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機械学習モデルとは!?基礎知識・重要性を詳しく解説!

 2022.03.01  2023.02.21

機械学習モデルは、AIや人工知能、ディープラーニングといった最新テクノロジーと深い関わりを持ちます。コンピューターは人間と違い、感覚的にものごとを認識することはできません。しかし、最新のAIは、まるで人間のように自然な動作を見せることもあります。では、そのような動作を実現するためにはデータをどのように処理すれば良いのでしょうか?そこで重要とされるのが、機械学習モデルです。ここでは、機械学習モデルの基礎知識や、その重要性について詳しく解説します。

機械学習モデルとは

そもそも「機械学習モデル」とは何でしょうか。

「機械学習モデル」とは、機械学習において、入力データに対して結果(=出力)を導き出す仕組みのことです。モデルは、入力されたデータをデータを解析し、評価・判定を行った結果を出力として返します。つまり、機械学習のプロセスは「入力→モデル→出力」であるということです。ここでモデルが受け取る入力データや、結果の出力は機械学習の用途によって様々です。ですので、1つのモデルで全ての用途に対応できるわけではなく、様々な目的に応じて、個別にモデルを作成する必要があります。

例えば、音声の文字起こしを考えてみましょう。この場合、作成するモデルは言語処理のモデルになります。モデルに音声データを入力すると、モデルはその音声のテキストを出力します。また、期待通りの出力を得るためには、事前にモデルを十分にトレーニングしておく必要があります。モデルに大量のサンプルデータを学習させて、音声データをどのように解釈すれば正しく文字に変換できるのかを覚えさせます。十分に学習されたモデルであれば、精度の高い文字起こしを実現できるでしょう。

近年ではこの例のように、Googleアシスタントをはじめとした音声認識アシスタントや、顔認識、機械翻訳、自動運転など、AIを活用した技術が様々な分野で多くの人に利用されています。これらの技術やサービスの裏側には高度にトレーニングされた機械学習モデルが必ず存在しており、より高い精度を出すためのトレーニング方法が日々、研究されています。

機械学習モデルは、まさにAI技術の中心的役割を担っている存在だと言えるでしょう。

機械学習モデルが重要な理由

機械学習モデルは、データ分析の基礎となるものです。機械学習モデルが無ければ、データのどの部分に着目して、それをどのように判断、解釈すればよいのかといった情報を全て人間がプログラムを通してコンピューターに指示しなければなりません。

例えば、顧客の行動から商品を購入するかどうか予測したいとしましょう。商品を実際に手にとった顧客は100%購入してくれる、といったように簡単な法則があれば人間にも判断・解釈は可能でしょう。ですが実際には、クーポンの有無、来店回数、商品の価格、他の商品との買い合わせ、来店時間帯、季節、性別、店舗の会員か否かなど、正確な予測を行うためには大量のパラメータが絡んできます。

人間がこれらの大量のパラメータをもとに予測を行うことはかなり困難でしょう。機械学習モデルという仕組みがあるからこそ、大量のパラメータを扱うことができ、かつ人間よりもはるかに高速にパラメータ同士の関係性を分析して、データに合った柔軟な結果を導くことができるのです。

最新のニーズに素早く対応していかなければいけない現代では、常に最新の履歴データを処理し、インサイトを得ることが求められます。大量のデータが溢れ、動きの早い時代だからこそ、機械学習モデルは欠かせない存在なのです。

機械学習モデル上では、コンピューターが統計的にデータを解析し、関係性や法則を学習することで疑似的に「概念」を作りだします。これは、まるで人間が経験をもとに学習するのと良く似ています。そのため、機械学習モデルの構築には、膨大なサンプルデータと、品質の良いデータが必要不可欠です。機械学習には「Garbage In、Garbage Out」(ゴミを入れたら、ゴミが出てくる)という格言があります。品質の悪いデータで学習させた機械学習モデルは、品質の悪い結果しか生み出さない、ということです。この言葉が示すように、サンプルデータの取得量と品質が、機械学習モデルの精度の鍵と言えます。

人間も新しいことを学習する際に、量が極端に少なかったり、内容に偏りがあったり、間違いのある教材では学ぶことが難しいでしょう。機械学習モデルにも同じことが言えるのです。

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機械学習で使用される代表的なアルゴリズム

機械学習におけるアルゴリズムとは、データ解釈と学習の方法のことです。例えば、学習データが持っている"A"という項目を数式に代入し、正解との誤差が最も小さくなるような直線の傾きを求め、その傾きをもとに未知のデータについて予測結果を出力する、といったような手順です。

