Gmailのメーリングリストを作成したことはありますか。「メーリングリスト」とは、同じメールを複数のメールアドレスに一斉送信する仕組みのことです。複数人にメールを一斉送信するときは、メーリングリストを使うと便利です。一つずつ宛先を設定する時間や手間がなくなり、メール運用を効率化することができます。
本記事では、メリットをはじめ、Gmailのメーリングリストの作成・送信方法を手順に沿って紹介しています。メールが届かないときの対処法も解説しているので、事前に認知しておくと大変便利です。Gmailをご利用中の方は、ぜひご覧いただき、実際作成してみましょう!
メーリングリストとは複数人にメールを一斉送信する仕組み
メーリングリストとは、同じメールを複数のメールアドレスに一斉送信する仕組みのことです。宛先に一つずつメールアドレスを設定しなくても、特定のメーリングリストに送信すれば設定しているメンバー全員にメールを同時に送信できます。「 ML 」と略されることもあります。
メーリングリストはあらかじめメンバー全員のメールアドレスを登録する必要がありますが、一度登録すれば一斉送信にかかる時間や手間が軽減できるでしょう。メーリングリストを使わない場合、メールの宛先にメールアドレスを入力する操作を繰り返し行わなければなりません。宛先の件数が多いと、メールアドレスに漏れがないか、誤ったメールアドレスを入力していないかなどを確認するのも大変です。
メールの送信に時間がかかってしまうと、ほかの業務に支障をきたす可能性があります。職種によっては、日々大量のメール対応に多くの時間を費やしているでしょう。メーリングリストを上手に活用すれば、メール対応にかかる時間を削減でき、業務効率化につながります。
メーリングリストを使う3つのメリット
メーリングリストを使う3つのメリットを紹介します。メーリングリストを使うとどのように便利になるのか具体的に見ていきましょう。
メール送信を効率化できる
メーリングリストを使うと、メール送信を効率化できます。宛先設定が簡単にできるため、メール送信にかかる時間の短縮が可能です。メーリングリストを使わずにメールを複数のメールアドレスに一斉送信する場合、一つずつ宛先を設定する必要があり、時間も手間もかかります。
メーリングリストの活用により、宛先の設定や確認に取られていた時間をほかの業務に充てられると、業務全体の効率化につながるでしょう。
部門ごとのメール対応を効率化できる
メーリングリストを使って、外部からの問い合わせメールの宛先に各部門やチームのメールアドレスを設定すれば、複数人でメールを受信でき迅速な対応が可能です。複数人でメールを受信する体制をとることで、スピーディーに返信できます。
また、チームのメンバー全員が対応履歴を確認できるため、対応漏れや二重対応を防止することも可能です。さらに、メンバー間の対応の進捗状況を確認するやり取りが減り、素早くほかの問い合わせに対応できます。
メーリングリストの活用は、業務効率化を図るとともにメール対応の品質向上にもつながるでしょう。
メールの誤送信を防げる
メーリングリストを使うと、メールの誤送信が発生するリスクを軽減することが可能です。メーリングリストを使わずにメールを複数のメールアドレスに一斉送信する場合、宛先設定を間違えてしまう可能性があります。宛先を間違えていることに気付かずにメールを送信してしまうと、情報漏洩につながります。
ほかにも、メールの宛先に送るべき相手のメールアドレスの設定が漏れてしまうと、重大なトラブルになりかねません。事前にメーリングリストを作成することで、あらかじめ設定した宛先へメールを送信できるため、メールの誤送信を防げます。
メーリングリストの活用にはGmailのGoogleグループを使おう
メーリングリストの活用には、GmailのGoogleグループをおすすめします。Googleグループとは、情報共有を円滑に行うための機能を備えたツールです。メーリングリストを作成し、同じメールを複数のメールアドレスに一斉送信できます。Googleのアカウントを保有していれば使える無料版と、企業・組織向けのグループウェアGoogle Workspaceの有料版の2つの種類があります。
Google Workspaceにはビジネスに必要な機能が集約されており、導入すると企業にさまざまなメリットをもたらすでしょう。Google Workspaceの資料をご用意しております。Google Workspaceの機能についてわかりやすくまとめられているので、ぜひご覧ください。
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Gmailのメーリングリストの作成・送信方法【4ステップ】
