【Chromebook】第9回 多様な働き方を実現する クライアント仮想化とは?

 2016.06.07  電算システムブログ編集部

多様な働き方を実現する クライアント仮想化とは? 
多くの企業がマルチデバイスに対応する Google Apps や他クラウドサービスを導入することで、社外や自宅でもメールやドキュメントをオフィスにいる時と同じように扱えるようになり、いつでも、どこでも働くことができる「新しいワークスタイル」が実現できるようになってきました。
しかし、会社独自の社内システムや基幹システムは、システム変更に膨大な工数や費用がかさんだり、外からアクセスするための新たな規定を設定しなければならなかったりと、なかなか社外からアクセスできるようにならないことが多いようです。

今回は、クライアント仮想化製品を15年以上取り扱い、株式会社アシストの「仮想化エバンジェリスト」である斎藤さんに「クライアント仮想化」についてお話をいただきます。

クライアント仮想化とは何か?

調査会社が出している調査レポートを見ますと、このクライアント仮想化の導入は順調に進んでいるようです。すでに導入済み、または検討している会社が何もしていない会社の数を上回るところまできています。では、約半分の会社が取り組んでいるこのクライアント仮想化はどのようなものだと理解すれば良いのでしょうか。弊社では、クライアント仮想化を、クライアント側の「業務環境」を仮想化し(デバイスから引き剥がし)、その業務環境を管理者がまとめて安全に管理し、ユーザがいつでもどこでも様々なデバイスから使えるようにできることだと捉えています。これが実現できれば、企業や組織にとって様々なメリットがあります。

仮想化のメリットは?

BCP対策とセキュリティ向上

災害等が発生しても、業務環境は堅牢なデータセンターの中にあり、使える状態を保つことができ、必要なセキュリティ対策が施されたデータは様々なサイバー攻撃から守られることになります。

仮想化 セキュリティ向上

業務生産性を向上

オフィスにいなくても、オフィスにいる時と同じように仕事ができるということですから、様々な業務や個人のライフステージに応じた働き方を実現できることになります。社員の生産性を上げて収益力を高め、社員の満足度を高めることで優秀な人材の確保や離職率を下げられる施策となります。

マルチデバイス

会社のデバイスを持ち歩かなくても、家のPCや持ち歩きやすいタブレットだったり、身近にあるデバイスを使って業務ができることを意味します。

多様な働き方を実現

従業員にとっては、場所や時間に縛られない働き方ができることで、自分の時間が増え、より仕事と私生活のバランスが取りやすくなります。特に子育て中の女性にはおそらく最も大事なポイントではないでしょうか。

このように会社と従業員の両社にとって多くのメリットを提供してくれるのがクライアント仮想化です。

アシストの仮想化活用事例

弊社ではクライアント仮想化製品を15年以上取り扱っています。今までに導入いただいたお客様の数は800社ぐらいになるでしょうか。その中でも最も身近な自社の事例をお話したいと思います。

私の会社では、私の所属するシステムソフトウェア事業部の営業職全員と、仮想化推進室の全員がクライアント仮想化環境で仕事をしています。営業職の社員は週15件の商談を毎週こなします。外出や移動が多く、なかなか会社には戻れません。外出先での移動時間や待ち時間に次の商談の準備や営業報告、関係者との調整事等をこなしていかなくてはこの15件はクリアできません。多くの会社がPCの紛失による情報漏洩リスクを避けるために、ノートPCを持ち出し禁止にしていますが、弊社の場合にはノートPCにはデータが入っていません。業務環境もデータも、全てデータセンターの中にあります。だからPCを紛失しても良いとは言いませんが(自分でいくらかは弁償して始末書も書かなければいけないので)、無くしても情報漏洩をすることがありません。

