社内に散らばった情報を一元管理して業務の効率化を図るには、情報共有アプリが有効です。情報共有アプリを活用すれば、ファイルの共有がスムーズに行えるほか、探し物の手間や時間を省くこともできます。本記事では、業務に役立つおすすめの情報共有アプリ6選をご紹介します。
情報共有アプリ(ツール)とは
社内ポータルサイトやビジネスチャットなどの情報共有アプリ(ツール)は、組織やチームで共有したい情報を一元的に管理し、検索機能によって業務に必要な情報にすぐにアクセスすることが可能になります。
メールでの情報共有では、他のメールに埋れて探している情報を見つけるのに時間がかかる上、複数人での情報共有に向いていないというデメリットがありますが、その点、情報共有アプリは高度な検索機能を備えたものがほとんどで、スムーズな情報共有を行うためには欠かせないアプリといえます。共有機能だけでなく、チームメンバーとリアルタイムでメッセージをやり取りできるチャットや掲示板、ファイルの共同編集、タスク管理、スケジュール管理などビジネスに役立つさまざまな機能が搭載されており、さらに外部アプリとの連携機能も充実しているため、業務を効率化する狙いや、最近ではテレワークで不足しがちな社内コミュニケーションを活性化させるためのツールとして多くの企業で活用されています。
情報共有アプリの選び方
情報共有アプリはさまざまな企業が提供しており、アプリによって備えている機能にも違いがあります。業務との相性やアプリそのものの使い勝手が悪くては、せっかく導入しても活用してもらえないかもしれません。そこでここからは、多くのアプリから自社に適したものを選定するために注目すべきポイントをご紹介します。
目的に合っているか
まず、情報共有アプリは自社の用途に合ったものを選びましょう。同じ情報共有アプリでも、特徴や機能はいろいろです。単に「業界シェアが高いから」「大手ベンダーのサービスだから」といった理由で選んでも、必ずしも自社の要件に合うとは限りません。検索機能やチャット機能など、優先度の高い機能ができるだけ多く揃ったアプリを選ぶことをおすすめします。すでに業務で使用しているビジネスツールがあれば、外部サービスとの連携機能のあるアプリを選ぶと利便性を高めることができるでしょう。
また、利用できる人数や容量も重要なポイントです。大抵のアプリは複数の料金プランを展開しており、上位プランほど利用できる人数や容量、機能が多くなります。ただし、それらの充実度合いに応じてコストも上がるため、必要な機能を明確にし、予算や自社の規模感に見合ったものを選ぶことが大切です。
操作性が優れているか
導入したアプリが社内で定着するかどうかは、機能面だけでなく操作性の良し悪しにも影響されます。そのため、一部のメンバーだけでなく社内の誰もが簡単に使いこなせるものでなくてはなりません。特に年齢層の幅が広い企業などでは全員がITリテラシーに優れているとは限らないため、パソコンやスマートフォンの操作が苦手な人でも直感的な操作ができるよう、画面のレイアウトが見やすく、シンプルな設計のものがおすすめです。アプリが使いやすいものであれば、導入時の教育コストを抑えることにもつながります。
マルチデバイスで利用できるか
パソコンだけでなくスマホやタブレットなど複数のデバイスで利用できる方が、出先や移動中でもファイルへのアクセスや編集ができて使い勝手が良くなります。会社の外でも使用する予定であれば、スマホ版アプリを提供しているものや、ブラウザからでもファイルが閲覧・ダウンロードできるものを選ぶとよいでしょう。また、対応しているOSがiOSだけ、Andoroidだけということもあるため、対応機種はしっかり確認しておくことが大切です。
情報共有アプリのメリット
これまで解説してきた通り、情報共有アプリには、社内コミュニケーションの活性化や情報の一元管理、スムーズな社内共有といったメリットがあります。
アプリでの連絡はメールや電話に比べて気軽に行えることから、従来よりも社内コミュニケーションを促進できる可能性があります。「相談用」や「雑談用」のチャットを設けるなどして、業務に関する内容にとどまらず些細なことでも報告し合える場を用意するのも効果的です。
