対話を重視するオンライン授業の実現に向けた Google Workspace for Educationの有償エディション導入!
筑波大学附属高等学校様
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東京学芸大学附属高等学校
高い教育水準と先進的な情報教育で知られる東京学芸大学附属高等学校では、以前より生徒ひとりひとりにメールアドレスを配布しており、他校に先駆けていち早くタブレット端末等を導入していたものの、予算の制限から生徒1人に端末1台を割り当てることができず複数人での共同利用にとどまっており、端末を授業で効果的に活用できていませんでした。
同校はその打開策として、Google が教育機関に無料で提供している生産性コラボレーションツール G Suite for Education™ と、海外では文教分野で需要の高い次世代ノートPC、Chromebook に注目し導入を決定。既存メールを Gmail™ に移行した結果、教職員をはじめ生徒自身も様々なデバイスから容易にアクセスが可能となり、校内のコミュニケーション、コラボレーションがより活発になりました。また、低価格で管理に手間がかからない Chromebook を選択したことで、予算的にも1クラス1人1端末体制の実現が可能となり、現在国語科の授業での利用を皮切りに、ITを活用するからこそ実現できる全く新しい躍動感ある授業が進められています。
課題
対策
効果
東京学芸大学附属高等学校は、1954(昭和29)年、東京学芸大学教育学部の附属高等学校として開校しました。多くの教科で発展的な授業と研究が展開されており、幅広い教養と応用力を持つ人材が育つよう工夫されています。
東京学芸大学の附属学校であることから、教員養成や教育の実践的な研究に取り組んでおり、東京学芸大学および同校卒業生など年間200名に上る教育実習生を受け入れています。同校の教師は、教育実習生などを指導する「教師のための教師」としての責務も果たし、その成果は日々の授業にも還元されています。また先進的な情報教育でも知られ、早くも1995年から、教師自らネットワーク配線を行いPC端末を情報教室や各教室に備えるなどの取り組みを進めてきました。
同校では、学年ごとに教室で活用するモバイルデバイスを導入する試みが始まっており、ここ何年かはクラスで共用するタブレット端末を複数台ずつ導入してきたのですが、2014年、国語科の2学年を担当していた金指紀彦教諭が情報科と連携した新しい授業形態を実現するため、次世代のデバイス選定に携わることになりました。
同校には教師が学年横断で組織する教育工学委員会があり、そこで新しい選択肢として浮上したのが Google の Chrome OS™ を搭載したPC、Chromebook でした。この会で副委員長を務めていた金指教諭は G Suite が日本で提供された当時からサポートを実施している Google for Education パートナー、株式会社電算システム(以下、DSK)より教育機関向けコミュニケーション・コラボレーションツールである G Suite for Education と Chromebook の提案を受け、生徒の新しい言語活動支援が可能だと考えました。
同教諭は語ります。「すでに生徒たちは私生活の中でIT利用が常態化しており、社会人になっても当たり前のように使い続けていくでしょう。これはもはや新しい文房具です。情報科で情報リテラシーを学ぶだけなく、国語科の授業における言語活動の中にITを取り入れるという発想に至ったのはごく自然なことでした。特に"書く"という行為は、紙は紙で手書きの良さがあるものの、内容の共有が容易ではありません。その点、ITを利用すれば簡単に他の生徒と意見を共有できるようになり、授業中にお互いの意見について議論をすることが可能になります。あるいは「青空文庫」などの無料コンテンツを使って、生徒が手軽に文学作品に触れることもできます。 Google も挙げる『共有』『スピード』に、私は『検索F』を加えた3点をIT活用の利点として考えています。」
金指教諭が G Suite と Chromebook に気持ちが傾いた背景には、導入したい台数とコストのバランスが取れるという点もありました。原資は、学年毎に生徒から集めていた情報利用費だけで、Chromebook 以外の端末では予算的に1クラス分のまとまった台数を導入するのは困難でした。「グループに1台、2人に1台といった共用では、本当の意味での新しい授業の実現は難しいと思いました。少なくとも1クラス45名分は一斉導入し、各生徒が授業の中で自由に使える環境を実現したかったのです。」加えて、Chromebook がハードキーボードを備え、金指教諭が授業で力を入れたい"書く"行為に適していたことも今回の選定を後押ししました。
システムインテグレータとしてDSKを選んだことについては、提案がよかった、と同教諭は語ります。「DSKは教育関連のITソリューションについて親身になって情報を提供してくれましたし、Chromebook と G Suite という提案も、まさに私が求めていたものでした。」
2015年4月、同校に無線LANが敷設され、校内どこでも Chromebook が使える環境が整い、その利用は金指先生の国語科の授業から始まりました。たとえば、情報教育公開研究会で行った授業では、生徒にある評論文を読ませ、筆者の主張を書いて Chromebook で Google フォームを利用し回答をアップするという試みを行いました。教室前方のスクリーンに今回答したばかりの生徒42名分の回答が並ぶと、金指教諭が「この書き方はどうでしょう」などとコメントを加えながら、相互添削を開始。そうすることで生徒は自分の書き方にどんな特徴があるのかといった”メタ認知”が得られる上に、自分とは違う書き方を習得することができます。同じ内容の授業でもクラスによって議論の展開が様々で動的な授業になるために、金指教諭自身とても楽しく教えられるそうです。一方的な講義形式ではなく、生徒が自由に自分の意見を発言できる新しい指導が実現できたというのが、金指教諭がこのデバイスを導入して実感している最大の効果です。「Chromebook は起動も速く、メンテナンスに手を取られることもないため、限られた授業の時間を有効活用できるのも長所です。」(金指教諭)
Chromebook と同様に G Suite も大変便利で、授業以外の場でも活躍しています。それは学校で行う様々なアンケートです。進路希望調査、卒業生による進路講演会の希望調査、学習旅行(行き先)の希望調査など、学校で行うアンケートは今まで紙ベースで制作・配布・回収されていたため、非常に時間と手間がかかっていました。それを Google フォームに置き換えたことにより、集計にかかる時間は大幅に削減され業務が大きく効率化できました。さらに、どんなデバイスからでもアクセスできるため、生徒が帰宅後に自分の使い慣れたデバイスで回答を提出することができ、アンケートの回収率が上がったことも効果のひとつです。特に進路指導部が主管する進路希望調査や生徒からの進路結果報告は、今や完全に Google フォームへ移行されようとしています。また、G Suite アカウントは無料でいくつでも利用が可能なので、卒業しても継続してアカウントを利用できるようにしたところ、以前よりも頻繁に連絡が入り卒業後の近況を知る機会が増えました。
2016年2月、金指教諭はグーグルの東京オフィスで開催された「Google for Education 利用推進セミナー」で、教師が簡単に課題を作成、整理し、効率的にフィードバックを提供できる Google Classroom に出会い、今後これを自分なりに活用していきたいと考えています。また、数学科でも GeoGebra という高機能な無料数学アプリケーションを授業に取り入れようという動きがあり、生徒が主体となって進める「探究授業」や教育実習生と教師の協働作業においても、今回導入した Google ソリューションは有効に活用できるとみられており、長期的には Chromebook のさらなる追加導入も視野に入ってきています。
常に時代を先取りする情報教育で、高等教育をリードしてきた東京学芸大学附属高等学校が選択したのは Chromebooks for Education と G Suite for Education でした。その活用により、次世代に活躍する人材の基礎固めを進めています。
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