仮想化 業務効率化また、一部の女性社員は子育てと営業職を両立させています。家庭の仕事が一段落したあとに、残りの仕事や次の日の準備に取り組むことができる、それは彼女にとっても、ずっと彼女に仕事を続けてもらいたい会社にとってもありがたいことです。もう一つ、客先への訪問が少ない内勤者の場合は、週に1度、在宅勤務が認められています。技術職でこの制度を活用している社員が多くいますが、彼らは検証環境でテストをしたり、資料を作ったり、メーカーと情報交換したり、非常に多くのデータをやり取りします。WAN越しに多くのデータをやり取りするのにはネットワークの遅延などから時間がかかります。

しかし、彼らのデスクトップ環境とファイルサーバやテスト環境は同じデータセンターにあるため、ネットワークによる遅延の影響を受けることがありません。自分のPCでのディスプレイに表示されているのは、データセンター上の実行結果の画像が転送されて表示されているに過ぎません。つまり、会社で仕事をしようと、家で仕事をしようとまったく使い勝手が変わらないのです。

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仮想化と Chromebook

chromebook 仮想化営業職は普通のノートPCとUSBシンクライアント(シンクライアント用に不要な機能をそぎ落として軽量化されたLinux)の組み合わせで業務環境につなげています。私達技術職や仮想化推進室のメンバーのほとんどが Chromebook を使っています。私が使っているのも Chromebook です。Chromebook はクラウド時代の使い方にマッチした端末というだけでなく、シンクライアントとしても非常に魅力的なデバイスです。ノート型のシンクライアントというのはまだまだ高額で、管理もそれなりに大変ですが、Chromebook は安く、管理が楽です。楽どころか人が時間をかけて管理をする必要がありません。

OSは気づかないうちにバージョンアップされていきますし(ブラウザのバージョンが上がっていくイメージですから、Windows10に勝手にバージョンアップされるのとは違って便利なものです)、私がChromebook から悪いことができないように業務に不要な機能は全て使えないようになっています。それらの設定を全て、クラウド上の Chrome 管理コンソールからできるようになっています。ちなみに、Chromebook の管理責任者が私のチームにいますが、彼は管理の仕事は何もしていません。会社のセキュリティポリシーに準じたマスター設定があるので、そこに新しい Chromebook を登録してあげるだけで、あとは何もする必要がないのです。

1つ正直に言うと、私の使っている Chromebook は一度壊れました。原因はわからずじまいでしたが、OSを入れなおしたら治ったので、ハードウェアの故障ではなかったようです。しかし、実際に私の業務への影響はありませんでした。予備の Chromebook から自分のクライアント仮想化環境につなげて、すぐに業務を再開することができました。

仮想化の種類


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クライアント仮想化やデスクトップ仮想化と一口にいっても、実装形態はいくつかあります。VDI(仮想デスクトップ)、SBC(サーバベースドコンピューティング)、HDIやブレードPC型といったものがあります。弊社では、VDIとSBCのアプリケーション公開の2つを組み合わせて使っています。VDIはパソコンがハードウェア部分からまるごと全て仮想化されてサーバ上で動いてるのと同じです。SBCは1つのサーバ上でアプリケーションやデスクトップ部分だけを他の人と共有するやり方です。どちらが良いというものではなく、両者ともに一長一短あります。VDIは高額ですが、PCで動くアプリケーションは全て問題なく動かすことができ、ユーザも今までのPCと同じように使うことができるため、SBCと比べればユーザも抵抗なく取り入れられます。SBCのほうは、手頃で管理も簡単ですが、決まったアプリケーションしか使うことができません。私は一長一短ある両方の方式を最適なバランスで組み合わせて使うのが現実的だと考えています。どちらか一方だけの方式に固執すると、無理が生じて使い勝手の悪い、もしくは管理性の悪いものになってしまう例が多いように思います。

今回は弊社の事例を元にクライアント仮想化の種類やメリットをご紹介しました。次回は弊社が取り扱うクライアント仮想化製品のEricomについてお話したいと思います。


仮想化エバンジェリスト 斎藤 正雄氏

いかがでしたか?
株式会社アシストでは、「クライアント仮想化」によって多様な働き方を実現できているようですね。次回は、クライアント仮想化を実現するためのツールについて、お話をお伺いしたいと思います。

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