テレワークの普及などによって働き方が大きく変わりつつある昨今、ワークマネジメントができるツールの価値が高まりつつあります。
しかし、実際にそのようなツールを導入するにあたって、どのアプリを選べばよいのかわからないこともあるでしょう。
そこで、世界的に広く利用されているワークマネジメントツール「Asana」とタスク管理・プロジェクト管理ツールの「Wrike」にスポットを当て、それぞれの機能を比較し、紹介していきます。
AsanaとWrike それぞれの概要
現在普及している Asana と Wrike は、どちらも魅力的な機能を備えています。
まずはこれらの話に入る前に、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールとはそもそもどのようなものなのか、おさらいしておきましょう。
タスク管理ツール/プロジェクト管理ツールとは
これらは、やるべき事をタスクという単位で管理し、仕事の進捗をモニタリング、調整することに特化したツールです。業務上のタスクを情報として可視化することで、それぞれの仕事の流れや詳細、関係性が把握しやすくなり、スムーズな進行を生み出すことができます。
仕事のまとまり(プロジェクト)ごとにタスクを管理することで、遅延状況を確認したり、割り当てや優先順位を臨機応変に変更したりできます。
これまでも個人的にTodoリストなど利用していたオフィスワーカーも多いと思いますが、タスクをチームや部署内で共有することにより、見落としなどのミスや属人化を防ぐことができます。
ICTやテレワークが普及した昨今では、プロジェクト全体をリアルタイムで俯瞰できるこれらのツールは欠かせません。
業務の効率化と問題点の解決を同時に進められるため、今後はさらに Asana やWrike のようなツールを用いた職場環境が求められるでしょう。
Asanaとは
Asana は世界で7万5,000社以上、国内で1,000社以上への導入実績を持つプロダクトです。
もともとは、Facebookのエンジニアが自分たちで仕事を管理するために使ったツールから始まりました。それが2012年に製品版としてリリースされ、クチコミで広まっていった結果、現在では世界規模で使用されるツールになっています。
業務上のストッパーとなっている「仕事のための仕事」を削減することを目的とする Asana は、単純なタスク管理機能だけでなく、ルーチン作業を自動化する機能などを持ち合わせており、業務の効率化を図ることが可能です。
Google Workspaceをはじめとした外部ツールとの連携も可能で、1つのプラットフォームで事業全体を管理できます。ヨガから命名されたツール名のとおり、柔軟に事業内容を整理できるのが Asana の魅力です。
Wrikeとは
Wrike はタスク管理と共同作業をサポートするタスク管理ツールで、世界で2万社以上が利用しています。
2004年に電子メールとタスクを関連づけるツールとして登場し、2021年からはCitrixのグループに属して事業を展開しています。
クラウド上でサービスが提供されているためテレワークでも利用しやすく、さまざまな事業にマッチする柔軟性が特徴です。
プロジェクトの準備から進行、完了後の振り返りまでできるので、Wrike だけで事業全体の情報管理を行うこともできます。
プロジェクトの可視化や調整などが課題となっている場合は、Wrike によるタスク管理が課題の解決につながるかもしれません。
AsanaとWrikeの違い
AsanaとWrike の立ち位置は同じ「タスク管理ツール」ですが、機能や使いやすさ、費用などは異なります。
以下で詳細を確認し、Asana と Wrike にどのような違いがあるかチェックしてみましょう。
機能の違い
結論からいえば、Asana と Wrike の機能に大きな差はありません。
Asana と Wrike の両方に共通して備わっている機能は多く、例えば以下のようなものがあります。
- タスク管理機能
- カスタムフィールド(タスクに数値やテキストなどの情報を付与する機能)
- タスク表示方法の選択(リスト、カンバン、ガントチャートなど)
- レポート機能
- フォーム機能
- ポートフォリオ機能
- タスクの承認機能
- 外部ツールとの連携機能
- 閲覧者の招待機能
- 作業量の可視化機能
上記のような機能は、AsanaとWrikeのどちらを選んでも基本的に使用できます。
