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ビッグデータを利用するメリットは?業種別活用事例も紹介

 2020.10.13  2023.02.16

ビッグデータを利用することで、これまで見落とされてきた顧客のニーズや自社の特性を発見できます。データの活用は、今や医療や農業といった業種でも注目されており、事業拡大や業績向上を目指すには必要不可欠な存在といえます。今回はビッグデータの意味や概要について基礎から解説しつつ、ビッグデータを利用するメリットや業種別の活用事例をご紹介します。

ビッグデータとは?

ビッグデータとは、一般的なシステムでは処理しきれない膨大なデータを指す言葉です。企業向け情報システムメーカーなどで多用されるマーケティング用語の1つとして認識されている方も多いでしょう。ビッグデータは、近年のクラウドコンピューティングやSNS、スマートフォンの普及拡大により、爆発的に増え、今もなおビックデータは生成され続けています。

ビッグデータには明確な定義が存在せず、膨大なデータすべてに共通する規則性はありません。ただし、一般的には「Volume(データ量)」「Variety(データの種類・形式)」「Velocity(データの生成スピード)」の「3つのVの概念」を用いて判断されます。

つまり、ビッグデータとは、単純に膨大なデータ量を指すのではなく、さまざまな特性のある有益なデータを指しているのです。

ビッグデータのメリット

ビッグデータは、従来のシステムでは管理できなかったため、管理・分析が可能なデータの範囲は限られていました。こういった管理不足により見逃されてきた大規模なデータ群を記録・保管・解析することで、従来のシステムでは実現できなかったような、新しい仕組みやシステムを開発できる可能性が高まると期待されています。

また、大量のデータ同士の規則性を発見することができれば、これまで自社が抱えていた課題の解決にもつながると考えられています。

現在は事業拡大に貢献するものとして多くの企業が注目しており、実際に大手企業である楽天やローソンなども、ビッグデータを管理・分析することで、売り上げの向上や最適な仕入れ方法を生み出し、大きく企業成長した企業とされています。

株式会社コアミックス 導入事例
株式会社ダイナックホールディングス導入事例

ビッグデータの活用事例

ビッグデータは効率的かつ効果的に使用することで、企業成長に大きく貢献するといわれています。ビッグデータを実際に活用している企業は、どのように自社ビジネスに反映させているのでしょうか?ビッグデータの活用事例を、職業別にご紹介します。

小売業

小売業では、ヘビーユーザーの獲得と維持のために、ビッグデータをいかに導入・活用するかがポイントとなります。

例えば、コンビニ業界第3位であるローソンでは、「Pontaカード」によるビッグデータを活用しています。ローソンで販売されている「ほろにがショコラブラン」について、「Pontaカード」のビッグデータ解析によるとローソンのヘビーユーザー1割が、「ほろにがショコラブラン」の6割もの売り上げを占めていることがわかったのことです。そのため菓子パン部門の中では高い売り上げを記録しているわけではないものの、顧客のリピート率が高いことから、今もなお継続的に販売を続けています。

また、ビデオレンタルを中心としたメディアショップGEOでは、ビッグデータを取得できるようアプリの大規模リニューアルを行い、デジタルマーケティングの強化に努めています。現在はアプリから取得するビッグデータの分析結果をもとに、顧客のニーズに合わせたメール配信やクーポンの発行といった効果的なアプローチを行っています。

製造業

製造業では、ビッグデータの活用により、これまでの製造業の常識を大きく変える販売方法が登場しました。

一般的に、陳列棚などを見る際の人間の視線は、上段左側から右側へ移動したのち、下段の左側から右側へ移動する法則があるといわれています。これを「Zの法則」といい、小売業界ではこの法則に合わせて商品陳列を行うことが多いです。しかし、自販機での売り上げが企業売り上げの約9割を占める大手飲料メーカー・ダイドードリンクは、顧客の視点・視線のデータを解析することで、自販機の上段よりも下段の方が多く視線が集まるという新事実を発見しました。この結果をもとに、ダイドードリンクの主力製品を自販機の上段ではなく下段に配置したところ、前年比1.2%の売り上げアップとなったようです。

他にも飲料メーカー・ヤクルトでは、1カテゴリーに150種類もの商品が存在し、自社製品同士で顧客を奪い合いしている状況が続いていたのですが、ビッグデータの解析によりヤクルトの7本パックと15本パックでは購入する顧客層に大きな違いがあることと、異なるパックを並べて販売した際に、両方の売り上げが増加することが判明しました。以降はこれまでと異なり、ビックデータに合わせて臨機応変な販売方法を適用しているようです。

