Google Workspace for Education の有料プランのセキュリティ機能を活用して利便性と安全性を確保
学校法人 清風学園様
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国立大学法人 筑波大学附属高等学校
筑波大学附属高等学校は明治5年に創設された東京高等師範学校に端を発し、何回かの合併や校名変更をし現在に至ります。歴史と伝統のある学校で、自主・自律・自由の精神にもとづく、調和の取れた全人教育を目標に掲げています。
同校はICT教育に積極的に取り組んでおり、2014年度から Google Workspace for Education(以下、Google Workspace) を導入して、授業や学校活動で利用しています。さらに2021年度からは、一部の教員に有償エディションである Teach and Learning Upgrade の導入を始めました。
(コロナウイルスの影響により、取材はオンラインで Google Meet™ を利用)
課題
対策
効果
2014年度から Google Workspace を導入している筑波大学附属高等学校。2021年度より、一部の教員が有料プランである Teaching and Learning Upgrade に変更しました。導入のきっかけは、オンライン授業でグループ分けしてディスカッションできるブレイクアウトセッションの機能を利用するためでした。
「本校では対話を重視した授業を行っています。無償版ではブレイクアウト セッションが利用できないので、他社製のWeb会議ツールを使っていました。しかし、そちらのアカウント費用が Teaching and Learning Upgrade の約2倍となるため、そのコストが問題でした。そこで、実験的に一部教員で Teaching and Learning Upgrade の利用を始めました。
Google 製品に統一することで、録画した映像を Googleドライブ™ や Google Classroom 、YouTube™ にアップすることが簡単になります。例えば、授業中には伝えきれなかったことを授業後に追加で Google Meet で録画して、Google Classroom にアップロードして見てもらうというような活用が簡単にできます。
併用していた他社製のWeb会議ツールでは、細かい設定の難易度が高い上、端末のスペックが低いと動かない、クラウドストレージが足りずローカルに録画データを保存せざるを得ないといった課題がありました」(山田先生)
「以前はグループ作業をする場合、事前に Google Meet でグループの数だけリンクを作って分けており、私は、それぞれのグループごとのリンクをたどってディスカッションの様子を確認していました。今は、一つのリンクで全員で講義、グループで議論し、再び全員で集まって発表して、また別のグループで議論というような使い方ができています」(速水先生)
その後、Google Workspace のエンドポイントセキュリティについての具体的な情報がなかなか見つからず困っていたところ、Google より電算システムを紹介されました。
「電算システムは、Chrombook™ に関するブログなどを読んでいたので知っていました。Google Workspace のセキュリティ対策についても詳しいだろうという期待がありました」(山田先生)
Teaching and Learning Upgrade は、生徒の提出物にインターネット上のWebページや書籍、Google ドキュメント™ などの文言がそのまま使われていないかどうかをチェックする独自性レポートを無制限で利用できます。
「今年度の始めに、独自性レポートについての説明を生徒にして、チェックしていることを伝えました。生徒が内容に独自性があるかどうかを意識して作成するようになったと思います。独自性レポートの結果は、自分の目でも確認しています」(速水先生)
「独自性レポートの示す引用の比率、文字数などを一覧にしてチェックしています。引用が多い場合は重点的にチェックしています」(山田先生)
同校では、Google Workspace を様々な場面で活用しています。一つは事務処理での活用です。
「コロナ禍にあって、生徒の体温の確認を毎朝しています。生徒が自分専用のスプレッドシート™に体温を入力すると、リアルタイムで教員のスプレッドシートに全員分統合されて反映するように、Google App Script(以下、GAS)を使ってシステム化しました。同様の機能を持つ有料のサービスがあるところ、自前で構築して運用できています」(山田先生)
「情報の授業で、『情報教室の利用ルールを周知するデザイン』を課題にして、Google スライド™ で自分のデザインを作ってもらって Google Classroom にアップしてもらいます。GAS で全員の提出物を一つのファイルにまとめて、生徒同士で見られるようにし、Google フォームで良いと思ったデザインに投票とコメントをできるようにしました。確認用のファイルは編集できないように権限をコントロールしています。以前は、一つひとつファイルを開いてみるか、手作業で統合していましたが、GAS で自動的に統合できるので効率化しました」(速水先生)
「生徒に部活の入部届、退部届を Google フォームで提出してもらい、生徒全員の部活参加状況をまとめた Google スプレッドシートと連動するようにしました。これまでは、紙の届け出で管理していて煩雑でしたが、効率化できました。学校独自の煩雑な業務がいろいろありますが、GAS を使って業務をシンプルで洗練されたものにできます。導入して事務処理をおおよそ50%は削減できていると感じます」(三輪先生)
その他にも、テストの採点ができる「デジらく採点2」と Google Classroom を連携して結果を返却することで、これまで一人ずつ手渡ししていた返却業務を効率化でき、問題の解説に時間を割けるようになったという効果もあるそうです。
生徒が作ったシステムが運用されているケースもあります。
「校内の忘れ物を登録するシステム、毎年実施している学習院高等科との総合交流試合の結果を速報するシステムなど、情報の授業でテストケースを作って、本番運用しているものもあります。先輩のそうした成果を見て、後輩は学んだり後に続きたいと感じているようです」(速水先生)
教員の活用を推進するにあたって、電算システムが開催する講習やセミナーが参考になっていると山田先生は話します。
まだ全教員が Teaching and Learning Upgrade を利用しているわけではなく、教員間でも使いこなしの度合いに差があるそうです。今後は Teaching and Learning Upgrade を使う教員を増やし、Google Meet の活用方法などをさらに周知して、積極的に活用する教員を増やしていきたいと山田先生は展望を語りました。
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