Gmailのメーリングリストの作成・送信方法を4つのステップで解説します。操作ごとに章を分けて具体的な手順を説明していますので、ぜひご参考になさってください。
Googleグループのアカウントにログインする
まずは、Googleグループのアカウントにログインします。
- Googleグループ(https://groups.google.com/)を開く
- Googleグループで使うアカウントを選択する
- パスワードを入力して「次へ」をクリックする
- ログインが完了し、Googleグループが表示される
グループを作成する
アカウントにログインしたら、グループを作成しましょう。
- 「グループを作成」をクリックする
- グループ名、グループの説明、メールアドレスを入力して「次へ」をクリックする
- アクセス設定を項目ごとに選択する
- 必要事項を入力し、追加したいメンバーを選択する
- 「グループを作成」をクリックする
有料版のGoogle Workspaceであれば、管理者の設定によっては組織外のユーザーともグループを作成することが可能です。管理者は、ユーザーがグループで行える操作を制御できます。そのため、組織外のユーザーとグループを作成したい場合は、組織外のユーザーとのグループ作成が許可されている必要があります。また、作成したグループが表示されるまでに時間がかかる場合があるので留意しておきましょう。
新規メールを送信する
グループの作成が完了したら、正しく登録できているか確認するためにテストとして新規メールを送信しましょう。
- Googleグループから、メールを送信したいメーリングリストをクリックする
- 「新しい会話」をクリックする
- メッセージの件名と本文を入力する
- 「メッセージを投稿」をクリックする
メールに返信する
テストメールの受信者は、メールに返信しましょう。
- Googleグループから、メールを返信したいメーリングリストをクリックする
- 閲覧するメッセージをクリックする
- 「全員に返信」もしくは「投稿者に返信」をクリックする
- メッセージの本文を入力し、「メッセージを投稿」をクリックする
返信先を選択する際、「全員に返信」と「投稿者に返信」の違いを理解しましょう。グループに返信するときは「全員に返信」、投稿者にのみ返信するときは「投稿者に返信」をクリックします。
なお、上記の4の手順は、グループに返信するときの操作です。投稿者にのみ返信するときは、メッセージを入力後「送信」をクリックします。また、メールを転送するときは「転送」をクリックしてください。
Gmailのメーリングリストの管理・設定方法4選
Gmailのメーリングリストの管理・設定方法4選を解説します。メンバーの追加・削減、権限の設定は、よく使う機能なので確認しておきましょう。
メンバーを確認する
メーリングリストに設定されているメンバーの確認は、以下の手順で行います。
- Googleグループのアカウントにログインする
- メンバーを確認したいメーリングリストをクリックする
- メニューの「ユーザー」タブから「メンバー」をクリックする
「ユーザー」タブにある「参加を禁止されているユーザー」をクリックすると、メーリングリストへの参加を禁止されているユーザーが表示されます。
メンバーを追加する
メーリングリストのメンバーの追加は、以下の手順で行います。
- Googleグループのアカウントにログインする
- メンバーを追加するメーリングリストをクリックする
- メニューの「ユーザー」タブから「メンバー」をクリックする
- 上部の 「メンバーを追加」をクリックする
- 追加するメールアドレスを入力する
- 「メンバーを追加」 をクリックする
既にグループのメンバーに設定されているメーリングリストを追加しようとすると、エラーメッセージで知らせてくれます。なお、ユーザーを直接追加する方法のほかに、ユーザーをメールでグループに招待して追加する方法と、グループへの参加リクエストを承認して追加する方法があります。
メンバーを削除する
メーリングリストのメンバーの削減は、以下の手順で行います。
- Googleグループのアカウントにログインする
- メンバーを削除するメーリングリストをクリックする
- メニューの「ユーザー」タブから「メンバー」をクリックする
- 削除するメンバーにカーソルを重ね、「削除」をクリックする
複数のメンバーを同時に削除するときは、上記の4の手順で、削除するメンバーのチェックボックスにチェックを入れて、画面右上の「メンバーを削除」をクリックします。メンバーを削除すると、そのメンバーにはメーリングリスト宛てのメールは届かなくなります。
メンバーの役割を編集する
