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Outlookへメールサーバーを移行する方法
管理者側とユーザー側で必要な設定手順や注意点を紹介

 2023.11.02  株式会社電算システム

メールサーバーをOutlookへ移行予定の方のなかには、どのような手順で進めればよいのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。Outlookへの移行をする際には、具体的な手順や実行する際の注意点を理解して、適切に進めなければなりません。

この記事では、メールサーバーをOutlookへ移行する手順、Outlookユーザーがパソコンを買い替えた場合のメールサーバーの移行手順、メールサーバー移行の注意点を解説します。メールサーバーをOutlookへ移行する具体的な手順をわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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メールサーバー移行の手順

メールサーバーの移行手順は、利用するサービスやシステムによって異なりますが、一般的には以下の手順で進めます。

  1. 旧サーバーに保管されたデータのバックアップを取る
  2. 移行先のサーバーを選び、契約する
  3. 移行先のサーバーに独自ドメインを登録する
  4. 旧サーバーに保管されたデータを移行先のサーバーにアップロードする
  5. 移行先のサーバーへメールアドレスを登録する
  6. 移行先のサーバーのメールアドレスをメールソフトに登録する
  7. 移行先のサーバーへ独自ドメインの紐付けを行う
  8. メールソフトと移行先のサーバーが正常に動作し、メールの送受信が問題なくできるかどうかを確認する
  9. 旧サーバーの解約をする

旧サーバーのデータのバックアップは、メールサーバーの移行において必要不可欠です。メールサーバーの移行には、何らかのトラブルが生じて、データが消失するリスクがあります。また、旧サーバーを解約して、すぐにデータが削除される可能性もあるため、最初に旧サーバーに保管されたデータのバックアップを取っておきましょう。

旧サーバーの解約は、メールソフトと移行先のサーバーの動作確認が完了した際に、早めに実施しなければなりません。万が一解約を忘れた場合、移行先のサーバー利用料金と併せて料金がかかり、無駄なコストが発生します。

【管理者側】メールサーバーをOutlookへ移行する2つの手順

メールサーバーをOutlookへ移行する際に必要な管理者側の手順は、以下の2つです。

  1. IMAP移行
  2. カットオーバー移行

紹介する手順では、Microsoftのツールを利用しています。詳しい手順を確認して、自社で実施する際の参考にしてください。

IMAP移行

IMAPサーバーを利用しているメールサーバーから、Microsoft 365(Outlook)へ移行する手順は、以下の通りです。

  1. Microsoft 365でアカウントを作成する
  2. メールサーバーの利用者に、移行に伴う変更点や業務への影響を伝える
  3. 旧メールサーバーのパスワードを確認する(もしくはパスワードを一時的に変更して、管理者が旧メールサーバーへアクセスできる状態にする
  4. 旧メールサーバーのリスト(ユーザー名、メールアドレス、パスワードなどの情報がまとめられたもの)をCSVファイル形式でダウンロードする
  5. ソースメールシステムにMicrosoft 365を接続する
  6. ソースメールシステムへの接続に使用する移行エンドポイントを、Exchange管理センター上で作成する
  7. メールサーバーをMicrosoft 365へ移行して、設定を最適化する
  8. Microsoft 365にドメインを登録する
  9. Microsoft 365でメールのルーティング(通信経路の確認)を行う
  10. 旧メールサーバーとMicrosoft 365の同期を停止する
  11. メールサーバーの利用者にシステムの運用開始を伝える

上記手順は、代表的なフリーアドレスのサービスである「Gmail」や「Yahoo!」でも活用可能です。

カットオーバー移行

現在利用しているメールサーバーがオンプレミス型(自社にシステムを構築運用する形式)の場合、Microsoft 365(Outlook)への移行は、以下の手順で進めます。

  1. メールサーバーの利用者に、移行に伴う変更点や業務への影響を伝える
  2. Exchangeの一括移行をするために必要なサーバーを準備する
  3. Microsoft 365で空のセキュリティグループを作成する
  4. オンプレミス型の旧メールサーバーにMicrosoft 365を接続する
  5. メールサーバーをMicrosoft 365へ移行する
  6. Microsoft 365のライセンスをメールサーバーの利用者に割り当てる
  7. Microsoft 365にメールがルーティングされるように設定する
  8. 一括移行バッチを削除する
  9. 移行が完了した後に、旧メールサーバーを停止する
  10. メールサーバーの利用者にシステムの運用開始を伝える

Exchangeの一括移行を活用する場合は、メールボックスを最大で2,000個までMicrosoft 365に移行可能です。2,000個までのメールボックスを移行できる機能ではありますが、データの処理速度が遅くなるため、一度に移行するのは、150個までがよいでしょう。

【ユーザー側】メールサーバーをOutlookへ移行する手順2ステップ

メールサーバーをOutlookへ移行する際に必要なユーザー側の手順は、以下の2つです。

  1. メールデータをエクスポートする
  2. メールデータをインポートする

メールサーバーをOutlookへ移行する際は、旧メールサーバーの解約(メールアカウントの削除)をする前に、必ず過去のメールをOutlookの新しいメールアカウントへ移動させましょう。過去のメールは、旧メールアカウントを削除した段階で削除されるため、注意が必要です。

また、旧メールサーバーがPOPサーバーを利用している場合、パソコンに過去のメールをダウンロードした時点で、サーバーからはメールデータが削除されます。Outlookへ移行する際は、旧メールサーバーからメールデータをエクスポートした後に、Outlookでインポートする作業が必要です。

