社内アンケートで明らかになったIT環境への不満。 老舗企業のDXでクラウド時代の働き方に対応できる社内システムを目指した改革とは?
日本基礎技術株式会社様
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株式会社NVC(ヌーベルバーグカンパニー)
株式会社NVC(ヌーベルバーグカンパニー)は、コンテンツ制作・イベント企画制作、スタジオ撮影技術、映像の編集・MA、映像業界に特化した技術スタッフ派遣事業など、あらゆる映像コンテンツ制作をワンストップで手掛けるヌーベルグループ5社を管理・統括するホールディングス・カンパニーです。
グループ内の情報共有に課題があった同社では、2020年2月より社内コミュニケーションプラットフォーム「LumApps (ルムアップス)」を導入し、異なる拠点・現場で活動するグループ会社間での情報共有に活用しています。
(コロナウイルスの影響により、取材はオンラインで Google Meet を利用)
課題
対策
効果
大規模から小規模まであらゆる映像のコンテンツ制作・映像制作・撮影技術・映像編集をワンストップで手掛けるヌーベルグループ。グループ会社5社での情報共有に課題を感じていたと、社内外の広報を担当する原氏は話します。
「もともと使っていたイントラサイトは、勤怠管理システムなど必要なシステムへのリンクが掲載されているだけの簡素なものでした。グループ各社の拠点が分散しているだけでなく、複数の拠点を持つ企業もありますし、撮影現場での作業も多く、従業員の働く場所は様々です。情報共有の方法が今の状態では不十分だと感じていました」(原氏)
グループ全社のソフトウェア、ハードウェアの導入、運用、保守を担当する情報システム部門の小林氏は次のように話します。
「車両や機材のレンタル状況など、従業員間の業務上のやり取りで、個人のSNSが利用されていたため、会社で管理できるシステムで情報共有できるようにしないといけないと感じていました」(小林氏)
情報共有の課題を解決するために、社内ポータルサイトを構築できるシステムを検討しました。
「以前から Google Workspace を使っており、ユーザー会で LumApps社 が登壇しているのを聞いていたので、製品については知っていました。具体的に製品を探し始めた時に、電算システムから紹介があり、候補の一つとして検討しました」(小林氏)
検討の段階では、自社構築や Google サイト での実装なども検討したそうです。
「LumApps は Google Workspace と連携できることを評価しました。ユーザーアカウントを連携できますし、シングルサインオンにも対応しています。会社からの連絡事項、各種システムのマニュアルへのリンクなどをまとめられるという利点がありましたし、社員が情報発信することもできるので、ナレッジとして蓄積できるようになりました」(小林氏)
本格導入の前にトライアル導入で使い勝手を検証しました。
「当時、社員は約450名でグループ広報は私のみ、システム担当も少人数でした。今後人数が増えたり、担当者が変わったりした場合でも、他の人でも運用ができること、使いやすいシステムであることを重視して検証した結果、LumApps の導入を決めました。HTMLやCSSの知識がなくてもニュースの更新などができること、Google Workspace との連携ができることが決め手となり社内の承認を得られました」(原氏)
LumApps の導入決定後、LumApps の設定は自社で行いました。すべての設定が完了するまで6ヶ月ほどかかりました。
「サンプルサイトのデータをカスタマイズして構築したので、構築自体はそれほど困難ではありませんでした。不明点があれば、電算システムへメールで問い合わせて回答してもらいました」(原氏)
「配慮したのは、適切なアクセス制限です。会社が5社あり、それぞれの会社には社員と派遣社員が混在しています。グループ共通のトップページの他に各社のページがあり、社員であればトップページと自分が所属する会社のページにアクセスできます。一方、派遣社員はトップページにはアクセスできませんが、派遣先の会社のページにはアクセスできるといった形でアクセス設定をしました」(小林氏)
アクセス制限を厳密にしたのは、業務上セキュリティ対策が求められるからです。
「映像の制作に関する情報は機密情報になります。シフト制で担当する従業員全員が業務のマニュアル情報にアクセスできなければなりませんが、部外者にはアクセスできないようにしなければなりません」(原氏)
システム設計やアクセス制限の他、各社それぞれのページに掲載する情報についても、整理するのに時間がかかったそうです。
「グループ各社にヒアリングして、掲載が必須の情報、あれば便利な情報などを整理しました。例えば、スタジオ撮影をする会社であれば、機材のトラブルや修理情報、レンタル状況をカレンダーで掲載しています。各社で使っているシステムのマニュアルへのリンクなども掲載し、わからないときは各自で調べてもらうようにしたことで、管理側の負荷が減りました」(原氏)
LumApps 導入時の懸案事項の一つに、利用が定着するかどうかということがあったそうです。定着させるための施策として、月に1回は必ず LumApps にアクセスしないとできない作業を用意しました。
「LumApps に出勤簿を打ち込むシステムへのリンクを掲載することで、少なくとも月に1回は出勤簿の記録のためのアクセスが必要になりました」(原氏)
出勤簿以外の情報にも興味を持ってもらうために、新入社員の紹介動画を広報部で作成して掲載するなど、社内広報としての活用もしています。
「業務に必要な機材や車両のレンタル状況、会議室の使用状況などを Google カレンダーに掲載しています。これまでは、会社に来ないとレンタル状況を確認できませんでしたし、申請するのも紙ベースでした。これらをオンラインで利用状況を確認できるようにし、 Google フォームから利用申請できるようにしたことで、業務の効率化になっています。
制作する番組のマニュアル情報は、以前は社内の共有フォルダに保存していたため、出社しないと確認できませんでした。前日にシフトが決まっても、社外から情報が見られないことがありましたが、LumApps で外からでも確認できるようになりました」(原氏)
今後は、掲示板などのコミュニティ機能の活用も促進していく予定です。
「今は業務に必要な情報が中心ですが、今後はコミュニティ機能を使って有志が集まって開催するイベントの情報など、社内コミュニケーションを促進するような内容も掲載していきたいですね。楽しめる情報が増えれば、アクセス頻度も上がると期待しています」(原氏)
「新規導入する業務システムのヘルプやマニュアルへのリンクを掲載して、業務システムの導入を成功させるための土台として活用していきたいです。他にも、Google Workspace の便利な活用方法などを掲載して、活用度合いを高めて行きたいです」(小林氏)
<今回お話して頂いた方>
総務部 広報課 課長 原 めぐみ 氏
業務部 システム課 主任 小林 真 氏
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