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KPI・KGIの違いとは?その活用方法や設定・運用のポイントも解説

 2021.12.03  2021.12.23

近年、経営上の目標指標としてKPI・KGIが利用されています。これらをうまく活用することによって目標が明確化し、組織全体の生産性向上も期待できます。
小規模な事業者から大企業まで幅広く活用できる指標なので、それぞれの意味や利用の仕方、運用方法を学んで経営戦略に活かしましょう。

KPI・KGIの違いとは?その活用方法や設定・運用のポイントも解説

KPI・KGIの違い

KPIとKGIには、どのような違いがあるのでしょうか?ここではそれぞれの違いと特徴について解説します。

KPIとは

KPIは「重要業績評価指標」と呼ばれ、各企業が設定した目標に到達するために設定する中間指標です。目標を達成するために複数のKPIを立てるのが一般的です。

KPIを決定するときは、目標に合わせて指標を定めなければいけません。たとえば、目標を「次年度売上を前年比の+15%」とした場合、KPIの指標として「毎月の売上を前年比+2%以上」というように設定します。これを毎月達成すれば、自然に目標が達成するわけです。

その他、集客率や営業活動など、目標達成のための指標をKPIとして複数設定します。このとき、指標が目標と結びつかないと計画が失敗する可能性もあるので注意が必要です。

KGIとは

KGIは「重要目標達成指標」と呼ばれるもので、前述したKPIの目標値となるものです。言わばゴールのようなもので、経営の目標となるKGIを先に決定してから、達成するまでの中間指標であるKPIを設定します。

また、KGIを設定するときは、現実的に達成可能な数字にします。もし達成が難しい指標にした場合、KPIの指標が実現不可能なものとなってしまい、現場により負担がかかる可能性があります。

Looker と Tableauを比較
Looker と Looker Studio を比較

KPI・KGIの活用方法

KPI・KGIを実際に活用する方法を解説します。

進捗の管理

進捗は、ある物事を数値化してどの程度進んでいるかを判断するための指標です。普通はプロジェクトの管理などで利用されるものですが、経営の進捗管理にKGI・KPIを使用できます。

たとえば、KGIに年間売上3,000万円を設定していて、6ヶ月が経過した段階で1,800万円の売上があったとします。この場合、半年でKGIが60%達成できたことになります。また、6つのKPIを設定したとして、3つを達成した場合には進捗率を50%と評価できます。

このように経営を進捗管理することで、主観の入らない論理的な思考で物事を進めることが可能です。これまで独自の判断で経営を行っていてうまくいっていなかった場合でも、数値化することで改善点なども見えやすくなるのです。

方向性やタスクなどの明確化

企業が目標とする指標の大半は利益向上です。しかし、具体的にどのようにすれば利益を上げられるかがわからないという事業者も多いです。販売店を運営していれば製品の売上が利益向上に直結しますが、インターネット上でサービスを販売している場合や、会費などで成り立っている業種などは目標へのアプローチがわかりづらいのです。

そこで、方向性への指標を明確化するために、KGI・KPIを利用します。たとえば、インターネット上でサービスを展開している企業がKGIを「売上アップ」に設定した場合、「UU数・PV数・セッション数」の3つの数字から売上に繋がった数を把握します。そして、これら3つの数字がどの水準になれば目標達成に繋がるのかを考慮してKPIを設定するという手順です。こうすることで集客率を向上するというタスクが明確化します。

社内のモチベーション向上

設定したKPIを達成するのは、企業で働く社員による努力の総和です。これまで目標値を設定していなかった場合、社員は業務の方向性がわからずに作業していた可能性があります。そこで、KPIの設定によって目標を明確化し、作業へのモチベーションアップにつなげるのです。

さらに、目標の明確化は社員にとって評価がわかりやすくなるというメリットがあります。目標が提示されていなければ評価に繋がるポイントがわかりませんが、KPIがあることで「これを達成すれば評価に繋がる」と認識できるのです。これにより生産性の向上が期待できます。社員同士の評価も適切になりやすく、不満の噴出や信頼関係の悪化といった問題改善にも役立ちます。

KPI・KGIを活用するときの基本手順

ここからは、KPIとKGIを活用するための基本的な手順を解説します。

KGIを設定する

まずは目標となるKGIを設定します。前述したように多くの企業では「利益向上」が目標となると思われますが、なるべく実現しやすい数値を設定しましょう。このとき注意が必要なのが、利益にもいろいろな種類があるということです。たとえば「売上高」「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「当期純利益」などです。「売上高」の向上を目標にしても、売上総利益がそれほど変わらなければ意味がありません。

原価がそれほどかからないような業種であれば売上高をKGIに、反対に原価が大きくかかる場合は売上総利益をKGIに設定した方がよいでしょう。その他、利益だけでなく顧客や訪問者数といったものをKGIに組み込むことも可能です。ECサイト運営のような、インターネット上で経営を行っている企業では、「訪問者数を2倍にする」といったように設定することが利益向上に繋がることがあります。

KPIを洗い出し整理する

KGIを決定したら、それに合わせてKPIの設定をします。KPIを設定するときは、KGIに対して目標に繋がる要素を分解して記載します。たとえば、飲食店が売上高をKGIに設定した場合、売上に直結する要素として「来客人数」「客単価」などがあります。さらに続く要素として、来客人数に「新規顧客」「リピーター」、客単価に「平均注文数」「平均注文単価」などの区分が可能です。