Outlookでメールデータのエクスポートとインポートをする手順を、以下で解説します。手順を参考にして、メールデータの移動を完了させましょう。

1.メールデータをエクスポートする

Outlookでメールデータをエクスポートする手順は、以下の通りです。

  1. Outlookを起動して「ファイル」→「開く/エクスポート」をクリックする
  2. 「インポート/エクスポート」をクリックする
  3. 「ファイルにエクスポート」を選択して「次へ」をクリックする
  4. 「Outlookデータファイル(.pst)※」を選択して「次へ」をクリックする
  5. エクスポート先となるメールフォルダーを選択して「次へ」をクリックする
  6. ファイルの保存場所とオプションを選択して「完了」をクリックする
  7. パスワードを設定して「OK」をクリックする
  8. エクスポートが完了する

※POPにて保存されているファイル形式は「.pst」です。Outlook2013以前のバージョンでは「.pst」が使用されています。Outlook2016では、Outlookデータ(.ost)が使用されています。

2.メールデータをインポートする

Outlookでメールデータをインポートする手順は、以下の通りです。

  1. Outlookを起動し、「ファイル」→「開く/エクスポート」をクリックする
  2. 「インポート/エクスポート」をクリックする
  3. 「他のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択して「次へ」をクリックする
  4. 「Outlookデータファイル(.pst)」を選択して「次へ」をクリックする
  5. インポートするファイルとオプションを選択して「次へ」をクリックする
  6. エクスポートする際に設定したパスワードを入力して「OK」をクリックする
  7. 「完了」をクリックする
  8. インポートが完了する

Outlookユーザーがパソコンを買い替えた場合のメールサーバーの移行手順

Outlookを買い替えたパソコンで利用するには、Officeアプリのインストールとデバイスの設定が必要です。買い替えたパソコンでOutlookを利用する手順を、以下で解説します。

  1. 買い替えたパソコンでOffice.com(https://www.office.com/)にアクセスして、Microsoft 365のアカウントにサインインする
  2. 「Officeのインストール」からインストーラーをパソコンにダウンロードする
  3. インストーラーを実行してOfficeをインストールする
  4. Officeアプリを起動してサインインし、ライセンス認証を行う
  5. Office.comのユーザーアイコンをクリックして「Microsoftアカウント」もしくは「アカウントを表示」をクリックする
  6. 「デバイス」をクリックして、インストール済みのデバイスを表示する
  7. 買い替え前のパソコンを選択して「デバイスを無効化」をクリックする

メールサーバー移行の2つの注意点

メールサーバーを移行する際の注意点は、以下の2つです。

  1. 旧サーバーのメール送受信データは新しいサーバに移行できない
  2. サーバーの切り替えに時間がかかる

注意点を確認して、移行する際の参考にしてください。

旧サーバーのメール送受信データは新しいサーバに移行できない

旧メールサーバー上にあるメールの送受信データは、新しいメールサーバーへ直接移行できません。送受信データの移行には、一度パソコンへのダウンロードが必要です。将来的にメールサーバーを移行する可能性がある場合は、IMAPサーバーではなく、POPサーバーの利用がおすすめです。POPサーバーであれば、メールソフトから削除しない限り、送受信データは残ります。

IMAPサーバーを利用している場合は、メールサーバーを解約(アカウントを削除)した時点で、送受信データが削除されるため、POPサーバーへの変更がおすすめです。IMAPサーバーからPOPサーバーへの変更は、以下の手順で実行できます。

  1. POPサーバーのアカウントを新規で作成する
  2. IMAPサーバー内のメールを、POPサーバーへ移動する
  3. IMAPサーバーのアカウントを削除する

POPサーバーへの変更が難しい場合は、メールサーバーを移行する際に、送受信データをエクスポートして、新しいメールサーバーにインポートします。旧メールサーバー上にある送受信データは、新しいメールサーバーへ直接移行できませんが、メールアカウントであれば可能です。メールアカウントを移行する際は、メールサーバー上でメールアドレス(アカウント)を設定して、利用するデバイスを登録します。

サーバーの切り替えに時間がかかる

メールサーバー内のドメイン情報を切り替えた際は、新しく登録した情報が反映するまでに時間がかかります。登録した情報が反映されるまでは、旧もしくは新しいメールサーバーのどちらかに自分宛てのメールが届くため、注意しましょう。

クラウド型のメールサーバーなら移行が簡単

Outlookは、パソコンにインストールして利用するメールソフトです。企業や団体で利用する場合は、導入に多くの手間と時間を要します。クラウド型のメールサービスであれば、各デバイスにソフトをインストールする必要がなく、データ移行の手間も削減可能です。

クラウド型のメールサービスは数多くありますが、なかでもおすすめなのは、Googleが開発・提供している「Gmail」です。Gmailは、メールの検索機能が優れており、Google独自の検索技術で正確にすばやく目的のメールを見つけ出せます。

また、機械学習を活用したセキュリティ機能により、99.9%の高精度でスパムを検出できるため、セキュリティの強化にも役立ちます。デバイス間でデータ移行をしなくても、即時使用できる点も大きなメリットです。

Gmailは、Google Workspaceに含まれるツールの1つです。業務効率化に役立つ豊富なツールが揃ったGoogle Workspaceを導入すれば、高性能かつメールサーバーの移行が簡単なGmailを利用できます。

メールサーバーの移行を検討している方や、Google Workspaceに興味のある方は、株式会社電算システムが無料で提供している以下の資料をぜひご覧ください。資料では、Google Workspaceとサービスの導入方法についてわかりやすく解説しています。

移行時にまず読みたいガイドライン

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