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BIツールを比較してみた ~ Tableau、Dr.Sum、SAP BI、AWS BI と Lookerの違い~

 2022.04.01  2023.02.22

多くの企業で、BIツールを比較、検討する場合、エクセルやスプレッドシートでの分析で限界を感じた場合になるかと思います。この記事では、Dr.Sum、SAP Analytics Cloud、Amazon QuickSight、Google Cloud の Looker™ といった業界を代表するBIツールを紹介します。

BIツールとは

「ビッグデータ」というキーワードとともに、BI(Business Intelligence/ビジネス・インテリジェンス)ツールに対する注目度は大きく上昇しました。組織内外に点在するシステムに蓄積されるデータを統合し、分析することで得られるビジネス価値には様々な可能性が秘められてい『BI(ビジネス・インテリジェンス)とは?重要性やツールの活用法も紹介』よります。今では大企業や中小企業でも、BIツールを活用した「データドリブン経営」を目指す企業が少なくありません。

BIツールとは社内外に存在する膨大なデータの収集から、管理、分析まで行えるツールを指します。(『データ分析のサービスの特徴や事例を紹介!おすすめBIツール3選』より)「BI(ビジネスインテリジェンス)」とは、企業戦略の決定において、その企業が持つ多くのデータを集積、分析、加工したりすることをいいます。(『BI(ビジネス・インテリジェンス)とは?重要性やツールの活用法も紹介』より)BIツールの担う部分は広いですが、単に可視化や分析目的ごとのデータマートの部分を指して使われる場合もあります。今回比較する製品は、データ収集から加工、蓄積、可視化、分析までを担う製品から、データマートや可視化、分析部分に特化した製品となります。

エクセル/スプレッドシート

Microsoft Office のエクセルや Google のスプレッドシートもBIツールになります。 エクセルやスプレッドシートにデータを直接蓄積したり、エクセルVBAやGoogle Apps Script などプログラミングを用いれば外部データベースからデータを収集して分析することもできます。また、Access や BigQuery などの外部データベースのデータを参照して分析することも可能です。グラフなどの可視化も可能ですが、Power BI や DataPortal から接続することで、よりユーザーが見やすく分析しやすいビジュアルにすることも可能です。すでにエクセルやGoogle スプレッドシートを導入している企業にとっては最も取り組みやすいBIツールとなります。

DataPortal/Power BI

Data Portal は、Google マーケティングプラットフォームが提供する無料のBIツールです。BIツールとしては、可視化の部分を担います。Google アカウントがあれば誰でも利用でき、コネクターの種類も豊富で接続可能なデータベースも多数あります。Google アカウントで共有やアクセス制限が可能なため、Google Workspace を利用している企業にとっては、非常に親和性が高いです。

Power BI は、Microsoft が提供するBIツールです。BIツールとしては、可視化の部分を担います。Azure や Office と連携したり、チーム間でインサイトを共有できます。500以上のコネクタも用意されており、Access データベースから、Google BiqQuery などこちらも幅広く対応しています。

いずれのツールもエクセルやスプレッドシートと同様に、Google または Microsoft のユーザー企業であれば、導入しやすい点が特徴です。多くの企業で、BIツールを比較、検討する場合、エクセルやスプレッドシートでの分析で限界を感じた場合になるかと思います。次に、データ分析に特化したBIツール比較をご紹介します。

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BIツール比較

1. Dr.Sum

  • 開発・提供元:ウイングアーク1st株式会社(2004年3月設立)
  • 導入企業一例:あすか製薬、英会話イーオン、京セラ、リコーなど

Dr.Sumは、データソースからのデータ収集の「データ連携ツール」、データ蓄積/分析のための「分析用データベース」、ユーザーのデータ活用のための「ユーザーインターフェース」の機能を備えています。Dr.Sumは単にデータを分析するためのプラットフォームではなく、組織内外に点在するデータソースに接続し、あらゆるデータを統合・分析するための総合的なBIツールです。オンプレミスでの導入になり、サーバー環境及びクライアント環境はWindowsに対応しています。

・参考サイト:https://www.wingarc.com/product/dr_sum/

Dr.Sumの構成図

非常に大規模なデータ量の統合・分析にも活用されており、IoT(Internet of Things/物のインターネット)から生成されるデータの処理にも適しています。Excel上から、データベースへのテーブル新規作成およびデータの追加、編集、削除が一括更新で可能なので、事業部門主体となったBIツール運用を目指すことも可能でしょう。

難点は、独立型のオンプレミスシステムなので基幹系システムへ直接組み込むことができないといった点です。

3. SAP Analytics Cloud

  • 開発・提供元:SAP(1972年4月)
  • 導入企業一例:Graphic Packaging、VINCI ENERGIESなど

SAP Analytics Cloudは、 SAP などのデータソースからデータを抽出し、分析、可視化する部分を担います。データ分析・計画・予測・拡張アナリティクスといった機能を1つのシンプルなクラウド環境に統合し、SAPが提供するERP(Enterprise Resource Planning:エンタープライズ・リソース・プランニング)上でフルに活用できるBIツールです。