ただしAsanaとWrike は細かい点が異なり、例えばガントチャートを作成したい場合、Asana の場合はInstaganttというアプリを追加し、連携する事で無料で作成する事ができますが、Wrikeでは有料プランでのみ利用可能です。
また連携できる外部ツールの数にも違いがあり、Asana では100以上、Wrikeでは400以上のツールとの連携が可能です。
事業で併せて利用したいツールによって、Asana と Wrikeのどちらを選ぶかを決めるという方法もあるでしょう。
使いやすさ
タスク管理ツールを初めて利用する企業でも使いやすいのは、Asana でしょう。
Asana は、「UIデザインが直感的なので初めてでも使いやすく、すぐに慣れる」という声が多いです。
技術レベルは社員によって異なるため、使用方法の難しいツールを導入すると、一部の人の作業効率が低下する恐れがあります。
社員全員がスムーズに使えることで効果的なタスク管理が実現するという事からも、初めてツールを導入する場合は使いやすさを重視した Asana の利用をおすすめします。
シンプルで使いやすいタスク管理ツールがよい場合は Asana を、カスタマイズを前提に高度な機能や連携を利用したい場合はWrikeを選ぶとよいでしょう。
費用の違い
Asana と Wrike は、費用も異なります。
それぞれ以下のような料金体系になっているので、求める機能に合わせて選択が可能です。
Asana | Wrike | |
Free/Basic | 0円(15人までのチームは無料で利用可能) | 0円(最大5人までのチームが無料で利用可能) |
Premium |
1,200円/月/ユーザー1人あたり(年払い) 1,475円/ユーザー1人あたり(月払い) |
$9.80/月/ユーザー1人あたり |
Business |
2,700円/月/ユーザー1人あたり(年払い) 3,300円/ユーザー1人あたり(月払い) |
$24.80/月/ユーザー1人あたり |
Enterprise | 問い合わせが必要 | 問い合わせが必要 |
AsanaとWrike の費用は、1ユーザーあたりの単価で見るとほぼ同じです。
Wrikeの有料プランにはそれぞれ人数制限が設けられていて、Professionalは5人・10人・15人、Businessは5~200人、Enterpriseは5人以上(上限なし)となっています。
全機能を開放する場合は、Asana よりもWrikeのほうが安く抑えられます。
すべての機能を使いたい場合はWrikeが、特定の領域で必要な機能だけを安価で利用したい場合は Asana が向いています。
AsanaとWrikeのどちらを導入すべき?
Asana と Wrike に優劣をつけることはできません。
タスク管理ツールとしての機能はどちらも魅力的であり、さまざまな業務を的確にサポートしてくれます。
また、どちらも複数の料金プランを用意しているため、「どちらかがお得」ということもできません。
とはいえ、「初心者でも使いやすいタスク管理ツール」という点に注目するなら、前述の通り洗練されたUIと充実した無料プランを持つ Asana がおすすめです。
Asana ならスムーズな導入と利用が可能なので、すぐにでもタスクを管理する環境を整えられるでしょう。
必要に応じてプランを変更すれば、高度な機能も利用できるため、業務に使う機能を少しずつ拡張していくのもよいでしょう。
まずは使いやすさ重視で Asana を導入し、タスク管理ツールのメリットを体験してみてはいかがでしょうか。
まとめ
Asana と Wrike は、いずれも便利な機能を備えたタスク管理ツールとして人気があります。
どちらを導入することになっても多くのメリットを得られるので、この機会に利用を検討することをおすすめします。
ただし、どちらのツールをご利用頂くにしろ、「ツールを入れただけ」では無く、全社員が「使いこなす」事で真のメリットを享受する事ができます。
DSKでは Asana の導入をスムーズに行い、効果を実感していただくべく、導入サポートまで実施致しております。すぐに運用を始める事の出来るテンプレートや、トレーニング、サポートデスクまでご用意致しております。
Asana を導入する際は、ぜひDSKの導入支援もご検討ください。
- カテゴリ:
- Asana
- キーワード:
- Asana
- Google Workspace