機械学習では目的に応じて様々なアルゴリズムが使用されますが、大きく「教師あり」「教師なし」「強化学習」の3つに分類することができます。※アルゴリズムによっては、これら3つのうち複数で使用できるものもあります。ここからは、この3つの分類の解説と、良く使用されているアルゴリズムを紹介していきます。

アルゴリズムについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。

また、学習方法の1つには「深層学習」(ディープラーニング)と呼ばれる、ニューラルネットワークを用いたものがあり、3つの分類全てに使用できますが、他のアルゴリズムとは少し考え方が異なるためここでは省いています。深層学習や、機械学習との違いについて詳しく知りたい方はこちらで解説していますので、ぜひご覧ください

教師あり

「教師あり」とは、学習データに対して正解ラベルを付けて学習する方法です。機械から見れば、何を出力すればよいか正解を教えてくれる(=先生がいる)ような仕組みであるため「教師あり」と呼ばれています。正解

例えば、AからZまでの手書き文字画像を学習させることを考えます。教師あり学習では画像データと共に、この画像に描かれている文字はAである、といった正解情報を与えます。すると機械は、画像にこのような特徴がある場合はAという文字である可能性が高い、といった法則を学習することができます。正しく学習が行われれば、入力した画像に対して、AからZのどの文字である可能性が高いか判別するモデルができるでしょう。

「教師あり」は、さらに「回帰」と「分類」の2つに分けられます。「回帰」とは、連続する数値を予測するもので、売上や、重量、温度などを算出することができます。主なアルゴリズムには「線形回帰」「決定木」などがあります。

一方「分類」とは、データがどのクラスに属するかを予測するもので、販売商品が“売れる見込みがある”または“売れる見込みがない”などに分類することができます。主なアルゴリズムは「ロジスティック回帰」「k近傍法」「サポートベクターマシン(SVM)」などがあります。

教師なし

「教師なし」とは、学習データに正解ラベルを付けずに学習する方法です。教師ありと違い、先生のような存在はいないため「教師なし」と呼ばれます。

正解ラベルが与えられないため、機械から見れば何を出力すれば良いかがわかりません。そのため、データの構造や分布を探索し、規則性や法則を学習します。

教師あり学習と同様に、AからZまでの手書き文字画像を学習させることを例に考えます。教師なし学習では正解ラベルが与えられないため、画像に描かれている文字が何なのかは学習できません。機械は画像の特徴を手掛かりに、似ている画像同士を同じカテゴリとして分類します。正しく学習が行われれば、入力した画像を、26のカテゴリに分類するモデルができるでしょう。しかし、その画像が何を表すのかは機械は理解していません。

このように、教師なし学習はカテゴリ分けや、異常検出といった分類タスクによく使用されます。主なアルゴリズムには「クラスタリング」「k平均法」「主成分分析(PCA)」などがあります。

強化学習

「強化学習」とは、与えられた条件下で価値を最大化させるための行動を学習させる方法です。結果も与えられるため、教師あり学習と似ている点もありますが、ある”行動”を取った場合どのような”結果”となったのかをセットで考える点で異なります。人間が失敗を繰り返しながらより良い方法を学習することとよく似ており、良い結果に結びついた場合にはプラスの報酬が、悪い結果に結びついた場合にはマイナスの報酬が与えられることによって、機械学習モデル自身は、何度も試行錯誤を繰り返しながら、どのタイミングでどのような行動をとれば報酬が最大化するのかを学習します。

例えば、オセロのプレイを学習させることを考えます。相手の駒をより多く裏返せる手を選べば、報酬が多く与えられます。逆に、相手から多く返される手を選ぶと、マイナスの報酬が与えられます。機械学習モデルが取れる行動は、自分が置ける場所のうち、1つを選択することです。学習を進めると、初めのうちは今のターンで多く裏返せても、次のターンで大きく返されてしまうような手を選んでしまうでしょう。しかし、何百万回と学習を重ねて、どのような盤面でも最適な手が打てるようになれば、あえて駒をとらせて、後でまとめてひっくり返すといった人間のようなプレイも見せるようになります。

このように、価値を最大化するための方法を大量の経験をもとに機械自身が導き出すのが強化学習の特徴です。

強化学習は、ゲームのAIや、ロボットの歩行制御、自動運転といった場面で良く使用されています。

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まとめ

現代のビジネスでは、顧客や一般ユーザーのニーズをいかに素早く分析し、自社のビジネスに反映できるかが非常に重要です。株式会社電算システムでは、データという側面から、お客様のビジネス課題を解決します。データインテグレーターとして、コンサルティングからデータ分析までの一連のプロセスをサポートする他、分析基盤の構築からシステム化まで一貫したサービスをご提供しております。データを活用したビジネスワークを希望される方は、ぜひ一度株式会社電算システムにご相談ください。

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