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Cloud Storageの料金を徹底解説!
手段ごとの価格の違いと費用発生の仕組み

 2025.12.02  株式会社電算システム

ロケーションCloud Storageとは、Google Cloudに搭載されているオブジェクトストレージサービスです。ファイル形式でデータを管理する一般的なストレージサービスとは異なり、オブジェクト単位でデータを保管できるため、画像や動画といった非構造化データを扱いやすいメリットがあります。

Cloud Storageは、データの保管や編集、転送など、オブジェクトの処理方法によって料金に大きな違いがあります。そのため、料金体系や費用が発生する仕組みを押さえることが重要です。

具体的には、Cloud Storageの料金は、ストレージ料金とオペレーション料金、ネットワーク料金の3種類に分類できます。そこで本記事では、その3つの種類ごとに詳細な料金を解説します。

Cloud Storageの料金に関する基礎知識

Cloud Storageは、課金されるタイミングが複数に分かれたり、リージョンなどで費用が異なったりするため、どのような形で料金が発生するか、事前に基礎知識を押さえておくことが重要です。具体的な料金を知る前に、まずは以下のポイントを押さえましょう。

  • ストレージクラス
  • 無料枠
  • ストレージ料金
  • オペレーション料金
  • ネットワーク料金

それぞれの特徴や仕組みを解説します。

ストレージクラス

Cloud Storageを利用するにあたり、作成済みのバケットやそのなかに格納したオブジェクト(データ)に対し、ユーザー側で自由にクラスを設定できます。このクラスは「ストレージクラス」と呼ばれており、4種類のなかから選択が可能です。ストレージクラスは以下の通りで、それぞれオブジェクトの保存料金や読み取り料金、最小保存期間が異なります。

クラス名 保存料金 読み取り料金 最小保存期間
Standard 高額 低額 なし
Nearline やや高額 やや低額 30日
Coldline やや低額 やや高額 90日
Archive 低額 高額 365日

オブジェクトの保存料金に関してはArchiveクラスが最も安価です。一方、オブジェクトの読み取り料金はStandardクラスが最も安く設定されています。

つまり、アクセスする機会が少ないオブジェクトの場合は、保存料金を抑えられるArchiveクラスやColdlineクラスを選択するのが理に適っているといえるでしょう。反対に、アクセスする機会が多いオブジェクトなら、読み取り料金が安いStandardクラスやNearlineクラスを選択するのがおすすめです。

ただし、クラスごとに定められた最小保存期間以内にオブジェクトの削除や書き換えを行った場合、早期削除料金が発生する点には注意しなければなりません。そのため、クラスを選択する際は、オブジェクトの保存期間についても入念に検討する必要があります。

無料枠

次の通り、Cloud Storageには1ヶ月ごとに無料使用量の上限が設けられています。

リソース 無料使用量の上限/1ヶ月
Standard Storage 5GB
クラスAオペレーション 5,000
クラスBオペレーション 50,000
データ転送 100GB

実際にCloud Storageの料金が発生するのは、無料使用量の上限を超えてからです。Standard Storageを例にあげると、1ヶ月の使用量が5GB未満の場合は料金が発生せず、5GBを超えた時点から課金されることを意味します。

無料使用量の上限は、無料トライアルの期間中および期間終了後にも適用されます。そのため、無料枠をうまく活用してCloud Storageの料金を安く抑えましょう。

ストレージ料金

ストレージ料金とは、Cloud Storage内に保存しているオブジェクト量に応じて課金される料金です。1ヶ月に保存しているオブジェクト量をGB単位で換算します。

ストレージ料金は、選択するリージョン(データセンターが設置されている地理的範囲)およびロケーション(リージョンをさらに細分化した地域)によって価格が異なります。また、オブジェクトを二つの地域に分散して保存するデュアルリージョンや、複数の地域でオブジェクトを分散管理するマルチリージョンも選択でき、地域数が多くなるほど料金も高額になる仕組みです。

オペレーション料金

Cloud Storageでは、オブジェクトを保存するためのストレージ料金とは別に、オペレーション料金も発生します。オペレーション料金とは、Cloud Storage内でオブジェクトを処理するために必要な料金です。オブジェクトの処理方法に応じて次のような料金が発生します。

  • オペレーション料金:
    バケットやオブジェクトの情報を取得・変更する際の料金
  • 取得料金:
    Standard以外のクラスで使用しているオブジェクトの読み取りや書き換え、コピーなどを行う際の料金
    リージョン間レプリケーション料金:
    複数のリージョン間でオブジェクトを複製する(レプリケーション)際の料金
  • Autoclass料金:
    オブジェクトのアクセス状況をもとに自動でストレージクラスを変更できるAutoclass機能を利用する際の料金

