タスク管理ツールは、業務を円滑に進める上で必要不可欠な存在です。Googleでは、タスク管理を効率化できるGoogle ToDoリストというツールが提供されています。既存のタスク管理ツールが扱いにくいと感じている方や、タスクの可視化はできても今やるべき具体的な作業がわかりにくいという方におすすめのツールです。
この記事では、Google ToDoリストの概要や基本的な機能、効率的に使う方法などを解説しています。Google ToDoリストの特徴から使い方まで網羅できる内容になっているので、ぜひご覧ください。
Google ToDoリストとはタスク管理ツール
Google ToDoリストは、Googleが開発したタスク管理ツールです。Google アカウントがあれば無料で利用でき、スマートフォンやパソコン、タブレットなどのあらゆるデバイスからアクセスできます。出張先や移動中も使用できるため、社内の業務効率の向上に貢献します。Google ToDoリストは、Google カレンダーやGmailと連携して、他の従業員とのタスク共有も可能です。
Google ToDoリストの基本的な機能
Google ToDoリストの基本的な機能は、以下の4つです。
- タスクの追加
- タスクの並べ替え・分類
- タスクの通知・繰り返し設定
- Googleカレンダー・Gmail・Google Chatとの連携
基本的な機能を把握し、Google ToDoリストの基礎知識を身につけましょう。
タスクの追加
Google ToDoリストでは、タスク名や日時、詳細を入力することで、新しいタスクを簡単に追加できます。追加されたタスクはリスト化され、各タスクの左側にある「ラジオボタン」と呼ばれる丸印にチェックを入れれば、タスクのステータスを完了に変更できます。
ラジオボタンにチェックが入った完了タスクは、完了済みリストで確認可能です。Google ToDoリストは、タスクのリスト化でやるべきことを明確にでき、タスクのステータスも把握しやすいため、多くの人が利用しています。
タスクの並べ替え・分類
Google ToDoリストでは、ドラッグ&ドロップで簡単にタスクの順番を並べ替えできます。優先順位や時系列などの順に並べ替えれば、今やるべきことを簡単に把握でき、タスクの実行漏れ防止につながります。
また、Google ToDoリストは、タスクをルーティンワーク別やプロジェクト別に分類可能です。タスクに加えてサブタスクも細かく分類できるため、それぞれのタスクの関係を明確にできます。複雑なタスクの管理も効率化でき、業務を円滑に進められます。
タスクの通知・繰り返し設定
Google ToDoリストにはタスクの通知設定があり、事前に設定された日時に通知を送れます。通知設定の機能を活用すれば、タスクの実行漏れを防止でき、業務を着実に進められます。
また、Google ToDoリストでは、タスクの繰り返し設定も利用可能です。同じタスクを複数の日付けで行う場合に活用でき、何度も同じタスクを設定する手間を削減できます。繰り返しの設定は「日」から「年」まで選択可能で、繰り返し回数や終了日も指定できるため、一定期間で完了するタスクにも対応可能です。
Googleカレンダー・Gmail・Google Chatとの連携
Google ToDoリストは、GmailやGoogleカレンダーといった他のサービスと連携して、タスク管理をより効率化できます。例えば、他サービスとの連携で以下のような機能を利用可能です。
Google ToDoリストと連携できるサービス | 連携による機能 |
Googleカレンダー | カレンダー上でタスクを作成でき、スケジュールを考慮しながらスムーズにタスク管理ができる |
Gmail | Google ToDoリストと連携した他のサービスからもメール確認ができ、メールの返信忘れや確認漏れを防止できる |
Google Chat | スペース内のメンバーがグループでのタスクを作成・管理したり、スペース内の他のメンバーにタスクを割り当てたりできる(作成されたタスクはスペースで表示される) |
タスク管理にGoogle ToDoリストを活用する3つのメリット
タスク管理にGoogle ToDoリストを活用するメリットは、以下の3つです。
- シンプルで操作性が高い
- タスクの細分化が可能
- タスクがリアルタイムで更新される
メリットを確認して、Google ToDoリストの優れた特徴を把握しましょう。
シンプルで操作性が高い
Google ToDoリストは、シンプルで直感的な操作ができるタスク管理ツールで、初めて利用する人も扱いやすい特徴があります。操作が難しいツールは慣れるまでに時間がかかったり、扱いにくく感じて利用されなかったりして、導入しても自社に定着しない場合があります。
Google ToDoリストを導入すれば、マニュアルを見なくても基本的な機能は直感的に利用できるため、操作に慣れるまで時間はかかりません。ITツール初心者の人でも扱いやすいツールなため、高い定着率が期待できます。
タスクの細分化が可能
Google ToDoリストでは、サブタスクの追加によってタスクを細分化できます。サブタスクと通常のタスクの両方をうまく活用すれば、着手すべきタスクの順番が明確になり、作業の効率化が可能です。また、タスクの実行漏れも防止できるため、円滑に業務を進められます。
タスクがリアルタイムで更新される
Google ToDoリストは、GmailやGoogleカレンダーとの連携によってタスクとスケジュールの一元管理が可能です。Google ToDoリストに追加したタスクは、自動でGoogleカレンダーにリアルタイムで表示されるため、これからやるべきことをいつでもスムーズに確認できます。Googleカレンダーでのスケジュール管理をメインに業務を進める場合には、特に業務効率の向上が期待できるでしょう。
