Google カレンダーを利用すると、予定の管理はスムーズになり、他者との日程調整は捗り、働き方を改善する強力な味方になります。そこで、数回にわたってカレンダーの使い方を基礎から紹介していきます。今回は他のユーザーとカレンダーを共有する方法です。
カレンダーを共有する価値を再確認する
カレンダーの最大の魅力は、他のメンバーと簡単に予定を共有できることにあります。これは紙の手帳を使っているだけでは実現不可能なことです。
共有できることで、共同して作業を進めるのにとても役立ったり、他のメンバーの予定が一目でわかったり、予定の調整をするのがとても捗ったり、メンバー同士の報告や相談などを細やかに行うことができたりなど、たくさんのメリットがあります。
筆者は今このカレンダーブログシリーズを執筆していますが、執筆し終えてから公開に至るまでには上長の確認が必要です。ところが、先々週には上長が丸々一週間休暇を取っていたので、どうやって確認をしようかと悩んだわけです。
でも、前もってわかっていたからこそ、自らのタスクを前倒しにして、早めに書き上げてチェックを仰ぐといったことが可能になるわけです。(いや、実際のところは全く実現できなかったので、理想を語っているだけです涙)
たんに「共有できる」といっても、その範囲は広いのですが、今回はプロジェクトなどを進めるときに便利な他のユーザーとカレンダーを共有する方法について紹介します。
特定のユーザーとカレンダーを共有する
前回のブログでは、さまざまな予定のタイプに合わせて新しいカレンダーを追加することで、予定の管理がしやすくなることをお伝えしました。
この新しいカレンダーを特定のユーザーと共有することで、さらに利便性が高まります。
例えば、新年度になって校内の分掌として校内研究部が立ち上がることになりました。メンバーは筆者とDSK46子教諭、電算G太郎教諭の3名です。年度当初は教職員の入れ替わりなどもあり、校内研究部として発信したいことを整理したりするために、こまめに打ち合わせしながら進めるのがいいだろうという話になりました。
こうした場面で最適なのが共有カレンダーです。その理由は3人の予定をすぐに決めることができ、このカレンダー上で打ち合わせ議事録を簡単に共有できたり、タスクの割り振りなどもできるからです。
では、実際の操作手順をみていきましょう。
[手順]
- 必要となる新しいカレンダーを追加します。
- 共有するカレンダーの右横の「︙」をクリックし、「設定と共有」を選択します。
- 表示されたメニューから特定のユーザーとの共有を選びます。
- 「+ユーザーを追加」を選択して、追加したいユーザー名やメールアドレスを入力します。
■特定のユーザーを追加する画面
■「+ユーザーを追加」を選んで特定のユーザーを追加する
すると、カレンダーの共有をされたユーザーには自動で Gmail が届く仕組みになっており、Gmail に書かれた「カレンダーの追加」をクリックするとカレンダーの予定の反映が完了します。
■Gmail に届くカレンダーの共有の通知
DSK46子教諭にも「校内研究」のカレンダーがリストに追加されていることがわかります。また、日時表示のところにも紫の色で校内研究部の予定が付け加えられています。
■カレンダーが反映された画面
共有されたカレンダー上で議事録を作成するには、カレンダーの会議メモから作成するのが簡単です。カレンダーに招待されているユーザーにはすぐに共有することができます。
■会議メモを作成する
また、カレンダーに繰り返しの設定などを行えば、会議メモ自体も引き継がれることになります。一つのドキュメント上で繰り返し議論していけば、前回の打ち合わせ内容やアクションリスト事項なども明白なので、生産性の向上につながります。
■繰り返しの予定にも会議メモは引き継がれる
共有したカレンダーの権限を調整する
上の状態の「校内研究」のカレンダーはもともと筆者が追加作成したものに、DSK46子教諭と電算G太郎教諭の2人を招いた形です。
これはご紹介した手順でユーザーの追加を行った際に、ユーザーの権限を「予定の表示(すべての予定の詳細)」にしたことに関連しています。
権限は、権限の低い順に「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」「予定の表示(すべての予定の詳細)」「予定の変更」「変更および共有の管理権限」という4段階で設定することができます。
■カレンダーの利用用途に応じて変更したい共有の権限設定
最も権限があるときには、予定を変更できるだけでなく、「校内研究」のカレンダーにその他のユーザーを追加するなど、もともとのオーナーである筆者と同等の権限が付与されるという仕組みになっています。
このため「変更および共有の管理権限」という最上位の権限で共有されているカレンダーであれば、マイカレンダーのリストに追加される仕様になっています。
■最上位の権限で共有されたカレンダーであれば、マイカレンダーのリストに追加される
3名程度のメンバーであれば、権限による階層わけは必要ないでしょうが、10名程度のプロジェクトになれば、リーダーとメンバーといったような階層をつくった方が運用しやすかったりします。
共有カレンダーの権限設定は、プロジェクトや会議の実態に応じて上手に運用していただければと思います。
まとめ
今回は、働き方の改善に役立つ Google カレンダーで他のユーザーとカレンダーを共有する方法についてご紹介しました。
特定のユーザーとカレンダーを共有することで、予定をすばやく決められるだけでなく、議事録や打ち合わせ記録の共有も簡単で、業務の効率化に間違いなく寄与します。働き方の改善には最適のスケジュール管理方法になりますので、ぜひ、お試しいただければと思います。
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