仕事でGmailを利用中で、容量不足に悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。Gmailの容量不足は、適切なデータ管理やプランの見直しで解消できます。容量オーバーになった場合、業務の遅延や停止を招く恐れがあるため、迅速な対応が必要です。この記事では、Gmailの容量不足を解消する方法や注意点などについて解説しています。Gmailの容量不足解消に効果のある方法を把握できるので、ぜひ最後までご覧ください。
Gmailにおける容量の上限
無償版Gmailでは、最大で15GBの容量が利用できます。ただし、この容量は1つのGoogleアカウントに対するものであり、Gmail以外のアプリで使用している容量も含めて計算されます。例えば、Googleドライブに大容量のファイルを多く保管している場合は、その分Gmailで使える容量が少なくなるため、他のアプリでの使用容量にも気を配らなければなりません。
また、Gmailには他のメールサービスと同様に、メール1通に添付できるファイルの容量に上限があります。メール1通に対して、最大25MBの容量を利用でき、この容量を超えるファイルは添付できません。仮に25MBを超えるファイルを添付しようとすると、Googleドライブ上にあるファイル保管場所のリンクが自動的にメール本文へ追加されるようになっています。
Gmailでメールにファイルを添付する際は、送信相手のメールサービスで設定されている最大受信容量にも注意が必要です。Gmailで25GBのファイルを添付したメールを送信しても、相手の利用しているメールサービスの最大受信容量が25GBよりも低い場合は、メールを送信できません。
【ケース別】Gmailの空き容量を確認する手順
Gmailの空き容量は、簡単な操作でいつでも確認できます。パソコンとスマートフォンで操作手順が異なるため、それぞれ確認しておきましょう。
パソコンでGmailの空き容量を確認する場合
パソコンでGmailの空き容量を確認したい場合は、以下のURLにアクセスします。
上記のページでは、GmailとGoogleフォト、Googleドライブで使用している容量の合算と内訳も確認可能です。また、Gmailの空き容量は、Googleドライブのトップページでも確認できます。
Googleドライブにログインしてトップページを開き、画面左下の「保存容量」をクリックします。すると、アプリごとの使用容量の内訳や保存されているファイルの一覧が表示されます。この方法だと、容量の確認と同時にその場で不要なデータを削除できるため便利です。
スマートフォンアプリでGmailの空き容量を確認する場合
スマートフォンアプリでGmailの空き容量を確認したい場合は、以下の手順を参考にしてください。
- スマートフォンアプリでGmailを開く
- 画面右上にあるGoogleアカウントのアイコンをタップ
- ウィンドウに「⚫︎GBのストレージの◯%を使用しています」と表示されるため確認する
「⚫︎GBのストレージの◯%を使用しています」の部分をタップすれば、パソコン同様にGmailとGoogleフォト、Googleドライブで使用している容量の内訳も確認できます。Gmailの空き容量を確認する目的だけであれば、スマートフォンアプリで十分ですが、データの削除もしたい場合は、パソコンがおすすめです。
Gmailの容量不足を解消する5つの方法
Gmailの容量不足は、既存のメールやファイルの整理、プランのアップグレードなどの方法によって解消できます。Gmailの容量不足を解消する方法は、以下の5つです。
- 不要なメールを一括削除する
- GoogleドライブやGoogleフォトのデータを削除する
- Googleドライブのファイルを圧縮する
- Googleフォトの設定を変更する
- Google One・Google Workspaceを利用する
これらの方法を確認して、容量不足を解消させましょう。
不要なメールを一括削除する
Gmailの容量不足は、以下のような不要なメールの削除で解消できます。
- 迷惑メール
- 古いメール
- サイズの大きいメール
上記のメールを削除する手順は、以下を参考にしてください。
迷惑メールを削除する方法
Gmailで迷惑メールを削除する方法は、以下の通りです。
- Gmailを開く
- 画面左側にあるサイドバーから「迷惑メール」をクリックする
- 「迷惑メールをすべて削除」をクリックする
- サイドバーにある「ゴミ箱」をクリックする
- 「ゴミ箱を今すぐ空にする」もしくは対象のメールを選択して「完全に削除」をクリックする
迷惑メールは、受信後30日が経過すれば自動削除されますが、上記の方法を行えば、即座に空き容量を増やせます。
古いメール・サイズの大きいメールを削除する方法
過去のプロジェクトや取引先など、今後利用することがないメールを削除するのもGmailの容量不足解消に役立ちます。検索窓にプロジェクト名や企業名を入れて、キーワードに合致するメールを絞り込むことで不要なメールの削除が可能です。
また、特定の日付以前のメールをすべて削除したい場合は、以下の方法を参考にしてください。
- 検索窓に「before:日付(〇〇〇〇/〇〇/〇〇)」と入力して検索する(例「before:2021/12/3」)