【パソコン版】Google ToDoリストの使い方
Google ToDoリストをパソコンで利用する際の、3つの基本の使い方を解説します。
- ToDoリストにタスク・サブタスクを追加する
- タスクを変更する
- タスクの完了処理を行う
基本的な使い方を把握して、パソコン版のGoogle ToDoリストを利用する際の参考にしてください。
ToDoリストにタスク・サブタスクを追加する
Google ToDoリストでは、リスト内にタスク、タスク内にサブタスクを追加できます。基本的にタスクには優先順位や種類があるため、それらを活用して分類すれば、効率良くタスク管理が可能です。パソコン版Google ToDoリストでタスクとサブタスクを追加する手順は、以下の通りです。
- 「Gmail、Google Chat、Googleカレンダー、Googleドライブ」のいずれかのサイドパネルから、Google ToDoリストを開く
- 「新しいリストを作成」という項目に、リストの名前を入力する
- 「タスクの追加」をクリックする
- 「タイトル・日時・詳細・繰り返しの有無」を入力する
- タスクを選択した後、右側の3点ボタンをクリックして、サブタスクを追加する
シンプルなタスクの場合はサブタスクが不要な場合もあるため、サブタスクは必要に応じて活用しましょう。また、Google ToDoリストのタスク管理の階層は「リスト、タスク、サブタスク」の3つで、サブタスク内にさらに細かいタスクを追加することはできません。
タスクを変更する
パソコン版Google ToDoリストでタスクを変更する際の手順は、以下の通りです。
- Google ToDoリストを開く
- 変更したいタスクをクリックする
- タスクの設定情報を変更する
タスクを削除する場合は、任意のタスクにカーソルを合わせて、タイトルの横にある3点ボタンをクリックした後に「削除」をクリックします。
タスクの完了処理を行う
パソコン版Google ToDoリストでタスクの完了処理を行う手順は、以下の通りです。
- 完了したタスクのタイトル左側にあるラジオボタンをクリックする
- ステータスを「完了」にする
一度完了させたタスクを元に戻したい場合は、以下の手順を実行します。
- ToDoリストの下部にある「▶︎完了」をクリックする
- 完了したタスクの一覧から任意のタスクのチェックを外す
Google ToDoリストで管理しているタスクは、ステータス変更を怠らないようにしましょう。タスクの情報が古いままになっていたり、タスクの重複が起きたりすると、正常にリストが機能しなくなります。
【スマートフォン版】Google ToDoリストの使い方
スマートフォンでのGoogle ToDoリストの基本的な使い方を2つ解説します。
- リストを作成する
- タスクを作成・変更する
スマートフォンでGoogle ToDoリストを利用するには、アプリのダウンロードが必要です。App StoreもしくはGoogle Playからアプリのダウンロードをして、Google ToDoリストを業務に活用しましょう。Google ToDoリストのアプリは、以下のリンクからダウンロードできます。
App Store:Google ToDoリスト
Google Play:Google ToDoリスト
リストを作成する
スマートフォンでGoogle ToDoリストを使ってリストを作成する手順は、以下の通りです。
- Google ToDoリストのアプリを開く
- 左下に表示された3本線「≡」をタップする
- 「新しいリストを作成」をタップする
- リストの名前を入力する
- 「完了」をタップする
タスクを作成・変更する
スマートフォンでGoogle ToDoリストを使ってタスクを作成する手順は、以下の通りです。
- 画面下部の「+」ボタンをタップする
- 「タイトル・日時・詳細・繰り返しの有無」を入力する
作成したタスクの内容を変更したい場合は、以下の手順を実行します。
- 内容を変更したいタスクをタップする
- 任意の項目をタップして内容を変更する
Google ToDoリストをより効率的に使う方法
Google ToDoリストは少し工夫をするだけでより効率的に活用できます。効果的な使い方を把握して、Google ToDoリストを利用する際に役立てましょう。
Googleカレンダーと連携する
Google ToDoリストは、Googleカレンダーとの連携によってカレンダー上でタスクを作成でき、スケジュールに合わせたタスク管理が可能です。Google ToDoリストとGoogleカレンダーとの連携方法は、以下の通りです。
- Googleカレンダーを開く
- 画面左側に表示されている「マイカレンダー」の「ToDoリスト」にチェックを入れる
Googleカレンダーで直接タスクを作成すれば、タスク管理とスケジュール管理を一元化でき、効率的にタスクを進められます。
Gmailと連携する
Google ToDoリストは、Gmailとの連携によってメールのタスク化が可能です。Google ToDoリストとGmailとの連携方法は、以下の通りです。
- Gmailを開く
- 画面右側に表示されているToDoリストアイコンをタップする
- タスク化したいメールをドラッグ&ドロップで移動する
Gmailから直接メールをタスク化することで、重要なメールをそのままToDoリストに追加でき、対応漏れを防げます。
Google Chatと連携する
