その目線から専門用語を理解していないことがわかり、その都度説明するようにしました。これまでは、わかっていないことに気づけていませんでしたし、若手社員も質問しにくいところがあったと思います。相手の目線から理解度を把握して、それにあわせた指導ができるようになり、今後は社員教育でも利用価値がありそうです」(加藤氏)
また、障害のある人や高齢者などでも現場の様子を確認できるようになり、ベテランの知識や技術を活かせる機会が増えたとも感じたそうです。
「私自身、足が少し悪いので毎回現場に出張するのが大変でした。Glass を使えば、現地に行かなくても仕事ができるので、助かっています。今後、現場を引退した経験豊富な職人さんの指導を若手がリモートで受けるというようなこともできそうです」(加藤氏)
すでに、Glass を使った業務が定着している同社ですが、今後はさらなる導入拡大も視野に入れていると杉浦氏は展望を語りました。
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