メーリングリストの役割とは、要するに権限を指すものです。「メンバー」「マネージャー」「オーナー」の3種類があります。以下の手順で、メーリングリストのメンバーの役割を編集できます。
- Googleグループのアカウントにログインする
- 役割を編集するメーリングリストをクリックする
- メニューの「ユーザー」タブから「メンバー」をクリックする
- 役割を編集するメンバーにカーソルを重ね、「役割」から新しい役割を選択する
同じ役割を複数のメンバーに同時に割り当てるときは、上記の4の手順で、役割を編集するメンバーにカーソルを重ね、チェックボックスにチェックを入れます。そして、右上にある「役割を変更」をクリックし、新しい役割を選択してください。
メーリングリストのデフォルトの役割は、以下の通りです。
- メンバー……メーリングリストのメンバーには基本的な権限が付与される。グループの設定によって、基本的な権限の内容は異なる
- マネージャー……以下の操作以外はオーナーと同じ操作を行える。メーリングリストを削除する、ほかのメンバーをオーナーにする、オーナーの役割・登録設定を変更する
- オーナー……グループのすべての権限がある
Googleのメーリングリストにメールが届かない3つの原因と対処法
Googleのメーリングリストにメールが届かない3つの原因と対処法を解説します。メールが届かないときは、ぜひ以下の方法をご確認ください。
スパム判定になっている
送信したメールが迷惑メールと判定されてしまうと、管理キューに保留され、届かないケースがあります。迷惑メールの設定を変更し、迷惑メールの疑いがあるメールの配信を許可する方法が有効です。以下の手順で、迷惑メールの設定を変更できます。
- Googleグループのアカウントにログインする
- 役割を編集したいメーリングリストをクリックする
- メニューの「グループ設定」タブから 「投稿ポリシー」をクリックする
- 「スパムメッセージの処理」の項目で「グループ宛の疑わしいメッセージの投稿を許可」を選択する
- 「変更を保存」をクリックする
迷惑メールに振り分けられている
送信したメールが受信者側で迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうと、届かないケースがあります。受信者に迷惑メールフォルダにメールが届いていないか確認してもらいましょう。送信元のメールアドレスを登録してもらうことで、迷惑メールと判定されるのを防げます。
メールアドレスが間違っている
送信先のメールアドレスが間違っていてメールが届かない可能性もあるでしょう。宛先に入力したメールアドレスが間違っていないか再確認してみてください。スペースや使えない記号が入力されていないか一文字ずつ見てみましょう。例えば、アンダースコア(_)、カンマ(,)、ダッシュ(-)などの記号はメールアドレスに使えません。
企業がメーリングリストを使うならGoogle Workspaceがおすすめ
企業がメーリングリストを使うなら、Gmailのメーリングリスト運用ができるGoogle Workspaceをおすすめします。Google Workspaceとは、企業・組織向けのグループウェアです。Google Workspaceを導入すれば、一斉送信する宛先の数を増やすことが可能です。無料版のGmailの宛先はメール1通あたり500件が上限なのに対して、Google Workspaceは、メール1通あたり2000件まで送信できます。
さらに、Google Workspaceは、Gmailの企業ドメインが取得できたり、管理者がメンバーを一元管理できる管理コンソールが備わっていたりと、ビジネスに必要な機能が備わっています。高度なセキュリティ機能や、さまざまなGoogleサービスとの連携機能なども充実しており、有用なサービスです。
Google Workspaceの機能が簡単にわかる資料をご用意しております。ぜひご覧ください。
「Google Workspace」の資料ダウンロードはこちら
Google Workspaceでメール運用を効率化しよう
Googleグループは、メーリングリストを作成して、同じメールを複数のメールアドレスに一斉送信することが可能です。一つずつ宛先を設定する時間や手間がなくなり、メール運用を効率化できます。
無料版のGoogleグループでも必要十分な機能が備わっていますが、有料版のGoogle Workspaceは高度なセキュリティや利便性といった機能が充実しています。メール運用を効率化したいと考えている企業・教育機関のご担当者様はGoogle Workspaceの導入をぜひご検討ください。
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