- すべてのメールを選択して画面左上にある「削除」(ゴミ箱のアイコン)をクリックする
- サイドバーにある「ゴミ箱」をクリックする
- 「ゴミ箱を今すぐ空にする」もしくは対象のメールを選択して「完全に削除」をクリックする
サイズの大きいメールを削除したい場合は、以下の方法を参考にしてください。
- 検索窓に「has:attachment larger:◯M」(◯にはサイズの数値を入力)と入力して、サイズの大きいメールを絞り込む
- 対象のメールを選択して画面左上にある「削除」(ゴミ箱のアイコン)をクリックする
- サイドバーにある「ゴミ箱」をクリックする
- 「ゴミ箱を今すぐ空にする」もしくは対象のメールを選択して「完全に削除」をクリックする
GoogleドライブやGoogleフォトのデータを削除する
GoogleドライブやGoogleフォトにある不要なデータを削除すれば、Gmailの空き容量を増やせます。以下の方法を参考にして、それぞれのアプリから不要なデータを削除しましょう。
Googleドライブでのデータ削除方法
- Googleドライブを開く
- 画面左下にある「保存容量」をクリックする
- 「使用容量」という文字の右側にある矢印をクリックして、容量の大きい順に並べ替える
- 上から順に不要なファイルかどうかを確認して削除する
- 「ゴミ箱」をクリックして対象のメールを選択した後「完全に削除」をクリックする
Googleフォトでのデータ削除方法
- Googleフォトを開く
- 不要なデータを選択して「ゴミ箱に移動」(ゴミ箱のアイコン)をクリックする
- 「ゴミ箱」をクリックして対象のメールを選択した後「完全に削除」をクリックする
Googleドライブのファイルを圧縮する
パソコンに備わっているファイルの圧縮機能を活用すれば、Gmailの容量不足解消に役立ちます。ファイルの圧縮機能は、複数のファイルを1つの圧縮フォルダにまとめられる機能で、圧縮した分容量を削減できます。圧縮されたファイルは、フォルダを解凍しなければ使用できませんが、使用頻度の少ないファイルであれば、利便性を下げずに容量の削減が可能です。
この方法はファイルを削除する方法とは異なり、オリジナルのデータを手元に残せるため、削除後にファイルが必要になっても問題ありません。Googleドライブのファイルを圧縮する手順は、以下の通りです。
- Googleドライブで使用頻度の少ないファイルを複数ダウンロードする
- 複数のファイルを1つのフォルダにまとめる
- パソコンに備わっているファイル圧縮機能もしくはファイル圧縮ソフトを使ってフォルダを圧縮する
- Googleドライブに圧縮フォルダをアップロードする
- Googleドライブに残っている圧縮前のファイルを削除する
Googleドライブに残っている圧縮前のファイルを削除する際は、パソコンやハードディスクなどへ事前にバックアップを取っておけば、万が一ファイルを紛失しても安心です。
Googleフォトの設定を変更する
Googleフォトには、画像や動画のアップロードの品質を変更できる機能があります。この機能を利用すれば、高解像度でありながら容量を節約できる形式で画像や動画をアップロードできます。Googleフォトで画像や動画のアップロードの品質を変更する手順は、以下の通りです。
- 「設定」を開く
- 「写真と動画のバックアップの画質」から「保存容量の節約画質」を選択する
Google One・Google Workspaceを利用する
Gmailの容量不足の解消には、プランのアップグレードも1つの手です。ファイルの整理に手間や時間をかけることなく、迅速に空き容量を確保できます。プランのアップグレードによって容量を増やしたい場合は、Google OneもしくはGoogle Workspaceの有料プランを利用しましょう。
Google Oneを利用する方法
Google Oneとは、Googleが提供しているクラウドストレージサービスです。Google Oneを活用すれば、容量を100GBもしくは2TBに増やせるため、Gmailの容量不足を解消できます。Google Oneの容量と料金は、以下の通りです。
容量 | 料金(月払いの場合) | |
ベーシック | 100GB | 250円 |
プレミアム | 2TB | 1,300円 |
AI プレミアム | 2TB | 2,900円 |
Google Oneを初めて使用する場合は、割引が一定期間適応され、お得な料金でサービスを利用できます。低価格かつ簡単な手続きで容量を増やせるため、Gmailの容量不足にお悩みの方は、積極的に活用すると良いでしょう。Google Oneは、以下のページから利用を開始できます。
Google Workspaceを利用する方法
Google Workspaceとは、Googleが提供しているビジネスに特化したクラウドサービスです。Google Workspaceを活用すれば、容量を30GB、2TB、5TBのいずれかに増やせるだけでなく、メールやチャット、ストレージ、カレンダー、ビデオ会議などのビジネスに役立つさまざまなアプリを利用できます。
また、Gmailで独自ドメインを利用できたり、自社のセキュリティを向上できたりといった多くのメリットが得られます。Google Workspaceの容量と料金は、以下の通りです。
容量 | 料金(年間契約の場合の月額) | |