なお、Cloud Storageのオペレーションには3つの種類があり、実施する処理によって価格が異なります。また、対象となる処理はAPIまたは機能によっても差があります。

APIまたは機能 クラスAオペレーション クラスBオペレーション 無料のオペレーション
JSON APIまたはgRPC storage.*.insert
storage.*.patch
storage.*.update
storage.*.setIamPolicy
storage.buckets.list
storage.buckets.lockRetentionPolicy
storage.notifications.delete
storage.objects.compose
storage.objects.copy
storage.objects.list
storage.objects.restore
storage.objects.rewrite1
storage.objects.watchAll
storage.projects.hmacKeys.create
storage.projects.hmacKeys.list
storage.*AccessControls.delete
storage.folders.list
storage.folders.rename
storage.*.get
storage.*.getIamPolicy
storage.*.testIamPermissions
storage.*AccessControls.list
storage.notifications.list
各オブジェクト変更通知
storage.buckets.getStorageLayout
storage.channels.stop
storage.buckets.delete
storage.objects.delete
storage.projects.hmacKeys.delete
storage.folders.delete
XML API GET Service
GET Bucket(バケット内のオブジェクトをリストする場合)
PUT
POST
GET Bucket(バケット構成を取得する場合、または進行中のマルチパートアップロードを一覧表示する場合)
GET Object
HEAD

削除
オブジェクトのライフサイクル管理 SetStorageClass - AbortIncompleteMultipartUpload
削除
Autoclass ColdlineからStandardへのクラス移行
ColdlineからNearlineへのクラス移行
ArchiveからStandardへのクラス移行
ArchiveからNearlineへのクラス移行
- StandardからNearlineへのクラス移行
NearlineからStandardへのクラス移行
NearlineからColdlineへのクラス移行
ColdlineからArchiveへのクラス移行
タグ タグを添付
タグを切り離す
バケットに適用されたタグの一覧表示 -
削除 一括復元中に1,000個のオブジェクトを処理
soft-deleteされたオブジェクトの復元
削除済み(復元可能)オブジェクトの一覧表示 -

ネットワーク料金

ネットワーク料金とは、Cloud Storage内のオブジェクトを読み取る際に発生する料金です。

Cloud Storageに限らず、インターネット上でデータを送受信する際は、「上り」と「下り」の言葉が使用されます。Cloud Storageにおける上りとは、HTTPリクエストによってストレージ上にデータを送信する行為であり、反対に下りはストレージからHTTPレスポンスでデータを受信する行為を指します。

Cloud Storageでは、下りの処理を行った場合のみネットワーク料金が発生する仕組みです。具体的には、ストレージからオブジェクトが読み取られた際、そのデータ量に応じて費用がかかります。

Cloud Storageのストレージ料金

ここからは、Cloud Storageの具体的な料金を紹介します。ストレージ料金、オペレーション料金、ネットワーク料金の3つある料金のなかでも、ここではストレージ料金について詳しく解説します。

シングルリージョンのストレージ料金

東京やロンドンなど、Cloud Storageを利用するにあたって一つの地域のみを指定する場合は、シングルリージョンに該当します。シングルリージョンのストレージ料金は次の通りです。

【北米リージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
アイオワ $0.020 $0.010 $0.004 $0.0012
サウスカロライナ $0.020 $0.010 $0.004 $0.0012
北バージニア $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025
コロンバス $0.020 $0.010 $0.004 $0.0012
オレゴン $0.020 $0.010 $0.004 $0.0012
ロサンゼルス $0.023 $0.016 $0.007 $0.0025
ソルトレイクシティ $0.023 $0.016 $0.007 $0.0025
ラスベガス $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025
ダラス $0.020 $0.010 $0.004 $0.0012
モントリオール $0.023 $0.013 $0.007 $0.0025
トロント $0.023 $0.013 $0.007 $0.0025
メキシコ $0.026 $0.018 $0.006 $0.0027

 

【アジアリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
東京 $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025
大阪 $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025
台湾 $0.020 $0.010  $0.005 $0.0015
香港 $0.023 $0.016 $0.007 $0.0025
ソウル $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025
ムンバイ $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025
デリー $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025
シンガポール $0.020 $0.010 $0.005 $0.0015
ジャカルタ $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025

 

【ヨーロッパリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
ワルシャワ $0.023 $0.020 $0.006 $0.0025
フィンランド $0.025 $0.010 $0.004 $0.0012
ベルギー

