対話を重視するオンライン授業の実現に向けた Google Workspace for Educationの有償エディション導入!
筑波大学附属高等学校様
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栗原学園グループ
1969 年に幼稚園を設立して以来、栗原学園グループは事業を拡大し、現在では幼稚園、保育園、インターナショナルプリスクール、学習塾、専門学校など、多岐にわたる教育機関を運営しており、2023 年度には売上 23 億円、教職員 350 名に達しています。
栗原学園グループでは、校務の効率化を目的に、ノーコードアプリ開発ツールである AppSheet を導入しています。 AppSheet は、Google Workspace for Education(以下、Google Workspace) の Google スプレッドシート(以下、スプレッドシート) と連携できることが特長で、これにより校務用のアプリが迅速かつ簡便に行えるようになりました。導入にたずさわった学校法人栗原学園 法人本部 情報システム部では、グループ全体の IT 導入、運用管理を担当しています。
(取材はオンラインで Google Meet™︎ を利用)
課題
対策
効果
栗原学園グループでは、幼児教育から高等教育、医療領域まで幅広く事業を展開しており、多岐にわたる教育活動を行っています。情報システム部は、校務や事務のシステム管理を担当しています。以前は、市川氏がフルスクラッチで開発を行い、運用やアップデートも担当していましたが、保守に多くの手間がかかっていました。
「利用者は事務担当のスタッフで、校務に関するデータの登録・管理、検索ができるシステムが必要でした。手の込んだ画面は不要で、データ管理とメンテナンスの効率化が重要な要件でした。ゼロから開発するよりも、ローコード/ノーコードツールを使ったほうがメンテナンスがしやすいと考え、2023 年の後半からツール導入の検討を始めました」(市川氏)
まずはWeb検索でツールを探し、試用して使い勝手や機能の検証を行いました。調査してみると、ノーコード/ローコードツールといっても、ツールによって求められるプログラミングスキルが異なることがわかりました。例えば、カスタマイズ性が高いツールでは、一定のプログラミングスキルが必要です。
「ツールを試す過程では、どれくらいのカスタマイズが必要なのか、必要な機能は何かを整理しました。栗原学園グループでは、Google Workspace を導入しており、スプレッドシートでデータを管理していたので、スプレッドシートと連携できることが重要でした。一方でカスタマイズ性は重視していませんでした。要件を整理する中で、最もマッチしたのが AppSheet でした。
AppSheet の試用で作成したアプリで登録したデータがスプレッドシートに反映され、データの表示や検索ができること、スプレッドシートからでもデータの修正ができることがわかりました。後からスプレッドシートに項目を追加した場合でも、アプリ側でデータ構造を読み込めば反映できるので、メンテナンスも容易だと感じました」(市川氏)
ツールの選定に約 1 ヶ月、AppSheet の検証に約 1 ヶ月をかけて、導入を決定しました。
AppSheet でアプリを開発する中で、課題もありましたが、解決策を見つけながら対処しました。例えば、AppSheet とMySQLを連携するには AppSheet のライセンスのバージョンアップが必要でしたが、MySQLからスプレッドシートにデータをインポートすることで、現在のライセンスでも問題なく使えることがわかりました。
「私はエンジニア出身なので、できないことがあっても方法を変えてトライして解決できないかを考えます。費用をかけて簡単に実行する方法、費用をかけずに対応する方法の選択肢を用意して、最適な方法を選ぶようにしています」(市川氏)
最初に構築したのが、幼稚園の入園申し込みをした保護者と園児の情報を登録し、願書の受付などの入園プロセスを管理するシステムでした。
「これまでは、スプレッドシートで管理していましたが、入力フォーマットが統一されていなかったため、データ分析に活用できず、また、人によってはデータを上書きしてしまい、過去の情報が失われることもありました。
AppSheet で開発したアプリでは、スタッフがアプリ上でデータを登録・更新すれば、スプレッドシートにも自動的に反映されるようになりました。また、データ入力規則を設けて、統一したフォーマットで入力するようにしたことで、データの精度が向上しました。さらに、アプリ上で特定の条件の人をフォローアップ対象者として目立つように表示することで、見落としがなくなりました」(市川氏)
次に作成したのは、学習塾の請求額を管理するアプリです。学習塾は複数のコースがあり、コースごとに請求額が異なるため、AppSheet のアプリでこれを管理できるようにしました。
「以前は手作業でスプレッドシートを使って管理していたため、ミスが発生しやすく、確認もに時間がかかるという課題がありました。そこで、入塾時に最低限の情報を登録すれば、請求額が自動で計算される仕組みを作りました」(市川氏)
アプリの導入により、現場スタッフの手入力が減り、請求金額が正確に把握できるようになりました。どちらのアプリもシンプルな作りで、スタッフが惑うことなく利用できているそうです。
アプリの導入により、データ分析も可能となりました。アプリから登録されたデータはスプレッドシートに蓄積され、これを Looker Studio に連携してダッシュボードで視覚化しています。
「1つ目の入園申し込み管理アプリでは、見学会の参加者数、入園申し込み者数、入園者数をグラフ化し、入園率を分析することで、よりよい運営を目指しています。2つ目の請求アプリでは、請求額に対する支払額、その差額、支払い率などを可視化することができました」(市川氏)
今後は、さらに他のアプリの開発を進めていく予定です。その一つが職員のデータベースです。
「現在、職員一覧をスプレッドシートで管理していますが、マスターデータがなく、本部、幼稚園、保育園などそれぞれの部門で個別にデータを持っています。それぞれでデータを更新する必要があり、正確性にばらつきが生じています。マスターデータを用意して各部門で共有すれば、データ管理がより効率化できると考えています」(市川氏)
AppSheet の運用を開始してから 1 年未満ですが、すでに開発や運用に関するノウハウが蓄積できているとのことです。
「今後は、営業、教務、労務関係などの業務アプリを開発し、グループ内で横展開していきたいと考えています。特に、学習塾や専門学校では生徒の成績管理アプリを導入したいです」(市川氏)
最後に、学校関係者で AppSheet の導入を検討している方に向けて、市川氏は次のようなメッセージを伝えています。
「スプレットシートの入力フォーマットやデータの統制に苦労している方も多いのではないでしょうか。スプレッドシートから一歩踏み出してアプリ化することで、データの統制や共有が簡単になります。学校の場合、データは 1 年単位で管理するため、データ量がそれほど多くないので、AppSheet とスプレッドシートの組み合わせで十分だと思います」(市川氏)
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