Google Cloudは、データ分析基盤構築やクラウドストレージ、AI開発などに関するプロダクトが搭載されたクラウドプラットフォームです。搭載されているプロダクトが豊富なことから、アカウントやセキュリティ、利用料金などの環境設定を行うだけでも時間や手間がかかります。
そこで活用できるのが、Google Cloud コンソールです。Google Cloud コンソールでは、プロジェクトごとに各プロダクトの利用状況を可視化したり、一括で環境設定を行ったりできるため、Google Cloudをより効率的に運用できます。
本記事では、Google Cloud コンソールの主な機能やメリット、料金体系を解説します。
Google Cloud コンソールとはGoogle Cloudのプロダクトを一元管理するインターフェース
Google Cloud コンソールとは、Google Cloudに含まれている幅広いプロダクトを一元管理できるインターフェースです。Google Cloudには100種類以上のプロダクトが含まれており、個別のユーザー権限や支払情報などを管理しようとすると膨大な手間がかかります。
このような細かい設定を一括で行えるのがGoogle Cloud コンソールの特徴です。また、プロダクトごとの利用状況や利用可能なAPIなど、必要な情報を一元的に可視化できます。
Google Cloudは機能が豊富なゆえに個別管理が困難です。あらゆる情報を可視化し、まとめて管理・設定できるGoogle Cloud コンソールは、業務効率化を図りたい企業にとって欠かせない機能だといえるでしょう。
Google Cloud コンソールでできること(主要機能)
Google Cloud コンソールの主な機能は次の通りです。
- 利用環境の可視化
- アカウントの一元管理
- セキュリティの一元管理
- 利用料金の可視化
- マーケットプレイス
- Google Cloud Shell
各機能の特徴について詳しく解説します。
利用環境の可視化
Google Cloud コンソールにはダッシュボード機能があり、Google Cloudの利用環境を可視化できます。例えば、ユーザーごとのアクティビティを可視化するモニタリング(アクティビティストリーム)や、リアルタイムな問題点を検出するエラーレポートなどが代表的です。定期的にダッシュボードを確認すれば、不正防止や早期的な問題特定につながります。
アカウントの一元管理
Google Cloud コンソールのIAM ( Identity Access Management )やコンプライアンスの機能を活用すると、Google Cloudのアカウントを一元管理できます。IAMとは、プロジェクトにアクセスできるユーザーの定義やロールなどを設定できる機能です。プロダクト単位の個別設定がいらず、効率的かつ一元的にアカウントを管理できるため、管理工数の削減に寄与します。
セキュリティの一元管理
プロジェクト単位でセキュリティ機能を一括設定できるのも、Google Cloud コンソールの特徴です。代表的なセキュリティ機能としては、マルウェア感染のリスクを検出する脅威検出や、データ損失防止(DLP)などの種類があります。Google Cloudには幅広いセキュリティ機能が搭載されていますが、それらを一括で設定・管理できるのは大きな利点です。
利用料金の可視化
Google Cloudには100種類以上のプロダクトが搭載されており、利用する機能が増えるほど支払管理が煩雑化しがちです。Google Cloudは従量課金制のサービスなので、不十分な支払管理では想定外の高額請求が発生する可能性があります。
その点、Google Cloud コンソールであれば、[お支払い」のメニューにアクセスするだけで、利用料金をまとめて確認できます。これにより煩雑化しがちな支払管理の最適化が可能です。
マーケットプレイス
マーケットプレイスとは、Google Cloudで利用できるプロダクトを条件付きで検索できる機能です。課題に合わせて最適なプロダクトを効率良く見つけられるほか、マーケットプレイス上でプロダクトのデプロイまで実行できます。100種類以上あるプロダクトを一つひとつ探していては非効率なので、マーケットプレイスを活用して効率的に検索を行いましょう。
Google Cloud Shell
Google Cloud Shellでは、Google Cloud SDKやGoogle App Engine SDKなどがビルトインとして用意されたLinux環境を使用できます。このGoogle Cloud Shellには、画面上部の起動アイコンをクリックすることでアクセス可能であり、5GBのストレージが使用できるLinuxマシンとなっています。PythonやJavaなど、GAEでサポートされているランタイムも入っているので、Google Cloud Shellだけでコードを走らせることも可能です。