$0.020

$0.010 $0.004 $0.0012
ロンドン $0.023

$0.013

$0.007 $0.0025
フランクフルト $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025
オランダ $0.020 $0.010 $0.004 $0.0012
チューリッヒ $0.025 $0.014 $0.007 $0.0025
ミラノ $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025
パリ $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025

ベルリン

$0.025 $0.014 $0.007 $0.0024
トリノ $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025
マドリッド $0.023 $0.013 $0.006 $0.0025

 

【南米リージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
サンパウロ $0.035 $0.020 $0.007 $0.0030
サンディアゴ $0.030 $0.018 $0.006 $0.0027

 

【中東リージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
ドーハ $0.023 $0.0130 $0.006 $0.0025
ダンマーム $0.030 $0.0180 $0.006 $0.0027
テルアビブ $0.021 $0.0125 $0.004 $0.0012

 

【アフリカリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
ヨハネスブルグ $0.025 $0.014 $0.007 $0.002499996

 

【オーストラリアリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
シドニー $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025
メルボルン $0.023 $0.016 $0.006 $0.0025

デュアルリージョンのストレージ料金

東京と大阪といった形で二つの異なる地域にオブジェクトを複製して保存する場合は、デュアルリージョンを選択します。デュアルリージョンのストレージ料金は次の通りです。


【北米リージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
アイオワ $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
サウスカロライナ $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
北バージニア $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
コロンバス $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
オレゴン $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
ロサンゼルス $0.0253 $0.0176 $0.0077~ $0.0028
ソルトレイクシティ $0.0253 $0.0176 $0.0077~ $0.0028
ラスベガス $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
ダラス $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
モントリオール $0.0253 $0.0143 $0.0077~ $0.0028
トロント $0.0253 $0.0143 $0.0077~ $0.0028

 

【アジアリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
東京と大阪 $0.0506 $0.0352 $0.0132 $0.0056
台湾 $0.0220 $0.0110 $0.0055 $0.0017~
シンガポール $0.0220 $0.0110 $0.0055 $0.0017~
ムンバイ $0.0253 $0.0176 $0.0066 $0.0028
デリー $0.0253 $0.0176 $0.0066 $0.0028

 

【ヨーロッパリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
ワルシャワ $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
フィンランド $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
マドリッド $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
ベルギー $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
フランクフルト $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
オランダ $0.0220 $0.0110 $0.0044 $0.0014
ミラノ $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
パリ $0.0253 $0.0143 $0.0066 $0.0028
ベルギーとロンドン $0.0473 $0.0253 $0.0121 $0.0041
フランクフルトとロンドン $0.0506 $0.0286 $0.0143 $0.0055
フランクフルトとチューリッヒ $0.0528 $0.0297 $0.0143 $0.0055

 

【オーストラリアリージョン】

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
シドニー $0.0253 $0.0176 $0.0066 $0.0028
メルボルン $0.0253 $0.0176 $0.0066 $0.0028

デュアルリージョンでは、選択した二つのロケーションの基本料金が合算される仕組みです。例えば、アイオワとサウスカロライナのStandardストレージの料金は共に$0.022なので、両者を選択した場合は$0.044の費用が発生します。

マルチリージョンのストレージ料金

米国大陸全土といった形で、デュアルリージョンよりもさらに広い地域でオブジェクトを分散保存したい場合は、マルチリージョンを選択します。マルチリージョンは、ハイレイテンシでの読み取り性能が若干低下するものの、障害時の安全性を確保でき、なおかつデュアルリージョンよりも価格を抑えやすい傾向にあります。

マルチリージョンのストレージ料金は次の通りです。

ロケーション Standard Nearline Coldline Archive
米国 $0.026 $0.015 $0.00700 $0.0024
EU $0.026 $0.015 $0.00700 $0.0024
アジア $0.026 $0.015 $0.00875 $0.0030

早期削除料金

Cloud Storageでは、Standard以外のストレージクラスには最小保存期間が定められています。この期間以内にオブジェクトの削除や書き換え、上書きといった処理を行うと、早期削除料金が発生します。

例えば、北米リージョン・ラスベガスロケーションで、1,000GB分のオブジェクトをColdlineストレージに2ヶ月間保存した場合、本来であれば「$0.006 × 1,000GB × 2ヶ月」で$12の費用が発生します。しかし、2ヶ月でオブジェクトを削除した場合でも、Coldlineには90日間の最小保存期間が設定されているため、残りの1ヶ月分($0.006 × 1,000GB × 1ヶ月)である$6を早期削除料金として支払わなければなりません。