また、アプリを使えばグループごとに連絡系統を分けられるため、情報の整理が容易になります。普段の業務に関する連絡など瞬間的なフロー情報はチャットでやり取りし、業務マニュアルや記事録、契約書類といった常に見返せるようにしておきたいストック情報はタスク管理機能などで区別しておけるので、欲しい情報にすぐにたどり着くことができ、業務の効率化にもつながるでしょう。
おすすめの人気情報共有アプリ6選
最後に、おすすめの情報共有アプリ6選をご紹介します。主な機能や料金プランをまとめているので、アプリ選びの参考にしてください。
1. Googleドライブ
Google が提供する Google Workspace(旧 G Suite)では、企業で利用することでコラボレーションの強化や業務生産性を向上させることができる便利なツールがセットされているスイートパッケージです。中でもテレワークやリモートワークなどが進んだ昨今、企業で取り扱い情報(ファイルやデータ)を安心して保管・共有することは日常業務を行う上でとても大切です。
Google ドライブ を企業内で利用することで、ドキュメント、スプレッドシート、スライドなど、クラウドネイティブ アプリとシームレスに統合でき、チームでリアルタイムの共同編集を効果的に行えます。また、Microsoft Office のファイルでも共同編集でき、ファイル形式を変換する必要もありません。他にも PDF、CAD ファイル、画像など、100 種類以上のファイルを保存できます。
【料金プラン】
- Business Starter:680円/1ユーザー
- Business Standard:1,360円/1ユーザー
- Business Plus:2,040円/1ユーザー
- Enterprise:個別問い合わせ
2. LINE WORKS(ラインワークス)
「LINE WORKS(ラインワークス)」は、ビジネス版LINEとも呼ばれる情報共有ツールで、有料のビジネスチャットシェアNo.1(富士キメラ総研調べ)を誇り、導入企業は25万社(2021年6月時点)にのぼります。
LINEと同様の使い勝手なのでLINEのユーザーであれば誰でもその日から使いこなすことができ、チャットやスタンプといった基本機能に加え、グループでは情報共有や記録用に使える「ノート」、メンバー共有のスケジュールを管理する「予定」、ファイルの共有や管理が行える「フォルダ」などの機能が利用できます。また、アンケート機能を使えばメンバーの意見を効率的に集めることができるほか、集めた情報を自動で集計することも可能です。
【料金プラン】
- フリー:0円
- ライト:月額契約360円/1ユーザー、年額契約300円/1ユーザー
- ベーシック:月額契約600円/1ユーザー、年額契約500円/1ユーザー
- プレミアム:月額契約1,200円/1ユーザー、年額契約1,000円/1ユーザー
- 無料トライアルあり(LINE WORKSの認定パートナーのみで販売)
3. flouu(フロー)
プライズ株式会社が提供している「flouu(フロー)」は、文書の作成や管理、情報共有を効率化してくれる情報共有ツールです。社内に散らばった情報を一元管理して文書作成に必要な書類を探す手間を省けるほか、文書を複数人で同時編集し、外出先や自宅からリアルタイムで作成・共有できます。頻繁に使用する文書はテンプレートとして登録でき、ボタン一つで呼び出しが可能。チーム内でのフィードバックはチャット機能で見える化でき、文書の過去の修正履歴は1つのファイルで管理・閲覧できます。文書の検索機能も充実しており、閲覧数の高い順に文書の表示順序を並べ替えることも可能です。
【料金プラン】
- 基本料金:月額550円/1ユーザー(全機能の利用可、1GBのストレージ付与)
- セキュリティオプション:月額550円/1ユーザー
- 導入支援サービス:11万円〜
4. kintone(キントーン)
