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2大クラウドサービスを徹底比較。
Google Cloud (GCP)とAWSの特長や違いとは?

 2022.06.07  2023.02.21

クラウド環境での開発が進む中、開発環境の選択肢として挙げられるのが「Google Cloud™ (GCP)」と「Amazon Web Services(AWS)」です。それぞれ特徴やメリットが異なりますが、機能が豊富ゆえにわかりづらいと感じる方も多いことでしょう。そこで本記事では、両製品の特徴や違いに触れながら、それぞれどのような開発に向いているのかなどを比較していきます。

Google Cloud の特徴

Google Cloud」はGoogle社が提供しているクラウドサービス群のことです。「インフラ・データベース構築」「アプリケーション開発・運用」「モニタリング」「セキュリティ」など、さまざまなサービスの提供を行っています。

提供しているサービスの数は、100種類以上です。これらを利用すれば、ネットワーク上での仮想インフラ環境の構築やアプリケーション開発・運用、企業内データの分析、IoT機器の管理・運用など、ITシステムの構築を統合的に行えます。

また、Google は検索エンジンやGmail、Googleマップなど、さまざまな有名サービスを提供していますが、これらはGoogle Cloud をベースに作成されています。そのため、データセンターの可用性に関しては大きな実績があるのです。

日本国内のデータセンターは東京・大阪の2つで、リージョン内には独立したロケーションがそれぞれ設けられています。具体的な場所についてはセキュリティ上の観点から公表されていませんが、東京の中でも品川や新宿のように、複数の場所にデータセンターがあるイメージです。このように複数の場所で運用することで、負荷の軽減や可用性の担保を図っています。

そのほか、Google Cloudの大きな特徴としては、新しいシステムを作り出すことに長けている点が挙げられます。AIや機械学習といった最先端の技術を利用したサービスに強みがあり、代表的なところでは「SUPER MARIO RUN」「ポケモンGO」「Spotify」などの開発に活用されています。

Google Cloudのメリット

Google Cloud を利用する大きなメリットは、先進的なサービスが利用できるという点です。前述したAIやBIツールといった機能も充実しています。特にGoogle Cloud は、データウェアハウスの「BigQuery™」というサービスに強みがあります。

BigQueryとは、企業が扱うさまざまなデータを保管して、分析・処理を行うためのツールです。一般に「ビッグデータ」と呼ばれる膨大で多種多様なデータを保管でき、目的のデータをすぐに取り出せるメリットがあります。Googleは検索エンジン大手であり、膨大なデータを扱ってきたノウハウがあるため、その知見を最大限活かしたサービスとなっています。

ちなみに取得したデータは、AIやBIツールで分析できるのはもちろん、ほかの Googleサービスとの連携も可能です。こうしたGoogle の豊富なサービスと連携できる点も、Google Cloud の強みといえるでしょう。

また、シンプルさや素早さといった、使いやすさを全面に押し出している点も特徴です。たとえばモニタリングサービスは、わかりやすいダッシュボードが使用できて、他サービスの監視やアラートのグループ設定など便利な機能を備えています。仮想ネットワークもVPCがグローバルなので、1つ作成するだけで多くの地域や国に対応可能です。ロードバランサーと組み合わせれば、比較的簡単に異なるリージョンとの負荷分散ができます。

その他の利点としては、仮想マシンである「GCE(Google Compute Engine)」のコストパフォーマンスの高さが挙げられます。これは従量課金制なのですが、さまざまな割引制度が利用できるため、上手に活用すれば大きなコストカットが見込めるでしょう。

花王株式会社様 導入事例
freee株式会社様導入事例

AWS

「AWS」とは「Amazon Web Service」の略で、Amazonが提供しているクラウドサービス群です。200以上のサービスを提供しており、基本的なインフラ構築やアプリケーション・ゲーム開発、データ分析だけでなく、ブロックチェーンなどにも対応しています。

もともとAmazonでは、サービスを提供する際、自社でインフラとアプリケーションの構築を行っていました。これを一般向けに展開したものがAWSで、2006年のことです。そして、2008年にGoogle Cloud の最初のサービスである「GAE(Google App Engine)」が登場し、さらにその2年後に「Microsoft Azure」のサービスが開始しています。