このように要素を分解して記載していくと、ツリー状の図が完成します。これをKPIツリーと呼び、KPIの設定ではよく利用されます。このようにしてできたKPIツリーから、実際に数値化できる部分をKPIとして設定します。

KPIの詳細を決める

KPIツリーを作成したら、どの部分に目標を設定するのかを定めます。前述した飲食店の例でいえば、新規顧客やリピーター数、平均注文数のアップなどが対象になるでしょう。

これらを設定する際には、具体的な数値を定めます。もし売上高3,000万円を目標にしていて1人あたりの注文単価が3,000円だった場合、年間で1万人の来店を目指さなければいけません。

1万人を12ヶ月で割ると833.33…人となるので、月の来店者数は834人以上になります。では実際に来店者数を増やすにはどうすればよいでしょうか。ここでは、新規顧客やリピーターがどこから・なぜやってきたのかがポイントです。このとき「自社のHPを見た」という場合は、それが集客向上の一つの鍵になりますし、新規顧客を増やすために広告を打ち出すなどの手法が考えられます。

また、リピーターを増やす方法として、次回来店時のクーポンや誕生日に手紙とともに割引券を送るといった方法なども考えられます。このようにKPIがわかることにより、具体的なアクションも明確化できます。

Looker

KPI・KGIの設定や運用におけるポイント

KPI・KGIを設定・運用する際のポイントや注意点を紹介します。

関連性に気を付ける

大前提として、KGIとKPIは二つで一つの存在です。どちらかを設定した場合は、必ずもう片方の指標を作成しましょう。さらにKPIツリーを作成する際は、KGIの達成にしっかりと繋がるのかを考慮しなければいけません。このときよく利用されるのが、指標設定のための「SMART」です。それぞれ以下のような意味があります。

  • Specific「明確性」
  • Measurable「測定可能」
  • Achievable「達成可能」
  • Result-oriented or Relevant「結果指向と関連性」
  • Time-bound「期限の設定」

KPIを設定する際には、上記の5つのポイントを重視して指標を作成しましょう。

現実的な内容で設定する

KGI・KPIともに現実的で実際に達成できるものを設定する必要があります。これは前述したSMARTにもある項目ですが、達成できない目標を設定するとさまざまなデメリットがあります。

設定したKPIを達成するために動くのは、企業に所属する社員です。無理なKPIを設定すれば、それだけ社員に負担がかかるのでモチベーション・生産性の悪化、不満の噴出といった問題が起こる可能性があります。そうなると目標を達成するどころか、KGIを設定する前よりも経営状態が悪くなることも考えられます。

このようなことから、なるべく無理をしない範囲で現実的な指標を設定しましょう。

設定後は管理する

KPIを設定した後は、実際に達成できているかを把握するため、適切に管理します。過去と現在のデータがわかるように、Excelなどの表計算ソフトにまとめておくとよいでしょう。また、以下のようなKPIを管理するツールもあります。

  • 無料利用可能なサービス
    • SimpleKPI
  • 有料サービス
    • MIERU(月額150円)
    • Analytica(月額約8,000円〜33,000円)
    • DOMO(要問い合わせ)

小規模事業者であれば、ExcelやSimpleKPIの無料プラン利用で充分機能します。KPIが複雑であったり多岐にわたったりする場合は、有料ツールを利用して効率的に管理するのもよいでしょう。

参考:KPI・KGIと一緒に押さえておきたい用語

KPI・KGIとともによく使用される用語について紹介します。

KSF

KSFは「重要成功要因」と呼ばれるもので、KGI達成のために必要な要因を指します。KPIと似ている部分がありますが、KPIが主に数値を扱うのに対して、KSFは実際の行動を設定します。そのため、KSFによってKPIの達成が促されるという側面があります。

「KPIの詳細を決める」の項で記述した飲食店の場合では、HPの訪問者数を増やすために広告を打つといったアクションがKSFです。KPIを達成するための要因なので、KGIやKPIと違って常に変化するという大きな特徴があります。

OKR

OKRは、Objectives and Key Resultsの頭文字を組み合わせた言葉で「目標と主要成果」のことを指します。KPI・KGIと似ており、目標と成果指標を立てて実践していくものですが、設定内容や目的に差異があります。まずOKRの目標は企業・部署・個人ごとといった単位別で設定します。KGIの場合は目標を一つに定めるため、大きな違いといえるでしょう。

目標に設定する項目も具体的な数値を使用せず、社員のモチベーションが上がるようなスローガンを掲げます。さらに全体の目標と設定した成果指標をまとめて、フレームワーク化して全体に周知するという役割もあります。これにより社員それぞれに目標ができて、達成によってモチベーションアップや信頼関係の向上に繋げるという効果も期待できます。

まとめ

KPI・KGIを利用する際に重要なのが適切な管理です。管理ツールをいくつか紹介しましたが、どれを利用すべきか迷ってしまう方も多いかと思います。
そこでおすすめなのが、Lookerです。Lookerは、BI機能を搭載したデータプラットフォームで、データ分析担当者以外でも利用できるKPI管理ツールです。クラウドで利用できるため、インターネットがあればいつでも利用ができ、レポート機能も充実しています。ウェブ解析ソフトやSaaSとの連携も可能です。株式会社電算システム(DSK)では、そんなLookerの導入支援を行っています。利用方法がわからない場合でも弊社がサポートいたしますので、安心してご利用いただけます。

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