SAPといえばインメモリデータベース技術を採用したSAP HANAが利点であり、今までないほど高速なデータ処理により、限りなくリアルタイムに近いデータドリブンを実現するBIツールだといえます。

・参考サイト:https://www.sap.com/japan/products/cloud-analytics.html

SAP Analytics Cloudのイメージ(公式youtubeチャンネルより)

データの探索とビジュアル化により新しいビジネス価値を創出するとともに、エンタープライズプランニング機能による財務計画やシミュレーション、対話型アプリケーションの開発などBIツールとして欠かせない機能を幅広く提供しています。「ビジネスインテリジェンスプラン」は1ユーザーあたり月額2,387円(レートにより変動)』で利用できます。

4. Amazon QuickSight

  • 開発・提供元:Amazon.com
  • 導入企業一例:シーメンス、VOLVO、NFL(ナショナルフットボールリーグ)など

Amazon QuickSightは、Amazon Redshift などの分析用データベースからデータを抽出し、分析、可視化する部分を担います。信頼性の高いクラウドプラットフォーム、AWS(Amazon Web Service)上で提供されるBIツールであり、数万人規模のユーザーにもスケーリングできるのが大きな特徴です。

また、AWS独自開発のSPICE(Super-fast, Parallel, In-memory Calculation Engine/超高速・並列型インメモリ計算エンジン)を搭載していることで大規模なデータ分析においても高いパフォーマンスを発揮し、数千人規模のユーザーが同時にデータ分析に取り組めるのが大きな利点です。

・参考サイト:https://aws.amazon.com/jp/quicksight/

Amazon QuickSightの仕組み(公式youtubeチャンネルより)

コストはAWS同様に完全な従量課金制なので、使用した分しかコストが発生しないというのも特徴です。ただし、利用規模によっては他のBIツールに比べてコストが高額になる可能性も考えられるので、利用環境を考慮して事前にコストを試算しておくことが大切です。

5. Looker

  • 開発・提供元:Google Cloud(2012年)
  • 導入企業一例:PIXIV、リクルートマーケティングパートナーズ、ZOZO Technologiesなど

Looker は 2019年 に Google が買収し、Google Cloud へ参画しました。Looker は、クラウドベースのBIツールで、Google BigQuery などの分析用データベースからデータを抽出し、分析、可視化する部分を担います。LookML と呼ばれるモデリング言語を利用してデータ分析指標を定義することで、自動的にSQLを生成してデータ取得を行うのが特徴です。事前に定義した指標を用いることで分析結果などデータの一貫性が担保されるのが利点となります。

また、Looker は組み込み型アナリティクスとして自社サービスへBIツールを組み込み、サービス分析をダイナミックに行える点が他のBIツールとは異なります。

・参考サイト:https://www.dsk-cloud.com/solution/data-platform/looker

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Lookerのイメージ

マルチクラウドおよびハイブリッド・クラウドにも完全対応しており、複数のデータベース( Amazon Redshift 、Azure SQL 、スノーフレーク、Oracle、Microsoft SQL Server 、Teradata etc. )、パブリッククラウド、およびオンプレミスのデータセンターをサポートするという点で、組織内外のあちこちやクラウドサービス上にデータが点在している企業のデータ分析基盤としておすすめです。

データ分析

最適なBIツールの選び方

以上のように、BIツールにはそれぞれ異なる特徴があり、それぞれに利点と難点があります。では、自社環境にとって最適なBIツールを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか?

まず大切なことは「今ある経営課題は何か?」を整理することです。BIツールは組織な以外のデータの統合と分析を通じて、新しいビジネス価値を創出するためのテクノロジーです。そのため、企業が抱えている経営課題によって導入すべきBIツールが異なります。また、自社が保有しているデータの種類やデータの量、それとデータソースについても整理しておきましょう。これらの情報を整理することで、グッと選びやすくなるはずです。

最終的には実際にBIツールを使用してみてください。多くのBIツールはデモやトライアルを提供しているので、実際に使ってみることで自社環境にとって最適か否かを正確に判断することができます。

さらには、事業部門主体での運用を目指すのか?経営層向けのダッシュボードを重視するのか?など、BIツールに何を求めるかを明確にしていき、最適なBIツール選びのための基準を作っていきましょう。

初めてのデータ活用

初めてのデータ活用

知識やツールといった手段を揃えただけでは価値を生み出すデータ活用の実現は困難です。データ活用のポイントは、データ「量」と「質」を確保することにあります。

  • データ「量」と「質」を確保しよう
  • データを収集して加工処理する作業を効率的に
  • データ分析に集中できる体制へ

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