データは膨大かつ多種多様なものというのが一般的な認識となり、ビッグデータという言葉の定義はそもそも必要なくなっています。データといえばビッグデータを指す時代がすでに到来したと言えます。
データは活用してこそ意味があるということで、多くの企業がデータ解析へと乗り出しており、それぞれの目的に沿って正しいデータ解析ツールの導入を目指しています。皆さんの会社にとって、最適なデータ解析ツールとは何でしょうか?
本稿では、データ解析が当たり前になった時代において、幅広く利用されているツールをご紹介します。データ解析に取り組みたいが、適切なツールが分からないという方は、この機会にぜひ参考にしていただければと思います。
データ解析ツール10選
1. Looker
データの民主化にはデータガバナンスを維持できる仕組みが不可欠です。「 Looker 」はSingle Source of Truth のコンセプトのもと、LookMLというモデルレイヤーでデータ源泉を一元管理することによりデータガバナンスを保てるのが最大の特徴です。また、豊富なAPIと拡張機能の実装によりデータプラットフォームとしての利用が可能となっています。
分析に関しては定型分析はもちろん、アドホックな分析を得意とした構造や機能が備わっているため、データドリブン経営を強力にバックアップするツールと言えるでしょう。
2. Tableau
「 Tableau 」は、ガートナー社によるマジック・クアドラントの分析および BI プラットフォーム分野で、長年「リーダー」に評価をされ、BI市場を牽引する製品です。
インタラクティブなグラフ、美しいマップ、ライブダッシュボードなどを、わかりやすい操作性で誰でも分析ができる「セルフサービス型のBIツール」です。様々なデータソースに接続可能で、2022年には、Lookerへの接続も予定されているため、データはLookerのガバナンスを効かせて抽出して、Tableauで可視化するような利用も可能になるでしょう。
3. MotionBoard
「 MotionBoard 」は、国産BIツールとして国内シェアが非常に高い製品です。
誰でも簡単に使える直感的な操作性で、生産性の向上やビジネスプロセスの効率化による経営スピードの向上をコンセプトとしており、データの分析、意思決定支援という活用をカバーしております。データ入力機能も備えているのが特徴的です。
4. データポータル
「 データポータル 」は、Googleアカウントがあれば利用ができる無料のツールです。無料だからといって、品質が悪かったり機能が限定的ということはありません。機能アップデートも頻繁に行われています。データをアップロードして分析もできますが、Googleプロダクトとの相性がいいので、GoogleWorkSpaceやGoogleCloudユーザのセルフBIとして利用するには最適のツールかと思います。
5. Power BI Desktop
「 Power BI Desktop 」はMicrosoftが提供する無料のツールです。
Office製品に近い操作や、Excelに接続できるのは大きなメリットと言えるでしょう。Microsoftが提供していますが、Windows以外でも利用可能です。Saasサービス版のPower BI もあります。
6. QlikSense
「 QlikSense 」は、連想技術という独自の関連付けの仕組みでデータを結び付けたり、AIによる提案でユーザの分析を手助けするなど、ユーザ補助の機能に特徴がある分析ツールです。Saasサービスの他に、Windowsサーバーを用意すればオンプレミスでの利用も可能です。
7. Infogram
データを直感的にわかりやすく表現するにはインフォグラフィックが適しています。
「 Infogram 」はインフォグラフィックを作成できるデータ解析ツールです。事前に用意されたテンプレートを選択して、誰でも簡単にデザイン性の高いインフォグラフィックが作成できます。作成したインフォグラフィックはPNG・GIF・PDF形式でダウンロードでき、そのまま配布したりプレゼン資料に挿入できます。共有URLも発行できるので、Web上で共有可能です。
8. NodeXL
「 NodeXL 」はExcelで使えるオープンソースのデータ解析テンプレートです。Excelシートにエッジリストを入力したり、コピペしたりすることで簡単にネットワーク図を作成でき、画像を選択することもできます。ネットワークの可視化を迅速に行え、使い慣れたExcelにソーシャルネットワーク分析と可視化機能も追加されます。
9. Orange
「 Orange 」はオープンソースで提供されているデータ解析ツールです。ワークフローベースのデータマイニングツールであり、データの前処理、分類、モデリング、回帰、評価、機械学習、可視化などの機能が備わっており、機械学習の統合プラットフォームと言えるでしょう。このほか機械学習のアルゴリズムにおける強力なPythonライブラリも備えているため、オープンソースながら実用的なツールとなっています。Windows、Mac、Linuxでの利用が可能ですが、日本語化はされておりません。
10. VertexAI
「 VertexAI 」はGoogleが提供するMLプラットフォームです。
機械学習のためのデータの準備、モデル作成、デプロイ、運用管理に必要なツール群が統合されています。コーディング不要でブラウザ上のマウス操作でMLパイプラインが構築できるようになっていますが、MLフレームワークを利用したカスタムモデルの作成も可能です。
いかがでしょうか?本稿でご紹介したデータ解析ツールの中に、皆さんにとって最適なツールがあれば幸いです。
データ解析を支援するデータプラットフォーム
データ解析は今や非常に旬なテクノロジーと言え、それぞれ特長を持った多くのツールやソリューションが提供されています。しかしながら、ツールを導入すればすぐにデータ解析が可能になるわけではありません。
特に企業内では多くのシステムがそれぞれの目的で構築されているため、データ自体も散財した形で存在しています。そこで重要になるのが、データプラットフォームです。
データプラットフォームとは、データを収集、統合、可視化する様々なプラットフォームサービスを指します。データストレージではなく、データに基づく意思決定を実現することを目指すものです。
電算システムでは、データプラットフォームを活用し、データ・ドリブン経営を支援するためのシステム開発や個別トレーニング等の各種サービスやツールをご提供しています。
またGoogleCloudのプレミアムパートナーとして、Looker、GoogleCloud分析のエクスパティーズも取得しており、充実した GoogleCloud 向けサービスも取り揃えています。詳しくはデータプラットフォームページをご確認ください。→ https://www.dsk-cloud.com/solution/data-platform