業務効率や生産性が低下しているといった課題を抱えているのなら、業務プロセス可視化で改善できる可能性があります。やみくもに改善施策へと取り組むより、まずは業務プロセスを可視化することで、効果的な問題解決が可能です。本記事では、業務プロセス可視化の概要やメリット、方法、役立つツールなどについて解説します。
業務プロセス可視化とは
業務プロセス可視化とは、業務がどのように行われているのか、内容や流れを目で確認できるようにすることです。業務のプロセスを図表にすれば、無駄の発生箇所や問題点を把握できます。
業務における一連の流れを把握できていないと、非効率になるおそれがあります。本来不要な作業を、必要と信じて進めてしまうなど、無駄な時間を費やしているかもしれません。業務改善を進め生産性を高めるには、前段階として業務プロセス可視化が必要なのです。
業務プロセス可視化を行うメリット
業務プロセス可視化を行うメリットは、業務改善に役立てられ、生産性向上を実現できることです。以下、業務プロセス可視化で得られるメリットをピックアップしました。
業務改善ができる
業務プロセスを目で確認できれば、今まで見えていなかった問題点に気づけます。業務における一連の流れがぼんやりとしか把握できていないと、発生している無駄や課題にもなかなか気づけません。
どのように業務へ取り組んでいるのかが明確になれば、無駄や問題の根源に気づけ、適切な対策を行えます。無駄が生じている工程を排除する、手待ちになる人員へほかの仕事を割り振る、時間がかかりすぎている作業を複数で分担する、といった判断が可能です。
認識のすり合わせが行える
業務の内容や流れが明確になれば、現場の従業員同士で共通の認識をもてます。業務への認識が個々で異なるケースは多く、それが原因で作業品質やスピードにばらつきが生じる、といったことはよくあります。
業務プロセスを可視化すれば、個々の従業員が共通認識のもと業務に取り組めます。今まで気づけなかったことにも気づくことができ、全員で達成すべき目的へ向かって一直線に進めるのです
属人化の解消ができる
業務プロセスを可視化し、従業員間で共有すれば属人化を解消できます。担当者が現場を離れているときも、別の従業員がスムーズに対応でき、作業の遅延も回避できるでしょう。また、担当者が退職する際の引き継ぎもスムーズに行えます。
また、業務が属人化していると、ミスが発生しても周りがそれに気づけない可能性があります。一方、業務の流れや取り組み方を可視化しておけば、担当者がミスをしても周りが気づくことができ、適切なサポートを行えるのです。
RPAの導入につながる
RPAとは、Robotic Process Automationの略です。RPAを用いれば作業の自動化を実現でき、業務効率化や生産性向上が実現します。
ただ、RPAはどのような業務にも対応できるわけではありません。得意なこと、不得意なことがあるのです。業務プロセスを可視化すれば、現場で行われている作業が明確になるため、どれをRPAに任せればよいのかがわかります。
業務プロセス可視化の方法とは
業務プロセスを可視化する方法や手段として、プロセスマップやフローチャートのほか、スキルマップなどが挙げられます。また、ITツールを導入すれば、よりスムーズに業務プロセスを可視化できます。
プロセスマップ・フローチャートの作成
プロセスマップとは、組織全体における業務の関連性を図式化したものです。各部門が取り組んでいる業務がどのように関わり合っているのかを、視覚的に図で示します。
フローチャートは、業務における一連の流れを、矢印を用いてわかりやすく図式化したものです。一般的には、JISの記号を用いて業務がどのように進むのかを視覚化します。
スキルマップの作成
スキルマップは、力量管理表やスキルマトリックスとも呼ばれます。作成方法はさまざまですが、よくあるのは縦軸に業務の遂行に必要なスキルを、横軸に従業員名を記し、数値でスキルの習熟度を示します。
製造業やIT業界でよく用いられており、あらかじめ定めた評価基準に則りスキルの視覚化を行います。従業員一人ひとりのスキルを把握できるため、適材適所への人材配置を可能とし、育成にも役立ちます。