Business | Starter 30GB Standard 2TB Plus 5TB |
Starter 800円 Standard 1,600円 Plus 2,500円 |
Enterprise | 5TB | お問い合わせ |
※上記はユーザー1人あたりの料金
Google Workspaceを初めて使用する場合は、14日間無料で試用できます。Gmailの容量不足や社内の業務効率にお悩みの方は、Google Workspaceの導入を検討してみましょう。Google Workspaceは、以下のページから利用を開始できます。
Google Workspaceについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
Gmailを容量不足の状態で放置するリスク
Gmailの容量が不足している状態で業務を続ければ、いずれは容量オーバーになってさまざまな問題が発生します。例えば、以下のような問題が考えられます。
Gmail |
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Googleドライブ |
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Googleフォト |
|
Gmailでは、容量オーバーになった際にメールが受信できなくなります。容量オーバーになった時点で即受信できなくなるわけではありませんが、一定期間経つと全く受信できなくなるため、早めの対処が必要です。
また、容量オーバーの状態でメールが送信された場合は、送信者へ容量オーバーにより受信が拒否されたという旨のエラーメッセージが届きます。送信されたメールはいずれ破棄されてしまう上に、2年以上容量オーバーの状態を放置すれば、GmailとGoogleフォト、Googleドライブのデータがすべて削除される恐れもあります。
容量オーバーが近いときの警告メッセージが表示された際は、必ず既存のメールやファイルの整理、プランのアップグレードなどを行って、すぐに容量不足を解消しましょう。ファイルの整理や容量確認を定期的に行えば、容量オーバーによって重要なデータを紛失するリスクを低減できます。
Gmailの容量不足を解消するときの注意点
Gmailの容量不足を解消するときは、以下の3つの点に注意が必要です。
- アーカイブやゴミ箱に移動するだけでは容量は減らない
- 無償版Gmailの場合は削除したメールの復元ができない
注意点を確認して、容量不足を解消する際に役立ててください。
アーカイブやゴミ箱に移動するだけでは容量は減らない
Gmailでデータを完全に削除するには、任意のメールを一度ゴミ箱に移動した後にもう一度削除する必要があります。受信トレイや迷惑メールフォルダからメールを削除しても、ゴミ箱にメールが残っていれば、空き容量は増えません。
また、Gmailでアーカイブ(※1)したメールも、完全に削除しなければ容量にカウントされます。容量不足の解消を目的にメールを削除する際は、ゴミ箱上のデータも忘れずに削除しなければなりません。
※1. アーカイブ:受信トレイに表示しない状態でメールを保管すること
無償版Gmailの場合は削除したメールの復元ができない
無償版Gmailでは、完全に削除したメールの復元ができません。完全に削除しておらず、ゴミ箱に移動してから30日未満のメールであれば、受信トレイにメールを移動するだけで再度閲覧や返信、転送などの操作ができます。メールを削除する際は、完全に削除して良いメールかどうかの確認が重要です。
Google Workspaceの利用者は、サービスに備わっている「管理者コンソール」というアプリを使えば、完全に削除したメールでも25日以内であれば復元できます。
Gmailの容量不足はGoogle Workspaceで解消しよう
無償版Gmailで使える容量は、最大で15GBです。この容量には、Gmailに加えてGoogleドライブやGoogleフォトにあるデータもカウントされるため、それぞれのアプリで容量を使い過ぎていないか注意しなければなりません。
Gmailで容量不足になった際は、不要なメールやファイルの削除、ファイルの圧縮、プランのアップグレードが効果的です。特にプランのアップグレードは、ファイルの整理や削除、圧縮などの手間がかからず、既存のデータをすべて手元に保管できるため、おすすめの方法です。
Google Workspaceでは、30GB、2TB、5TBの容量から希望のものを選択でき、大容量のストレージを即時利用できます。また、Google Workspaceにはストレージプールという組織での共有ストレージが備わっており、1人のライセンスに含まれている保存容量を超えたストレージを利用可能です。組織でのサービス導入によって、より大容量のストレージを使用できます。
さらにGoogle Workspaceでは、業務効率化に貢献するさまざまなアプリや、Gmailで独自ドメインを使用できるなどの優れたサービスが利用できます。Google Workspaceについてさらに知りたいという方は、以下のページから無料でダウンロードできる資料をぜひご覧ください。
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