対話を重視するオンライン授業の実現に向けた Google Workspace for Educationの有償エディション導入!
筑波大学附属高等学校様
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麗澤瑞浪中学・高等学校
昭和 10 年に廣池千九郎氏が「道徳科学専攻塾」を開塾したことから始まる麗澤瑞浪中学・高等学校。自立、感謝、思いやりの心を育む中高一貫の私立学校で、寮生と通学生が共に学んでいます。同校では、『私の未来は私が創る』をスローガンに掲げ、世界で活躍できる日本人を輩出する進学校として3つのコア教育(探究・キャリア教育、英語・国際教育、道徳教育)を軸に教育活動を展開しています。
2019 年に Chromebook™ の導入を開始。2022 年 6 月より電算システムが提供する Ra:Class(ラクラス)を試験導入し、2023 年 4 月より全クラスに Ra:Classを本格導入する予定です。Ra:Class は Google Classroom 上での課題管理の効率化や、先生方が安心して生徒の評価を行うための観点別評価支援を実現する Webアプリケーションです。
(コロナウイルスの影響により、取材はオンラインで Google Meet™ を利用)
課題
対策
効果
2022 年度から高校の学習指導要領で導入された観点別学習状況の評価では、「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」の 3 つの観点に対する評価を行います。
「電算システムからのメルマガで Ra:Class を知りました。観点別評価支援という機能がおもしろそうだなと思い、郷先生に相談したところ、校長、教頭にも前向きに検討頂けたので、無償提供キャンペーン(キャンペーンは現在終了)に申し込みをしました」(峰田先生)
「学習にICTが役立っていることを示したいと考えていたところでした。教育現場のICT活用のプロである電算システムが開発したシステムであれば、成果が出るのではと期待しました。また、当校の先進的な取り組みを他校にも発信していきたいという気持ちもありました」(郷先生)
Ra:Class の導入前は、授業の終わりに生徒に配布する紙に振り返りを記入してもらい、回収後に内容をチェックしていました。そのため返却までに時間がかかってしまうこと、内容が蓄積されないこと、振り返りに消極的な生徒が多く文字数が少ないこと、管理が大変なことなどが課題だったそうです。
試験導入ということもあり、導入後は隔週で電算システム担当者と打ち合わせを行いました。
「Ra:Classは、直感的に操作がわかるので、操作面で困ることはほぼありませんでした。打ち合わせでは、操作しづらい部分や疑問点を相談しました。例えば、生徒の振り返りをソートして並び順を変更したいという要望を出すと、すぐに対応してもらい使い勝手が改善されました。Google Classroom と連携しており、Ra:Class のダッシュボードから課題を管理できるので、導入以降は課題を出すのに Google Workspace for Education を使うことを最初に考えるようになりました」(峰田先生)
「導入当初は、Ra:Class の機能でわからない部分もありましたが、使っているうちに感情分析などのグラフの意味がわかるようになり、活用できるようになりました。特に、ポジティブでもネガティブでも感情の振れ幅が大きいときは注目しています」(佐藤先生)
「情報の科目は複数人の教員で担当しているので、Ra:Classのダッシュボードの課題一覧から、他のクラスの課題を見られるように設定しました。お互いの授業の工夫点がわかるので便利です。これまでの授業の課題、提出物も一覧で表示されるので、授業計画にも役立っています」(郷先生)
なお、Ra:Class の試験運用をきっかけに、2023 年 4 月より麗澤大学などを含む学校法人廣池学園全体で Google Workspace for Education Plus を導入することになりました。
Ra:Class を導入してから、授業の振り返りが変わったそうです。
全体的な傾向として、生徒は手書きよりも、文字入力の方が気軽に文章を書けるようで、文章量も多くなり、細かい振り返りができるようになったとのことです。
「Ra:Class を使って振り返りを行うことが生徒たちの習慣になりました。提出された課題を確認するときに、振り返りを合わせて読んでみると、生徒がどんな気持ちで取り組んでいたのかがわかります。学習した新しい用語について、自分の生活に結びつけて考えている生徒もいて、私自身も勉強になることがあります」(郷先生)
「小テストの結果と振り返りの感情分析を組み合わせてみると、苦手意識を持っていることがわかったり、感想はポジティブでも点数が低い場合は、理解が間違っている可能性があることに気づきます。生徒の振り返りを自分の授業の改善にも活かしています。他の生徒の振り返りから新しい発見があることに気づき、生徒が他の生徒の振り返りを見られるようにしました」(峰田先生)
「授業中はうなずいて聞いていたのに、振り返りを見るとよくわかっていない生徒が多いということがあります。その場合は、次の授業のスピードを調整したり、冒頭で復習を入れたりしています。教員にとっては、振り返りが次の授業の計画に役立っています。極度にネガティブなことを書いている生徒がいれば、次の授業でその生徒の様子に気を配ったり、声がけしてみることもあります。
その後、2−3週間して『少しわかってきた』という振り返りがあると、達成感を感じます。生徒は授業を通して理解した内容を書くので、その発見がうれしいなと感じます」(佐藤先生)
峰田先生は、生徒から「最初は面倒だったが、振り返りや小テストが Ra:Class で蓄積されるようになって復習のきっかけになっている。あとから、習ったことの意味がわかることがある」というコメントをもらったことがあるそうです。
「生徒が成長を自分で感じられる機会は少ないので、振り返りを続けることの価値を感じました。ToDoリスト を使い始めた生徒もいて、主体的に取り組むようになっています」(峰田先生)
現在は限定したクラスでの利用ですが、2023 年 4 月からは全クラスに Ra:Class を展開する予定です。Ra:Class に興味をお持ちの方や検討中の方に向けて次のようなメッセージを伝えたいそうです。
「知識・技能は小テストで計測できますが、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度については、生徒の行動記録を蓄積して客観的に評価するための材料を増やしていくことが重要です。
Ra:Class はその材料の入れ物になるもので、蓄積したものが整理されて表示されるので、評価の役に立ちます。授業でのICT活用に悩んでいる方は、まずは Ra:Class で振り返りから始めるとよいと思います」(郷先生)
「経験の少ない若手教員ほど、生徒一人一人の反応や成長を常にリアルタイムで把握し、評価することは難しいと思います。しかし、Ra:Classはその支援をしてくれるので、ぜひ使ってほしいです。成績や振り返りがデータで蓄積されているので、書類の整理が苦手な教員の仕事を効率化するのもポイントです。活用方法などを今後は学校内外に伝えていきたいです」(峰田先生)
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