企業がクラウドコラボレーションサービスを使用するのが当たり前の時代。Google では、Google Workspace(旧 G Suite)というコラボレーションサービスを提供することで、世界中の企業の円滑なコミュニケーションを支援しています。ちなみに Google Workspace(旧 G Suite)には以下3つのプランがあります。
- 旧 G Suite Basic
- 旧 G Suite Business
- 旧 G Suite Enterprise
これらはプランによって提供されているサービスや機能が違います。たとえば 旧 G Suite Basic ではユーザーあたりのドライブ容量は30GBですが、旧 G Suite Business と 旧 G Suite Enterprise は容量が無制限になります。サービスや機能の違いを理解して適切なプランを利用すれば、企業のコミュニケーションが大幅に活発化されます。
Google Workspace(旧 G Suite)が提供する3つのプランで共通していることはいずれも「独自ドメインでの運用ができる」ということです。独自ドメインを利用することで様々なメリットがあるため、Google Workspace(旧 G Suite)を利用する場合はぜひともドメインを移行してみましょう。
そこで今回は Google Workspace(旧 G Suite)の独自ドメイン運用についてご紹介します。
独自ドメインとは?
そもそも独自ドメインとは何か?メールアドレスやWebサイトURLによく見る「xxx.com」や「xxx.jp」といった文字列を俗にドメインと呼びます。つまり独自ドメインとは、企業が独自に取得するドメインのことです。
ドメインの役割はメールアドレスの持ち主やWebサイトの居場所を示す住所のようなものです。たとえば「12345@xxx.jp」というメールアドレス宛にメッセージを送信した場合、メールサーバーは「xxx.jp」という住所の「12345」宛てにメッセージを届けます。このようにドメインがあるからこそ、メールやWebサイトを通じて様々なやり取りを行ったり、情報やサービスを発信することができます。
Googleが提供するドメインといえば「gmail.com」が有名ですが、これは無料メールサービスのGmailを利用する際に付与されるドメインであり、Google Workspace(旧 G Suite)が提供するGmailを利用する場合も同じです。Google Workspace(旧 G Suite)はこのGmailで使用するドメインやGoogle Workspace(旧 G Suite)自体で使用しているドメインを、独自に取得したものに移行して運用することが可能となります。
独自ドメインを利用するメリット
ドメインを取得するのには定期的なコストがかかりますし、独自ドメインを設定するのには手間がかかります。では、企業が独自ドメインで Google Workspace(旧 G Suite) を運用するメリットはどこにあるのでしょうか?
メリット1. 会社としての信用
メールアドレスで使用されるドメインは、gmail.com含めて一般的にパブリックアドレスといわれるものは、簡単に作成することができます。そのため、ビジネスとして使用する際の信用力を持ちことは難しく、あくまで個人間のコミュニケーションを取るためのアドレスとみなされる傾向が強いです。
最近では無料Webメールサービスを悪用したサイバー攻撃が発生していたり、セミナー申し込みや各種申請を行う場合のウェブサイトフォームなどで、このパブリックなメールアドレスを受け付けない仕組みを実装しているケースなどもあり、企業として信用を得るためには、やはり企業独自ドメインを使用することが一般的と言えます。
メリット2. メールアドレスを識別しやすくなる
メールアドレスの独自ドメインがパブリックメールのアドレスと同じものでは、受信してメールを識別しにくくなります。フォルダーの自動振り分けロジックに該当したり、最悪のケースではスパム判定される場合もあります。独自ドメインならば「〇〇社からのメール」と判断しやすく、見落としのリスクも少なくなります。
メリット3. 企業へのロイヤリティ
クラウドサービスであっても一手間かけて独自ドメインで運用することにより、企業ロイヤリティが自ずと高まります。個人でも複数のアカウントを保有する時代で、用途ごとにアカウントを使い分ける中、ビジネスで使用するアドレスを独自ドメインにすることで、最もロイヤリティが高いメールアドレスとしての取り扱いも高まります。
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Google Workspace(旧 G Suite)に独自ドメインを移行する
1.独自ドメイン管理者用アカウントの設定
Google Workspace(旧 G Suite)に独自ドメインを移行するためには管理画面からドメインの設定に移行 します。Google Workspace(旧 G Suite)のプランを新しく契約した場合は、管理者のアカウントを作成した次の段階でドメイン設定画面に移ります。
独自ドメインをすでに所有しているか新しく購入するかを選択する画面があるので、必要に応じて選択します。すでに独自ドメインを取得している場合は使用できるドメインを入力します。ドメイン名を入力して確認に進むと、ドメイン管理者用の設定画面になります。
姓と名を入力して次に進み、アカウント設定に移行します。アカウントIDとパスワードを設定し、ロボットではないことを確認することで管理者用アカウントが完成します。これで独自ドメインの管理者アカウントが完成します。
管理者アカウントでGoogle Workspace(旧 G Suite)にログインしたら本人確認を実施し、プライバシーポリシーに同意します。ログインが完了するとGoogle Workspace(旧 G Suite)のドメイン設定が可能です。メニューから[ドメインの確認とメールの設定]を選択しましょう。
2.メールサーバーの設定
この段階でGoogle Workspace(旧 G Suite)内のドメイン設定は完了していますが、インターネットからメールを受信することはできません。ドメインホストに[TXTレコード]と[MXレコード]を追加する必要があります。これによりDNSでドメインのメールサーバーホストを解決でき、メールの送受信ができるようになります。手順としては[ドメインの確認とメールの設定]のページで上から順に実行していき、ドメイン設定に追加すべきレコードを生成して設定を行います。
3.設定の完了
作業が完了したら[ドメインを確認してメールを設定]をクリックしましょう。次に、Google Workspace(旧 G Suite)の管理コンソールへログインします。管理コンソールとはGoogle Workspace(旧 G Suite)の管理者がサービス全体を管理するための画面です。組織全体のユーザーや機能などを管理できます。そのため、管理コンソールへのログインは管理者アカウントで行ってください。設定のインジケーターが表示されるので、終了したら設定は完了となります。
これでGoogle Workspace(旧 G Suite)に独自ドメインを移行し、独自ドメインを使用してメールアドレスを利用することができるようになりました。
まとめ
いかがでしょうか? Google Workspace(旧 G Suite)の独自ドメイン運用について、メリットをご理解いただけましたでしょうか。Google Workspace(旧 G Suite)には目的に応じて3つのプランから選択いただくことができます。各プランの比較については、Google Workspace(旧 G Suite)とDSKのサービス価格をご参照ください。
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