Google Cloud コンソールを利用する2つのメリット
Google Cloud コンソールを利用するメリットは次の通りです。
- セキュアな運用環境を構築できる
- 管理工数の削減につながる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
セキュアな運用環境を構築できる
Google Cloudはクラウドサービスだけあり、常にサイバー攻撃のリスクにさらされたり、セキュリティレベルがサービス事業者に依存したりと、さまざまな危険性を兼ね備えています。また、プロダクト数が多いことから、管理の煩雑化によるセキュリティリスクとも隣り合わせです。万一、マルウェア感染や内部不正などにより、機密情報が外部に流出すれば、企業としての管理責任を問われる事態にもなりかねません。
そのため、Google Cloudのようなサービスを利用する際は、セキュアな運用環境が必須です。Google Cloud コンソールは、IAMによる細やかな権限設定や、不正行為を早期検出できるアクティビティストリームなどの機能があり、Google Cloudの安全性を向上できます。
管理工数の削減につながる
Google Cloudのような、数多くのプロダクトが搭載されたサービスは、環境設定を行うだけでも手間や時間がかかります。ユーザーの追加や権限付与、支払管理など、プロダクトごとに設定していては時間がいくらあっても足りず、コア業務に割くリソースも失われてしまうでしょう。
だからこそ、プロジェクト単位で環境設定を行えるGoogle Cloud コンソールが効果を発揮します。Google Cloud コンソールでは、APIや利用料金、セキュリティなどを一括で設定できるため、管理工数の削減につながります。効率的にプロダクトやアカウントを管理することで、属人化や予算超過といった問題を未然に防げるのもポイントです。
Google Cloud コンソールの料金体系
Google Cloud コンソールはそもそもGoogle Cloud に付属している管理インターフェースなので、Google Cloud コンソールを利用するにあたってコストを支払う必要はありません。ただし、Google Cloud を利用するための費用はもちろん必要です。
その代わり、これから Google Cloud を使ってみたいと考えているユーザーに対して、無料トライアルが用意されています。12ヵ月間、300ドルの無料クレジットであらゆるGoogle Cloud プロダクトを試用できるので、期間中にさまざまなプロダクトを利用し、操作性や機能性を検証するのがおすすめです。
Google Cloud コンソールを活用してセキュアな運用環境を構築しよう
Google Cloud コンソールを利用すれば、Google Cloudに含まれるプロダクト群を効率的に管理できます。アカウントやセキュリティの一元管理、利用料金の可視化など、便利な機能がそろっているので、Google Cloudを導入する際はぜひとも活用しましょう。このような機能を活用することで、単なる管理業務の効率化だけでなく、セキュアな運用環境を構築できるのが利点です。
電算システムでは、環境構築やコンサルティングなど、Google Cloudの導入支援サービスを提供しています。専門領域に精通した数多くのエンジニアが在籍しているので、スピーディかつ質の高いサポートを行えるのが強みです。さらに、電算システムのリセールサービスを活用すれば、Google Cloudの利用料に関する請求書発行や割引などを利用できます。Google Cloudと電算システムについては以下の資料で詳細を紹介しているので、参考にしてください。
監修者
<保有資格>
・Associate Cloud Engineer
・Professional Cloud Architect
・Professional Data Engineer
・Professional Cloud Database Engineer
・Professional Cloud DevOps Engineer
・Professional Cloud Developer
・Professional Cloud Security Engineer
・Professional Cloud Network Engineer
・Professional Workspace Administrator
- カテゴリ:
- Google Cloud(GCP)
- キーワード:
- gcp console