つまり、AWSは数あるクラウドサービスの先駆的存在であり、認知度の高さも相まって現在のシェア率はトップを誇ります。そのため導入実績も多く、「PayPay」「ソニー銀行株式会社」などの堅牢なサービスや、「パズドラ」などのゲームインフラ、「マップファン」といった地図アプリケーションのAPI開発など、多くのサービスに活用されています。上述したように豊富な機能を提供しているため、構築の方法によって、このようにさまざまなシステムの作成に対応できるのです。

AWSのメリット

AWSのメリットは、豊富な機能と普及率の高さです。利用者はパズルのようにサービスを組み立てて、さまざまなシステムを構築します。システム設計の基本となる仮想マシンは「EC2(Elastic Compute Cloud)」です。たとえばアプリケーション開発では、EC2をサーバーに利用して、データベースを「Amazon RDS(リレーショナルデータベース)」、ストレージに「Amazon Simple Storage Service」といった具合に組み合わせていきます。

経験の浅いエンジニアでも、簡単な構成でシステム構築ができるだけでなく、知識や経験があれば今までにない新しいサービスを展開することも可能でしょう。使い手の技量次第でフレキシブルな設計ができるのが、AWSの利点です。

また普及率の高さゆえに、AWSの活用に関する記事が数多くインターネット上に公開されており、実際の使い方やトラブル時の対処法などを日本語で比較的簡単に調べられる点もポイントです。

AWS公式のドキュメントも充実しており、サポート対応も日本語で行えます。日本語への対応がしっかりとしているため、英語と格闘せずに使用しやすい点は大きなメリットといえるでしょう。

Google Cloud とAWSの機能比較

ここまでご紹介してきた内容を踏まえ、Google Cloud とAWSを改めて比較してみましょう。

  Google Cloud (GCP) Amazon Web Service (AWS)
提供企業 Google Amazon
サービスの数 100以上 200以上
料金

従量課金制度
20以上の無料プロダクト・300ドルの無料クレジット付属
GCEの割引

従量課金制度
サービスによって3種類の無料利用枠有(12ヶ月無料、無期限、トライアル)

リージョン 東京・大阪 東京・大阪
世界のリージョン数 29のリージョン、200以上の国と地域 26のリージョン、245の国と地域
利点

先進的なサービス
シンプルさと使いやすさ
割引制度有

豊富な機能
普及率の高さ
割引制度有

Google Cloud は、AWSと比較するとシンプルで使いやすいツールです。提供しているサービスはAWSより少ないものの、その分、わかりやすく、余計な機能を付属せずにシステム構築ができます。特にネットワークでは、VPCがグローバルであるのが大きな利点です。さらにBigQueryが扱えるので、データ分析・管理といった分野でも活躍します。

反面、普及率の低さはデメリットといえます。AWSと比べて日本語のサポートの対応が遅れているため、トラブル時に自社で対応する際、類似するケースや対処法を海外のサイトから探す必要もあるかもしれません。英語に抵抗がないエンジニアであれば、より使いこなせるでしょう。

しかしこの点については、代理店で契約することによって日本語のサポートを受けられる場合もございますので、導入前に代理店経由でのご契約方法などをご検討いただくことによって解消出来ると考えております。サポート面にご不安を感じている方は是非一度電算システムにお問い合わせ頂けますと幸いです。

一方、AWSは豊富な機能があるため、知見の多いエンジニアであればさまざまなシステムを構築できます。堅牢なシステムにも利用できるため、幅広いシステムに応用できるでしょう。しかし機能が多い分、それぞれのサービスの取り扱いや連携が複雑になる可能性もあるので、エンジニアは極力分かりやすい構成を心がけなくてはいけません。

総括すると、Google Cloud は「グローバルなサービスのシステム構築や大量データを扱うシステム構築」に向いており、AWSは「堅牢なサービスや豊富な機能のあるシステム構築」に活用できます。どちらが一概に優れているとはいえないので、開発の目的や要件、ユーザー適性などを考慮したうえで選択することが大切です。

Google Cloud
Google Cloud 事例

まとめ

Google Cloud とAWSは、どちらもさまざまな機能が付属しているので、どのような開発にも応用が利きます。しかし、それぞれメリット・デメリットが異なるので、開発するものに合わせてサービスを選択する必要があります。

Google Cloudは比較的シンプルで使いやすく、ネットワークやビッグデータの扱いにおいて利便性が高くなっています。一方、AWSは豊富な機能が付属していて、セキュリティの高いサービスや複雑なシステム開発にも応用可能です。ただし、これらはあくまで一例であり、使い方によっては色々なことができるため、どちらを選択するにせよ知識と経験を増やすことが重要です。

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