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データパイプラインを構築してデータ分析の自動化や効率化を実現

 2021.10.19  2021.12.23

現代の企業経営において、情報管理の最適化は非常に重要な経営課題です。保有する膨大なデータソースが各部門に点在している、という企業も多いでしょう。そこで重要となるのが「データパイプライン」という概念です。本記事ではデータパイプラインを構築し、データ分析の自動化や効率化を実現する方法について解説していきます。

データパイプラインとは

情報通信技術の発達とともに、社会を取り巻く環境も大きな変革を遂げ、さまざまな産業が発展しました。しかし、社会の発展は同時に市場競争性の激化をも招き、多くの業界で業績の二極化が進んでいます。

発展する企業と衰退していく企業の大きな違いのひとつが、ビッグデータの活用です。AIやIoTといった最先端テクノロジーの実用化が進み、ビッグデータの重要性はさらに高まっていくでしょう。このような社会背景のなか、企業が新たな市場価値を創出するためには、膨大な経営データをどのように活用していくかが問われます。

そこで重要となるのが「データパイプライン」の構築です。データパイプラインとは、データエンジニアリング・データ準備・データアナリティクスの流れを最適化するアプローチを指します。
データ分析には、情報を収集・蓄積し、分析して加工を施し、目的や用途に応じて抽出するという一連のフローが存在します。この膨大なデータの収集から抽出に至る全行程を最適化するプロセスが、データパイプラインです。狭義には「単体システム内で完結するパイプライン」を指し、広義には「複数のシステムを組み合わせた大きなパイプラインの構築」を意味します。

花王株式会社様 導入事例
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データパイプラインの構築に必要なもの

データパイプラインの構築には、「ワークフロー管理」が必要不可欠です。データパイプラインの構築では、多くのデータを扱うことになります。

たとえば、情報管理システムのデータベースで利用される構造化データから、テキストやPDF、画像ファイルや動画ファイルといった非構造化データまで、膨大な情報を分析します。その膨大なデータを一度に送信しようとすると、データ自体に支障が起きかねません。

そのため、一時的にデータを分割するなど、データの扱いを工夫する必要があります。そのようにデータを分けて取り扱う時は、ワークフロー管理を行うことで効率的に処理を進めることが可能です。また、ワークフロー管理を行うことによって、処理スピードも保ったままデータを扱うことができます。

データパイプラインの構築では、こうした多量かつ多様なデータを同時に扱うため、ワークフロー管理が欠かせません。

データパイプラインの構築に必要なワークフロー管理とは

ワークフロー管理とは、定型的な業務の流れをシステム上で実行する、業務効率の改善と労働生産性の向上を目的とした業務プロセス管理手法です。そして、定形業務をデジタル管理して自動化・効率化するITシステムを「ワークフロー管理システム」と呼びます。

一例を挙げるなら、「申請書の作成」→「申請書を提出」→「上長の承認」→「管理部門へ提出」という業務の流れをデジタル管理し、自動化・効率化するのがワークフロー管理システムです。指定した業務プロセスを自動的に実行する、Excelのマクロのようなシステムといえばわかりやすいでしょう。

データパイプラインの構築では、情報量に比例して多くの時間を必要とします。たとえば、データ分析の基本となる「前処理」は、多くの時間を要する処理プロセスです。前処理とは情報に対して実行する、データクレンジング・データの統合・データ変換という一連の処理を指します。この前処理を実行する際に予期せぬエラーが発生した場合、手作業でリカバリを行っていては、さらに膨大な時間がかかるでしょう。

ワークフロー管理システムの重要な役割のひとつが、このようなエラー発生時のリカバリを自動化することです。先述したように、ワークフロー管理システムは定形業務を自動的に実行します。そこで予測し得るエラーに対して、あらかじめリカバリを実行するスクリプトを設定しておくことで、業務プロセスの圧倒的な効率化が可能です。ワークフロー管理システムは、膨大なデータ処理を効率化するために不可欠なソリューションといえます。

データ分析基盤を構築するポイント

データパイプラインを最適化することで、データ分析基盤を効率的に構築することが可能になりますが、そのデータ分析基盤を構築するには、データパイプラインを作成すること以外にも大切なことがあります。それが「ユースケースの確保」「データの選定」「データの流れ」を意識することです。ここでは、データ分析基盤の構築における3つのポイントについて解説します。

ユースケースの確保

データ分析基盤を構築する目的は、膨大なデータを活用し、新たな市場価値を創出することです。そこで重要となるのが、ユースケース(利用用途)の確保です。実際にデータ活用を行う担当者に確認するなどして、何のためにデータ分析基盤を構築するのか、という用途の明確化が求められます。しっかりとユースケースを把握し、汎用性のあるデータ活用を目指しましょう。

収集するデータの選定

ビッグデータ分析において大切な要素のひとつが、データの質です。データの量も重要な要素であることは間違いありません。しかし、対象となるデータの品質が担保されなければ、十分な分析結果を得ることは困難でしょう。データ分析基盤の構築においては、データの取捨選択と情報を選定する仕組み化が重要といえます。

データの流れは一方通行に

ビッグデータ分析では、情報の収集から抽出に至るフローを一方通行にすることで、より効率的かつ効果的な解析が可能です。分析の流れが逆方向に進むと、構造管理やリカバリが困難になり、分析フローそのものが複雑化してしまうでしょう。データ分析における流れを効率化・自動化できる、ワークフロー管理システムのようなソリューションが求められます。

Google Cloud
Google Cloud 事例

Google Cloud Platform(GCP)でデータパイプラインを構築

Google Cloud Platform」とは、Google社が提供するクラウド型サービスの総称です。ビッグデータを解析するプラットフォーム「BigQuery」や、Googleのインフラ上でウェブアプリケーションの作成・実行が可能な「App Engine」などが、代表的なサービスです。そのほかにもGoogle Cloud上にデータパイプラインを構築できる「Dataflow」や、機械学習ツールの「Cloud ML Engine」、Google CloudをIaaSとして利用できる「Compute Engine」、権限管理機能を付与する「Cloud IAM」など、さまざまな機能に特化したソリューションを備えています。ビッグデータの分析基盤の構築を経営課題としている企業は、Google Cloudの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

近年、さまざまな業界で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の推進が喫緊の経営課題となっています。DXとは、最先端テクノロジーの活用による企業経営の変革です。DXの推進が急がれる理由は、人口減少や少子高齢化といった社会的背景による、日本の市場競争力の低下が懸念されているためです。昨今では、経済産業省主導のもと、国を挙げてのDX推進もなされています。

そしてDX実現の要となるのが、ビッグデータの活用です。最適化されたビッグデータ分析基盤を確立するためには、データパイプラインの構築が欠かせません。ぜひ、本記事を参考にして、自社のビッグデータ分析基盤の構築にお役立てください。
また、株式会社電算システム(DSK)では、Google Cloud の導入支援を行っています。Google Cloud の導入を検討されている方は、ぜひDSKの導入支援サービスもご利用されてみてはいかがでしょうか。

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