組織の生産性が、従業員同士のコミュニケーションの質に左右されることはまず間違いありません。現状として生産性が低いと感じれば、そこには情報共有基盤に何らかの原因があると考えられます。
では、コミュニケーションの質を高めるにはどうすればいいのか?情報共有に関するルール整備や業務改革などいくつかの方法がありますが、最も確実なのは「コラボレーションツールの活用」です。コラボレーションツールとは、組織内外のコミュニケーションに欠かせないツールを包括的に提供するサービスセットです。2000年代に入った頃はIBM Notesというオンプレミス型のツールが主流でしたが、現在では完全にクラウド時代に移行しています。
中でも世界的に利用されているのが、 Google が提供する「 Google Workspace(旧 G Suite) 」です。シンプルなデザイン、高い機能性と、多くのユーザーが使い慣れたサービスによって組織のコミュニケーションを根底から支えてくれます。
本稿では、この Google Workspace(旧 G Suite) に備わっている連携機能がそれぞれどのような役割を持っているのかを1つ1つ解説します。コラボレーションツールに興味がある、活用を検討しているという方はぜひ参考にしてください。
Google Workspace(旧 G Suite)の連携機能一覧
1. Gmail
言わずと知れたWebメールサービスの定番です。通常は、 Google アカウントを取得しているユーザー向けに無料で提供されていますが、 Google Workspace(旧 G Suite)ではビジネスに特化した機能として備わっています。ただし、使い勝手はそのままに。
独自ドメインでのメールアドレスを取得できるのはもちろんのこと、いつでもどこにいても、どのデバイスからでも同じメールボックスにアクセスでき、しかもインターネット接続がなくても大丈夫です。オフラインでメールの閲覧や下書きを行い、オフラインで作成されたメールはオンラインに戻ったときに自動的に送信されます。
メールでのやり取りをしている中で、もっと素早くコミュニケーションが取りたいと感じたら、受信トレイから直接 Hangouts Meet を使ってビデオ通話を開始するか、チャットによるメッセージが送信できます。
さらに、Microsoft Outlook、Apple Mail、Mozilla Thunderbirdなどパソコン用のメールクライアントと連携でき、Outlookユーザーは Google Workspace(旧 G Suite)との間でメール・予定・連絡先を同期できます。Outlook、Exchange、Lotusからのメール移行もカスタムツールを使えば簡単です。
2. カレンダー
こちらも Google 無料サービスでお馴染みのWeb予定管理サービスです。 Google Workspace(旧 G Suite)に備わっているカレンダーの特徴は、部下や同僚、上司の予定をチェックしたり、皆のカレンダーを1つの画面に表示したりと、チームや組織の予定を全体的に管理できることで、さまざまな予定決めがスムーズに運ぶようになります。
カレンダーを他者と共有する際は、予定の詳細を公開するのか空き状況だけを公開するのかなど選択できるため、組織内での情報管理を徹底できるでしょう。カレンダーはパソコン、スマートフォン、タブレットのすべてから同じ環境にアクセス可能であり、スマートフォン向けに最適化されたモバイルアプリを使い、予定を同期することもできます。
Exchange、Outlook、iCal から、または .ics、.csv ファイルから直接、仕事用のカレンダーを簡単に移行できるのもメリットです。さらに会議室を検索したり、収容人数や備品などの詳細情報を確認した上で予約が行えます。
3. Hangouts Chat
ダイレクトメッセージからグループでの会話まで、 Hangouts Chat は組織全体がもっと簡単に、そして効率よくコミュニケーションを取りながら共同作業を促進するためのメッセージ基盤です。現在、 Hangouts Chat は28言語に対応しており、各チャットルームは最大8,000人のメンバーをサポートしています。
Google ドライブ から特定のアイテムをアップロードしたり、ドキュメント、スプレッドシート、スライドを共同編集したりできます。さらに、 Hangouts Chat から Hangouts Meet を起動して素早くビデオ会議を開催するなどの使い方も可能です。
Google の高度な検索機能を使えば、チャットルームのメンバー、過去の会話、共有されたファイルなどをダイナミックに検索できます。 Google ドライブ のBotを使えば、他のユーザーが自分とファイルを共有したとき、コメントを追加したとき、自分のドキュメントへのアクセスを要求したときに通知が届くよう設定できます。
さらに、 Hangouts Chat は Google Workspace(旧 G Suite)の信頼性の高いセキュリティ上に構築され、各セキュリティ基準に準拠しています。 Google Vault を統合することで、管理者は Hangouts Chat 固有のデータのアーカイブ、保存、検索、書き出しも行えてコンプライアンス対応に役立ちます。
4. Hangouts Meet
どこにいてもチームメンバーと対面でのコミュニケーションが取れるのが Hangouts Meet です。ビデオ通話への参加手順は非常に簡単ですし、移動に時間と費用をかけることなくお互いの顔を見ながらコミュニケーションが取れるので、生産性アップとコスト削減を同時に実現します。
しかも、 Hangouts Meet で会話できるのは組織内の人間に限りません。クライアントを招待することで非 Google Workspace(旧 G Suite)ユーザーとでも対面コミュニケーションが可能で、今までのコミュニケーションの在り方を大きく変えてくれます。高速かつシンプルなユーザーインターフェースにより、複数人が参加するグループビデオ通話もストレスフリーに行えます。
Hangouts Meet は Google Workspace(旧 G Suite)に完全に統合されたWeb会議サービスなので、カレンダーの予定やメールの招待状から会議に直接参加したり、パソコン、スマートフォン、タブレットなどどこからでも会議の詳細を確認できます。
5. Hangouts Meetハードウェア(別途購入)
会議室でより高速かつ効果的なビデオ会議を実現したいのであれば、 Hangouts Meet ハードウェアがおすすめです。 Hangouts Meet 同様に信頼性に優れており、簡単にビデオ会議を会議室から開催できます。 Google が厳選したコンポーネントにより、手ごろな価格でHD画質のビデオ会議を実現するのもメリットの1つです。
さらに、 Hangouts Meet ハードウェアはあらゆるサイズの会議に対応しています。広角カメラは参加者の多い会議室に有効であり、会議室の広さに応じて自動パンチルトズームカメラの光学ズームが利用できます。
Google が設計したスピーカーマイクは、インテリジェントな製品であり自動的にエコーを押さえて、背景ノイズを積極的に管理します。チームメンバーが別のフロアや別の国にいても、 Hangouts Meet ハードウェアは数分でセットアップできるかんたんなハードウェアなので、気軽に高品質なビデオ会議を開催できます。
Google Workspace(旧 G Suite)を使ってみよう!
いかがでしょうか?このように、 Google Workspace(旧 G Suite)はさまざまな連携機能によって組織のコミュニケーションを支えてくれるコラボレーションツールです。この機会に、 Google Workspace(旧 G Suite)の活用をぜひご検討ください。