ITツールの導入
アナログな手法でも業務プロセスの可視化は可能ですが、ITツールを用いるとよりスムーズです。フローチャートを直感的に作成できるものや、作業の進捗状況をチェックできるもの、業務完了までの時間をグラフ化できるツールなどがあります。
また、PCの操作ログを取得し、従業員がどのようなPC操作をしたのか、どのソフトウェアをどれくらいの時間使用したのか、といったことを把握できるツールもリリースされています。導入の際には、機能や費用を比較しつつ検討しましょう。
業務プロセス可視化に役立つツール
業務プロセス可視化に役立つツールは、いくつもリリースされています。機能や操作性などがそれぞれ異なるため、比較しながら検討しましょう。無料トライアルや無料プランがあるツールなら、導入前にじっくりと検討できるためおすすめです。
Trello
Trelloは、所謂カンバン形式でタスク管理ができるツールです。
作業のステージごとに列をつくることで、今その作業がどのようなステータスなのか瞬時に把握することができます。お手頃価格なので、気軽に始めやすいというのも特徴です。
小さいチーム向けの製品ではあるため、事業部全体や会社全体で使うとなった際には限界があるかもしれませんが、1チームの中でごくシンプルな業務の見える化をしたいということであれば、Trelloはマッチするでしょう。
Jooto
Jootoも、カンバン形式やガントチャートで仕事の見える化ができるツールです。
Jootoでは、タスク内に「チェックリスト」というやること一覧をつくることができ、その内容をプロジェクトメンバーの誰でも使えるように共有することができます。
「この仕事に必要な作業は何なのか」を誰でも知ることができるので、初めて仕事に取り掛かる人でもすぐに作業を始めることができます。
Asana
Asanaは、業務進捗の可視化やコミュニケーション機能、ルーチン作業の自動化など、さまざまな機能を備えたツールです。チームの進捗をリアルタイムで確認でき、管理者の負担軽減や業務効率化を実現できます。
独自のテンプレートをつくることができるので、「経理部門の年次作業」や「新入社員のOJTフロー」など、ある程度決まった流れの作業をテンプレート化できるだけでなく、タスクの中に説明も入れられるため、誰でも同じ内容を同じレベルで実行することができます。
また、「見積もり提示のタイミングで上長確認」「完了したものはかならずメンバーに共有する」というような決まった作業があれば、それらを自動化することでより効率的に業務を進めることができます。
ZoomやGoogleカレンダーなど、数多くの外部ツールと連携できるのも特徴です。チームの連携を強化し、テレワークにおけるさまざまな課題の解決にも役立ちます。
AsanaのBasicプランなら、無料で利用できるため機能や操作性を事前に確認できます。まず無料版で試し、役立つと感じたら有料プランへの切り替えを検討するとよいでしょう。
業務プロセスを可視化したら業務改善へ
業務プロセスを可視化しただけでは、あまり大きなメリットは得られません。大切なのは、可視化により表面化した課題を解決する方法を考えることです。
可視化をしたあとは、改善を進める優先順位を決めましょう。期限や目標とする数値を明確にすると、より効果的に取り組めるでしょう。次に、業務を改善するにあたり何をすべきかを決めます。
やるべきことが決まれば、あとは実践あるのみです。実際に取り組みを進め、PDCAサイクルを回しつつブラッシュアップしましょう。きちんと成果が出たのなら、今後もその状態が続くよう定着を図ることが大切です。
まとめ
業務プロセスの可視化により、業務改善や認識のすり合わせ、属人化の解消などを実現できます。可視化の方法はさまざまですが、ITツールを導入すればスムーズに行えます。
電算システムでは、業務プロセスの可視化や適切なプロジェクト管理が可能となる、Asanaの導入サポートを提供しています。Asanaを熟知したエキスパートによる、充実したサポートでスムーズな導入と運用が可能です。この機会に、導入を視野に入れてみてはいかがでしょうか。