Google ToDoリストは、Google Chatとの連携することで、スペース(グループチャット)内のメンバーが共同でタスクを作成し、他のメンバーに割り当てることができます。
スペース内のメンバー同士でタスクを共有しながら業務を進められるため、業務効率の向上につながります。Google ToDoリストとGoogle Chatの連携方法は、以下の通りです。
- Google Chatを開く
- タスク管理に利用するスペースを開く(スペースがない場合は、画面左上にある「チャットを新規作成」から「スペースを作成」をクリックし、新しいスペースを作成する)
- スペース名の右側にあるプルダウンから「メンバーを管理」をクリックする
- タスクを共有したいメンバーを追加する
- 「←」でスペースに戻る
- 「タスク」タブをクリックする
- 「タスクを追加」をクリックする
- タイトル・日付などを入力する
ウィジェットを作成する
スマートフォンでGoogle ToDoリストを利用する場合は、ウィジェットの作成が可能です。ウィジェットとは、スマートフォンのホーム画面上に表示できるショートカットキーで、アプリを開かなくてもタスクの確認や追加ができます。Google ToDoリストのウィジェットの作成手順は、以下の通りです。
【Android】
- Androidのスマートフォンもしくはタブレットで、ホーム画面を長押しする
- 「ウィジェット」 をタップする
- 「タスク」 をタップする
- Google ToDoリストのウィジェットを長押しする
- Google ToDoリストのウィジェットをホーム画面の空きスペースにドラッグして指を離す
【iPhone】
- iPhoneもしくはiPadでホーム画面を長押しする
- 画面左上にある追加アイコンをタップする
- ウィジェットのリストで「ToDoリスト」をタップする
- 右もしくは左にスワイプしてウィジェットのサイズを選ぶ
- 「ウィジェットを追加」をタップする
- 画面右上にある 「完了」 をタップする
Google ToDoリストを 活用するときの3つの注意点
Google ToDoリストを活用するときの注意点は、以下の3つです。
- 他の人と共有できない
- タスクの終了日時は設定できない
- 完了済みのタスクは検索できない
注意点を確認して、自社で導入を検討する際の参考にしてください。
他の人と共有できない
Google ToDoリストにはタスクの共有機能がなく、メンバーのタスクや量は把握できないため、タスクを共有したい場合は別のツールの活用が必要です。例えば、GmailやGoogle Chat、Google Keepといったツールを利用して共有する方法があります。以下で各ツールを使用してタスクを共有する方法を紹介します。
GmailやGoogle Chatでタスクを共有する方法
タスクを共有したい場合は、Google Chatでチームのスペースを作成した後に、共有したいメンバーを招待する方法があります。Google Chatでタスクを共有する方法は、以下の通りです。
- 画面左側にある「スペース」にカーソルを合わせて、右横に表示されるメニューボタンをクリックする
- プルダウンの「スペースを作成」をクリックする
- 「メンバーを追加」をクリックする
- 「ユーザーまたはグループを検索」の入力欄にタスクを共有したい相手のメールアドレスを入力して、ス
ペースのメンバーとして選択し「追加」をクリックする - 作成したスペースのチャット画面にある「タスクを割り当てる」をクリックする
- 「タスクを追加」をクリックする
- 「タイトル、日時を追加、詳細」の項目を入力して「割り当てる」をクリックする
- タスクを共有したい相手を選択する
- 「追加」をクリックする
Gmailでタスクを共有するには、Google Chatとの連携が必要です。Gmailでタスクを共有したい場合は、GmailからGoogle Chatを開いて、上記と同様の手順を行いましょう。
Google Keepでタスクを共有をする方法
タスクの共有は、Google Keepを使った方法もあります。Google Keep でタスク共有をする方法は、以下の通りです。
- 共有したいタスク(メモ)の下部に表示された「共同編集者」(人型のアイコン)をクリックする
- タスクを共有したいメンバーのユーザー名もしくはメールアドレスを入力する
- 「保存」をクリックする
タスクの終了日時は設定できない
Google ToDoリストは、タスクの開始日時の設定は可能ですが、終了日時は設定できません。タスクごとの期限を管理するには、Googleカレンダーとの連携が必要です。
また、タスクの進捗状況を確認する機能もないため、進捗を把握しながらタスクを管理したい場合はGoogleスプレッドシートと連携しましょう。
完了済みのタスクは検索できない
Google ToDoリストは、完了したタスクを一覧で表示できますが、検索機能は備わっていません。過去に完了したタスクを確認する場合は、目視で探す必要があります。完了したタスクは、Googleカレンダーからも一覧で確認可能です。
Google ToDoリストを活用して業務を効率化しよう
Google ToDoリストは、Googleが開発したタスク管理ツールです。タスクの追加や並べ替え・通知などが可能で、シンプルで直感的な操作が可能なため誰でも使いやすいという特徴があります。また、GmailやGoogleカレンダーといった他のGoogleサービスとの連携でより効果的な活用も可能です。他のサービスとも連携しながら、Google ToDoリストを使って効率良くタスクを管理しましょう。
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