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Windows 365 Businessとは?料金やメリット、AVDとの比較も

 2022.07.06  2023.02.03

Windows 365はMicrosoftが提供しているクラウドPCサービスのことです。Windows 365について理解したい企業様も多いでしょう。この記事では、Windows 365 Businessの概要や料金、メリット・デメリットを解説します。クラウドPCサービスの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

Windows 365 Businessとは?料金やメリット、AVDとの比較も

Windows 365 Businessとは?

Windows 365 Businessとは、クラウドの仮想マシン(バーチャルマシン)上にあるWindows10(11)をネットワーク越しに使用できるサービスのことです。PCやタブレット、スマートフォンなどのデバイスからブラウザ経由でクラウドPCにアクセスすると、Windows10(11)を使って作業ができます。

Windows 365には「Business(ビジネス)」と「Enterprise(エンタープライズ)」2つのプランが存在し、BusinessとEnterpriseは料金やユーザー上限数などが異なります。Windows 365 Businessは、クラウドPC環境を容易に構築したい中小規模の組織におすすめのシンプルなプランです。それに対し、Windows 365 Enterpriseは大企業向けのプランとなります。

Windows 365とAzure Virtual Desktopを比較

Microsoftには、同じクラウドを用いた仮想デスクトップ環境サービスの「Azure Virtual Desktop(AVD)」が存在します。Windows 365とAzure Virtual Desktopはよく似ていますが、以下の点に違いがあります。

  Windows 365 Business Windows 365 Enterprise Azure Virtual Desktop(AVD)
ユーザー数 300ユーザーが上限 無制限 無制限
稼働時間 常時稼働 常時稼働 自由に設定できる
セッション方式 シングルセッション方式 シングルセッション方式 シングルセッション方式・マルチセッション方式
カスタマイズ性 低い 高い
課金方式 月額固定料金 月額固定料金 従量課金
構築難易度 低い 中くらい 高い

Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)の大きな違いは、Windows 365はITの専門知識がなくても比較的容易に活用できるのに対し(EnterpriseはAzureの理解が少し必要)、Azure Virtual Desktopを活用するにはITの専門知識が必要になる点です。また、課金方式も異なります。

容易にクラウドPCサービスを使用したい方はWindows 365が向いており、使用状況に応じて自由にカスタマイズをして運用したい方は、Azure Virtual Desktopが向いています。

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Windows 365 Businessの主なプランと価格

Windows 365 Businessの主なプランとして、「Basic」「Standard」「Premium」があります。これら3種類のプランの違いは次の通りです。

プラン名

Basic

Standard

Premium

価格(1ユーザー当たり)

月額4,210円(税抜)

月額5,570円(税抜)

月額8,970円(税抜)

ユーザー数

最大300ユーザー

最大300ユーザー

最大300ユーザー

vCPU(仮想CPU)

2vCPU

2vCPU

4vCPU

メモリ容量(RAM)

4GB

8GB

16GB

ストレージ容量

128GB

128GB

128GB

デスクトップ版Officeアプリサポート

対応

対応

対応

デスクトップ版Teamsサポート

チャットと音声通話のみ

対応

対応

Visual Studioサポート

非対応

非対応

対応

プランによって、価格やメモリ容量といったスペック、アプリのサポート対応などが異なるため、ユーザーの業務内容や予算などに応じて最適なプランを選択するとよいでしょう。なお、いずれのプランもユーザー数の上限は300ユーザーになっています。ユーザー数が300を超える場合は、Windows 365 Enterpriseを選択すればユーザー数は無制限で使用可能です。

Windows 365 Businessの利用シーン

Windows 365 Businessの主な利用シーンとして、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークへの対応や緊急時の対応などが挙げられるでしょう。Windows 365 BusinessはオフィスのPCや自宅のPC、タブレット、スマートフォンなどさまざまなデバイスに対応しています。そのため、どこからでもWindows環境の利用が可能です。入力したデータは接続したデバイスには残らず、クラウド上に保存されます。

接続したデバイスにはWindowsの画面だけが転送され、実際に稼働を行うのはクラウド上のPCです。そのため、接続するデバイスのスペックが低くてもあまり問題はありません。またWindows 365 Businessは、急な従業員の受け入れやオフィスのPCが故障したときなど、緊急時の対応にも活用できます。従業員に支給するPCが不足する場合はWindows 365 Businessを利用すると、従業員が所有する個人のPCで作業をすることが可能です。

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Windows 365を導入するメリット・デメリット

Windows 365を導入すると、あらゆるデバイスからブラウザにアクセスするだけでシームレスにWindowsを利用できるなどのメリットがある反面、1ユーザーごとにコストがかかるなどのデメリットも存在します。ここでは、Windows 365を導入するメリット・デメリットについて詳しくみていきましょう。

Windows 365を導入するメリット

Windows 365を導入すると、デバイスやOSを問わず、ブラウザにアクセスするだけでシームレスにWindowsを利用できます。テレワークで個人PCを使用する際も、オフィスのPCで使用するのと同じ環境でWindowsの利用が可能です。時間と場所に関係なく、いつでもどこでも同じ環境のWindowsで作業ができることはWindows 365のメリットでしょう。

また、Windows 365は導入のハードルが低く、ITの専門知識がなくても手軽に導入できることもメリットの一つといえます。導入後はインスタンス環境の設定やソフトウェアアップデートなどはMicrosoftが管理してくれるので、OSやソフトウェアはいつも最新の状態でWindowsを利用できる上、セキュリティ面も万全です。これにより、社内にITに精通している社員がいなくても、安心してWindowsで業務ができるでしょう。

ハイブリッドワークの問題点として、リモートワークで個人PCを使用すると情報漏洩してしまう可能性がありますが、Windows 365を利用すると個人PCにはデータは残らず、データは全てクラウド上に保存されます。万一、デバイスを紛失した際も情報は外部に漏洩せず、Windows 365の導入により、情報漏洩対策の強化につながります。

Windows 365を導入するデメリット

Windows 365を導入するデメリットとして、1ユーザーごとにコストがかかる点が考えられるでしょう。Windows 365 Businessを導入すると、1ユーザーごとに月額4,210円(税抜)~8,970円(税抜)のコストがかかり、従業員が多い企業だと相当なコストが必要です。

またWindows 365は状況によっては動作が重くなることがあり、スピードが求められる現場では不向きなケースも考えられます。ランニングコストを考えると、ハイスペックなPCを導入する方が生産性の向上につながる場合もあるでしょう。そのため、リモートデスクトップを使用したことのない企業がWindows 365を導入する際は、この点をしっかりと検討しておくのが大切です。

まとめ

今回、Windows 365 Businessの特徴や料金、メリット・デメリットについて解説しました。Windows 365 BusinessはMicrosoftが提供しているクラウドPCサービスで、あらゆるデバイスからWebブラウザまたは専用のアプリケーションWebブラウザまたは専用のアプリケーションにアクセスするだけで、シームレスにWindowsを使用できます。導入のハードルが低く、ハイブリッドワークのツールとしては最適でしょう。しかし、1ユーザーごとにコストがかかり、スピードが求められる現場には不向きなデメリットも存在します。

リモートワーク環境を整えたいのであればWindows 365 Businessの他に、Google が提供するビジネスに最適化されたソリューションのGoogle Workspaceを選択肢に含めることもおすすめです。株式会社電算システム(DSK)ではGoogle サービスを使ったソリューションを多数用意しています。ぜひお気軽にご相談ください。
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