
店舗内に設置した移動可能なデジタルサイネージ動的コンテンツによる訴求効果向上と、お客様との新しいコミュニケーションとして売上にも貢献
株式会社グッデイ様
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株式会社多摩ニュータウン開発センター
1988 年、多摩ニュータウン西部南大沢地区の開発、発展に貢献するために東京都等の出資によって設立された多摩ニュータウン開発センター。南大沢駅前の商業施設・複合ビル「パオレ」「ガレリア・ユギ」「プラザ A」と 2 箇所の駐車場を建設し、管理運営を通じて地域開発の先導的役割を果たしてきました。
現在は南大沢地区は開発段階を終え、東京都が進めるスマートシティ構想の先行実施エリアに選定されるなど、新たな段階に入りました。そこで、同社は「賑わいづくりの牽引役」に存在意義をシフトし、南大沢地区の発展に貢献することを目指しています。パオレに設置した大型デジタルサイネージ「ビッグマウス」と、以前からあるサイネージを StratosMedia で再構築することで、賑わいの街づくりを推進しています。
課題
対策
効果
多摩ニュータウン開発センターが管理するパオレは、オフィスや店舗が入る複合ビルです。もともと大学が入っていたことから、パオレの前に柱が円形に並ぶパーゴラ(屋根のない東屋)とモニュメントがあり、ベンチと緑地が設置されていました。
「人々が集う場所として作られたようですが、残念ながらそのようには使われず、通行のじゃまになっていました。パオレの名前が隠れてしまい、テナントの看板のほうが目立つので、駅前にあるのに、パオレの場所がわからず、テナント名で呼ばれることもあり、改良する前のテナント入居率は65%程度にとどまっていました」(川合氏)
川合氏が就任後、パーゴラなどを撤去し改良工事を行うことになりました。しかし、建築基準法などの関係で実施できるまでに時間がかかり、工事が完了したのは2020年末ごろのことでした。
「パオレの左正面にスペースがあったので、そこに大型サイネージを入れて街の情報を発信することになりました。少し前からパオレの中にディスプレイを設置していたので、同じように情報を発信できればと考えたのです。しかし、サイズが大きいのでぴったりとはまるディスプレイがなく思案していたところ、電算システムを紹介され、屋外に設置できる頑丈な大型ディスプレイを調達してもらい、2021年11月末に設置できました。
設置に時間がかかったのは、市の屋外広告物条例に基づき、市役所との調整が必要だったためです。その調整にも電算システムの担当者が奔走してくれ、無事に許可されました」(川合氏)
東京都のスマートシティ構想の先行実施地区となったこともあり、改良したパオレの前を広場として活用することになりました。
「パオレの前を『ふれあい広場』と名付け、そこでイベントを開催できるようになりました。デジタルサイネージについても、印象に残る名称が良いと思いニックネームを『ビッグマウス』にしました。
ホラ吹きというような意味もあるので最初はどうかなと思ったのですが、印象に残るし覚えやすいと思って採用しました。ロゴとキャラクターも新たに作成し、ディスプレイの下に明示することにしました」(川合氏)
サイネージだけでなく、ライブカメラも設置しました。
「要件に合うライブカメラの選定に苦労しましたが、ビッグマウスとの連動だけでなく人流のカウント、おおよその性別、年齢のデータも取得できるようになりました」(川合氏)
設置したカメラの人流データから、イベント開催時は人が増えていることが数値化され、さらにイベント内容によっても大きな差があることが分かってきました。
大型デジタルサイネージと既存の屋内ディスプレイに流すコンテンツは、Google Cloud 上で提供されるCMS「StratosMedia」で管理、配信し、コンテンツ更新の運用負荷を低減しています。
「消防署や警察署からのお知らせ、天気やニュース、南大沢のプロモーション、広告などを配信しています。私が窓口となってコンテンツデータのやり取りをして、それを電算システムの担当者に渡して配信設定をお願いしています。データを渡すのが配信直前になることもありますが、柔軟に対応してもらっており、助かっています」(舘野氏)
「広告は、南大沢にある映画館、スポーツジム、アウトレットモールなどから出稿があります。広場に展示している輸入車の広告も配信しています。企業から受け取った広告データの最後に『南大沢で検索』のようなコンテンツの追加加工を施し、配信設定をしてもらうこともあります」(市川氏)
以前は、ディスプレイのコンテンツを更新するのに、USBメモリでデータの入れ替えを行っていたため、手間がかかっていたそうです。
「朝一番に対応しなければならないので、夜間に作業をしなければならず、また設置場所がフェンスの外側にあり、作業の危険もありました。今は、クラウド経由でデータの更新ができるので、その作業が不要になりました」(溝口氏)
サイネージをどのように活用していけばよいか模索する中で、電算システムより「カルチャー」「観光」「スポーツ」というテーマをご提案しました。現在、広場では定期的にテーマに沿った様々なイベントが開催されています。
例えば、楽器店による音楽イベント、飛騨高山の物産展などを実施しました。イベントの様子のライブ配信、物産展で地域の情報や出品物の紹介などのコンテンツを配信するなどイベントに合わせたサイネージ活用がされており、賑わいの演出に一役買っています。
「今後は、物産展などのイベントの開催を各地の自治体と協力しながら強化したいです。イベント開催のノウハウや売上予測などの情報を揃えて、幅広く使ってもらうスキームを作りたいです」(溝口氏)
工事やサイネージの設置により、パオレのイメージ向上がはかられた効果もあり、テナント入居率が100%になりました。
「パオレに入る飲食店の方から『お客様からビルのイメージが良くなったと言われた』という話を聞くとうれしいですね。サイネージを常設して情報発信をしている活動が東京都からも評価されたようで、スマートシティ協議会の運営を委託されました。今後は、情報を発信するだけでなく、市民からも情報を受け取れる仕組みを用意して、双方向コミュニケーションを実現していきたいですね」(川合氏)
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