サイボウズ株式会社が提供している「kintone(キントーン)」は、部署別、業種別に用意された各種のアプリから自分の業務に必要なアプリを選んで追加していける業務システムです。アプリは「日報」「案件管理」「問い合わせ管理」「採用面接管理」「タスク管理」「交通費申請」など100以上から組み合わせができます。それぞれのアプリに蓄積されたデータは統一されたフォーマットで一元管理され、集計してグラフ化することができます。文字情報のデータだけでなく、添付ファイルの中身を検索することも可能です。このほかにも、掲示板や社内Wikiとして活用できる機能「スペース」や、議題ごとに情報連絡の場を区別できる機能「スレッド」など、コミュニケーション機能も充実しています。
【料金プラン】
- スタンダードコース:月額1,500円/1ユーザー、年額17,640円/1ユーザー
- ライトコース:月額780円/1ユーザー、年額9,170円/1ユーザー
- スタンダードコースは30日間無料トライアルあり
5. Chatwork(チャットワーク )
Chatwork株式会社が提供している「Chatwork(チャットワーク )」は、31万社以上(2021年5月末日時点)の企業で導入されている国内利用者数No.1(Niesen Netview 2020)の中小企業向けビジネスチャットです。主な機能はチャット、ビデオ・音声通話、タスク管理、ファイル管理の4つで、シンプルな機能設計を強みとしているため、誰でもスムーズに使いこなすことができます。セキュリティ水準は官公庁でも利用可能なレベルとされており、アクセス制限や管理者機能を強化した上位プランも展開するなど、安全性の高さも特徴です。
【料金プラン】
- フリー:0円(グループチャットの利用可能数やビデオ通話の人数などに制限あり)
- ビジネス:月額600円/1ユーザー、年間契約の場合は月額500円/1ユーザー
- エンタープライズ:月額960円/1ユーザー、年間契約の場合は月額800円/1ユーザー
- ビジネスとエンタープライズは1ヶ月無料トライアルあり
6. NotePM(ノートピーエム)
株式会社プロジェクト・モードが提供する「NotePM(ノートピーエム)」は、社内Wikiを作成することができるナレッジ共有ツールです。インターネット百科事典のWikipediaのように社員が収集したさまざまな情報やファイルを蓄積し、知りたいことや探している書類を簡単に見つけることができます。サーバーに保存されている社内報や日報、報告書、議事録などは検索機能ですぐに探すことができ、WordやExcel、PDFなどファイルの中身まで全文を検索することが可能です。ページを閲覧した人や参照時間の履歴を一覧表示できるため、書類に目を通していない人が一目で確認でき、伝達漏れや見落としを防止することもできます。
【料金プラン】
- スターター:月額1,000円(3ユーザーまで)
- ベーシック:月額3,600円(8ユーザーまで)
- スタンダード:月額5,700円(15ユーザーまで)
- プラス:月額9,500円(25ユーザーまで)
- プロ:月額17,500円(50ユーザーまで)
- プレミアム:月額3万〜25万円(100〜1,000ユーザーまで)
- 30日間の無料トライアルあり
まとめ
業務の効率化やコミュニケーション促進に役立つ情報共有アプリ6選をご紹介しました。チャットやファイル共有といった基本的な機能は同じでもレイアウトや操作性は異なりますし、利用料金や料金プランごとの中身も違ってくるため、自社の業務や規模に見合ったものを選びましょう。多くのアプリは1ヶ月程度の無料トライアルを実施しているので、本格運用の前に実際の使い心地を確かめてみることをおすすめします。
電算システムは、 Google Workspace の導入を検討されているお客様向けに、「よくわかる Google Workspace (旧 G Suite )セミナー」をオンラインで開催しています。
この機会に、ぜひご利用ください。
電産システムは、 Google Workspace の導入を検討されているお客様向けに、「よくわかる Google Workspace (旧 G Suite )セミナー」をオンラインで開催しています。
この機会に、ぜひご利用ください。
- カテゴリ:
- Google Workspace
- キーワード:
- 情報共有