つまり、たとえオブジェクトを保存した期間が2ヶ月でも、3ヶ月分の費用($18)が請求されるということです。このことからストレージクラスを選択する際は、クラスごとに定められた最小保存期間を確認したうえで、オブジェクトの保存期間を入念に検討することが大切です。

タグの追加料金

バケットにタグを追加する際は、タグ一つあたり月額$0.005の料金が発生します。

Cloud Storageのオペレーション料金

Cloud Storage内で何らかの処理を行う際は、オペレーション料金や取得料金、リージョン間レプリケーション料金などが発生します。種類ごとの特徴や具体的な料金を解説します。

オペレーション料金

バケットやオブジェクトの情報を取得・変更する際は、オペレーション料金が発生します。オブジェクトの保管場所である「フラット型名前空間」と「階層型名前空間」によって料金が異なります。

【フラット型名前空間】

ストレージクラス 無料のオペレーション クラスAオペレーション クラスBオペレーション
Standard 無料 $0.0050 $0.0004
Nearline・DRA 無料 $0.0100 $0.0010
Coldline 無料  $0.0200 $0.0100
Archive 無料 $0.0500 $0.0500

 

【階層型名前空間】

ストレージクラス 無料のオペレーション クラスAオペレーション クラスBオペレーション
Standard 無料 $0.0065 $0.0005
Nearline・DRA 無料 $0.0130 $0.0013
Coldline 無料 $0.0260 $0.0130
Archive 無料 $0.0650 $0.0650

なお、上記の料金はシングルリージョンの場合です。デュアルリージョンまたはマルチリージョンの環境下でバケットを配置した場合、次の料金が適用されます。

 

【フラット型名前空間】

ストレージクラス 無料のオペレーション クラスAオペレーション クラスBオペレーション
Standard 無料 $0.0100 $0.0004
Nearline・DRA 無料 $0.0200 $0.0010
Coldline 無料 $0.0400 $0.0100
Archive 無料 $0.0100 $0.0500

 

【階層型名前空間】

ストレージクラス 無料のオペレーション クラスAオペレーション クラスBオペレーション
Standard 無料 $0.0130 $0.0005
Nearline・DRA 無料 $0.0260 $0.0013
Coldline 無料 $0.0520 $0.0130
Archive 無料 $0.1300 $0.0650

取得料金

Standard以外のクラスで使用しているオブジェクトの読み取りや書き換え、コピーなどを行う場合は、取得料金が発生します。下表の通り、取得料金はストレージクラスごとに違いがあります。

ストレージクラス 取得料金
Standard 無料
Nearline $0.01/GB
Coldline $0.02/GB
Archive $0.05/GB

なお、削除したオブジェクトを復元する場合、取得料金はかかりません。また、Autoclassが適用されているバケットにオブジェクトが存在する場合も、取得料金は発生しない仕組みです。

リージョン間レプリケーション料金

複数のリージョン間でオブジェクトを複製する(レプリケーション)際は、リージョン間レプリケーション料金が生じます。

リージョン間レプリケーション料金は、デフォルトのレプリケーションとターボレプリケーションによって違いが現れます。デフォルトの状態では、複製処理が非同期で行われ、1時間以内に99.9%の処理が完了し、12時間以内に100%に到達します。一方のターボレプリケーションは同期型で、デフォルトのレプリケーションよりも費用が高くなるものの、15分以内に完全に複製処理を完成させることが可能です。

リージョン間レプリケーション料金は次の通りです。

リージョン種別 ロケーション デフォルトのレプリケーション ターボレプリケーション
デュアルリージョン 北米 $0.02 $0.04
アジア $0.08 $0.11
ヨーロッパ $0.02 $0.04
オセアニア $0.08 $0.12
マルチリージョン 米国 $0.02 利用不可
アジア $0.08 利用不可
EU $0.02 利用不可

Autoclass料金

オブジェクトのアクセス状況をもとに自動でストレージクラスを変更できるAutoclass機能を利用する際は、Autoclass料金が課されます。また、Autoclass料金は、さらに管理料金と有効化料金の2種類に分かれます。

Autoclassの管理料金に関しては、Autoclassが有効化されたバケット内で、30日間保存されているオブジェクト1,000個ごとに$0.0025の費用が発生します。Autoclassを無効化した場合でも、ミリ秒単位で料金が按分されます。ただし、128KiB(1KiB=1,024バイト)未満のオブジェクトや、削除済みのオブジェクトには料金が発生しません。