飲食業

飲食業では、ビッグデータから正確な需要を予測することで、売り上げ促進はもちろん、コストの削減にも効果的です。

伊勢神宮近くに構える飲食店・伊勢ゑびや大食堂では、オープンデータと食べログのアクセス数などの自社保有データを組み合わせ、食堂への来客者を予測するアルゴリズムを開発したところ、各時間帯の来店人数の予測に合わせて食材や食器の準備、人員確保がしやすくなり、作業の効率化と混雑時間へのスムーズな対応を実現しています。

EC業界

EC業界では、レコメンド機能を用いるだけで約30%もの売り上げ向上が見込めるといわれていますが、ビッグデータを用いて顧客に合わせたレコメンドを提供することにより、さらなる業績アップを図ることができます。

例えば、Amazonや楽天といった大手ECサイトでは、ビッグデータを用いることでレコメンド機能の更新頻度を短縮できるようになりました。さらにジャンルの細分化を行い、顧客のニーズに合わせたリアルタイムな情報を届けるよう注力した結果、更新頻度が高ければ高いほど、ジャンルはより細分化するほど、売り上げが向上すると判明しました。また、ビッグデータの活用により、マニアックな商品にも一定の顧客が存在することも判明。顧客のロングテールが見られる商品は販売継続をするなど、これまでとは異なる販売戦略を立てられるようにもなりました。

通信業

通信業では、利用者の利用状況を視覚化することで、欠点を改善し、ユーザーの確保・維持に努める企業が多いようです。

ソフトバンクでは、ユーザーから「インターネット接続が悪い」という意見が多く寄せられていました。そこで顧客満足度の向上を目的にビッグデータを活用した対策を練りました。スマートフォンから位置情報や接続状況といった利用データを収集して接続環境の悪い地域を特定し、対象地域の接続環境の改善に努めたところ、携帯キャリアの中で接続率第1位を獲得しました。

一方auでは、「Location Trends」というビッグデータを活用し、高精度・高頻度な位置情報データを取得することにより、日時や性別、年代に加え、各施設の移動・滞在・推計人口、移動手段などの人の流れを視覚化し、auスマートフォンとさまざまな施設の連携を強めています。

医療業

医療業においても、ビッグデータを活用した取り組みが盛んとなっており、再生医療の発展も期待されています。

大阪大学と日本生命保険は共同して、ビッグデータを活用した健康増進や健康寿命延伸の研究に取り組んでいます。さまざまな治療や持病に関する研究による医療ビッグデータから発症者の共通点などを分析することで、予防医療や特効薬の開発につながるなど、現代医療の発展に貢献しています。

他にも産総研と東工大では、計算プラットフォームの構築技術とビッグデータ処理技術を組み合わせ、新たな価値を創造するための研究開発に着手しています。これまではデータ量が不十分だったヘルスケア・ゲノム解析・IT創薬などの分野のデータを取得・活用できるようになれば、医療研究に大きな進歩をもたらすことでしょう。

農業

農業にもビッグデータを活用することで、自然環境に左右される作業の進捗や作物の状態を把握しやすくなります。

例えば、日本酒の「獺祭(だっさい)」で有名な旭酒造では、田んぼの環境をセンサーデータとして収集・分析し、栽培成績の良かった作業実績を記録・活用しながら農業を行っています。田んぼごとの栽培状況をデータとして確認できるため、作業効率も大きく向上します。

また、石川県羽咋市(はくいし)では、人工衛星の画像データ等から米の食味が測定できる「羽咋市方式人工衛星測定業務」というシステムを開発しています。ビッグデータを用いることで、より良い状態でお米を出荷できるようになり、さらなる顧客の獲得や維持につながるとのことです。

小さなミスや見落としが1年の売り上げに大きな影響をもたらす農業だからこそ、ビッグデータの活用が注目されています。

Google Cloud 事例
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まとめ

ビッグデータの活用は、あらゆる業種において重要視されています。さらなる売り上げ向上や作業の効率化を実現するには、自社の事業に関するデータを把握・分析することが先決です。株式会社電算システムでは、データインテグレーターとして、コンサルティングからデータ収集・分析、分析基盤の構築、システム化まで一貫したサポートをご提供致します。当社が提供するきめ細やかなデータ分析を活用して、事業拡大や業績向上を目指しませんか?

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