Autoclassの有効化料金とは、特定のバケットに対してAutoclassを有効化する際、1回限り発生する料金です。Autoclassを有効化した後、すぐに機能を無効にした場合でも、有効化料金が発生する点には注意しなければなりません。

Cloud Storageのネットワーク料金

Cloud Storageでは、ストレージからデータを転送する際にネットワーク料金が発生します。その際、Google Cloudに転送するか、ネットワークサービスを利用するかといった手段によって料金が異なります。以下で詳しく解説します。

Google Cloudへの転送料金

Cloud StorageのバケットからGoogle Cloudへとデータを転送する際は、次の料金が発生します。

バケットのロケーション 宛先のロケーション
  米国 ヨーロッパ アジア インドネシア オセアニア 中東 ラテンアメリカ アフリカ
米国 $0.02/GB $0.05/GB $0.08/GB $0.10/GB $0.10/GB $0.11/GB $0.14/GB $0.11/GB
ヨーロッパ $0.05/GB $0.02/GB $0.08/GB $0.10/GB $0.10/GB $0.11/GB $0.14/GB $0.11/GB
アジア $0.08/GB $0.08/GB $0.08/GB $0.10/GB $0.10/GB $0.11/GB $0.14/GB $0.11/GB
インドネシア $0.10/GB $0.10/GB $0.10/GB なし $0.08/GB $0.11/GB $0.14/GB $0.14/GB
オセアニア $0.10/GB $0.10/GB $0.10/GB $0.08/GB $0.08/GB $0.11/GB $0.14/GB $0.14/GB
中東 $0.11/GB $0.11/GB $0.11/GB $0.11/GB $0.11/GB $0.08/GB $0.14/GB $0.11/GB
ラテンアメリカ $0.14/GB $0.14/GB $0.14/GB $0.14/GB $0.14/GB $0.14/GB $0.14/GB $0.14/GB
アフリカ $0.11/GB $0.11/GB $0.11/GB $0.14/GB $0.14/GB $0.11/GB $0.14/GB なし

ネットワークサービス利用時の料金

Google Cloudに搭載されているネットワークサービスを利用し、Cloud Storageからデータを転送した場合は、そのネットワークサービスの利用料が発生します。なお、基本的にCloud Storageの転送料金は免除される仕組みです。

利用可能なネットワークサービスには次のような種類があり、それぞれ利用料が異なります。

  • Cloud CDN:
    キャッシュフィル料金として$0.01~0.04/GiBが発生する可能性がある
  • CDN Interconnect:
    利用するロケーションによって$0.04~0.06/GBの利用料が発生する
  • Cloud Interconnect:
    接続料金や転送料金($0.020/GiB~)が発生する

利用するネットワークサービスは自由に選択が可能です。

その他のネットワーク料金

上記のいずれにも該当しない場合、その他のネットワーク料金が発生します。例えば、Cloud Storageのバケットから外部クラウドサービスへとデータを転送する場合は、このケースに該当します。

その他のネットワーク料金は次の通りです。

データ転送先 使用量0~1TB/月 使用量1~10TB/月 使用量10TB~/月
世界各地(アジア、オーストラリア以外) $0.12 $0.11 $0.08
アジア(中国以外) $0.12 $0.11 $0.08
中国(香港以外) $0.23 $0.22 $0.20
オーストラリア $0.19 $0.18  $0.15
インバウンドデータ転送 無料 無料 無料

料金体系を理解したうえでCloud Storageの予算を最適化しよう

Cloud Storageには、ストレージ料金やオペレーション料金、ネットワーク料金の3種類の形態が存在するため、使い慣れていない方にとってはやや複雑な料金体系となっています。そのため、オブジェクトを保管する際にどのような費用が発生するのか、データを転送するのにどの程度のコストがかかるのかといった点をよく理解したうえで、あらかじめ適正な予算を考える必要があります。

また、Google Cloudだけでなく、AWSやMicrosoft Azureにも同様のオブジェクトストレージサービスが存在します。Cloud Storageを導入する際は、Google以外のオブジェクトストレージサービスにも着目し、それぞれの料金を比較してみるのも良いでしょう。

Google CloudやAWS、Azureについては、以下の資料でそれぞれの特徴や機能などを比較しています。無料でダウンロードできるので、オブジェクトストレージサービスを導入する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

監修者

新 直哉
新 直哉
入社5年目。データエンジニアとして、BigQueryを主としたデータ分析基盤の提案・導入支援や、ウェブセミナーの講師などを務める。現在はプリセールスエンジニアの卵として奮闘中。

<保有資格>
・Professional Data Engineer
Professional Data Engineer