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ファイルサーバーをクラウド化する3つのメリット!
移行時の注意点やおすすめサービスを紹介

 2023.09.04  株式会社電算システム

クラウド型ファイルサーバーへの移行は、オンプレミス環境の運用にまつわるさまざまな課題解決に有効な1つの手段です。オンプレミス型ファイルサーバーの運用に課題を感じている人の多くが、ファイルサーバーのクラウド化を検討しています。オンプレミス型ファイルサーバーにおける課題は、以下の通りです。

  • ストレージ容量のひっ迫や管理
  • ハードウェアのリプレースや維持保守にかかる作業
  • ファイルサーバーの運用リソース不足や担当者の不在

オンプレミス型ファイルサーバーは、運用自体は汎用的なものの、システムトラブルの際に業務へ与える影響が大きく、運用リソースの削減が難しいという恒常的な課題があります。クラウド型ファイルサーバーを導入すれば、システムトラブルの対応はサービス事業者が担うため、ファイルサーバーに費やす運用リソースを削減できます。

また、クラウド型ファイルサーバーでは、大容量のストレージを確保でき、ファイル共有の効率化も可能です。そこで今回の記事では、オンプレミス型ファイルサーバーの代替として、クラウド型ファイルサーバーを導入した場合に、具体的にどのようなメリットが得られるのかを解説します。

加えて、クラウド型ファイルサーバーへ移行する際の注意点、オンプレミス型ファイルサーバーとの比較ポイントまで、実例を挙げてわかりやすく解説します。社内のファイルサーバーをクラウド化した際のセキュリティ面やサービスの使い勝手が心配という方は、ぜひ参考にしてください。

クラウド型ファイルサーバーとは?概要を解説

クラウド型ファイルサーバーは、クラウド上にあるファイルサーバーを利用して、ファイルの保存・管理・運用ができるサービスです。データをクラウド上に保存して、ダウンロードやアップロードなどの操作をする点では「クラウドストレージ」や「オンラインストレージ」と呼ばれるサービスと同様です。

「クラウドストレージ」もしくは「オンラインストレージ」は、画像やテキストなどのデータを保管する目的で構築されたクラウド上にあるファイルサーバーを指します。クラウド型ファイルサーバーに保存したデータは、インターネット環境とデバイスがあれば、どこからでもアクセス可能です。社内外にかかわらず、円滑にデータ共有ができます。

ファイルサーバーをクラウド化する3つのメリット

ファイルサーバーをクラウド化するメリットは、以下の通りです。

  • テレワーク時に利用しやすくなる
  • ファイルサーバーの運用の手間が減る
  • 拡張性が高い

メリットを確認して、自社で実行するかどうかを検討する際の参考にしましょう。

テレワーク時に利用しやすくなる

ファイルサーバーをクラウド化するメリットの1つは、テレワークをする際にファイルへのアクセスがしやすい点です。近年では、新型コロナウィルス感染症の蔓延や、自然災害によるオフィスの利用停止、子育てや介護といった従業員の事情などのさまざまな状況があり、テレワークを導入せざるを得ない場合があります。

ビジネス環境の変化や働き方の多様化に伴い、テレワークを導入する企業は実際に増加しています。クラウド型ファイルサーバーであれば、テレワークの導入にすばやく対応可能です。インターネット環境とデバイスさえあれば、場所や時間の制限を受けずに、いつでも目的のファイルへアクセスできます。

クラウド型ファイルサーバーは、社外で働く従業員が多い企業や、社内ネットワークが利用できない環境でも、ファイルを共有する機会が多い組織に適したサービスです。社内で構築されたファイルサーバーでテレワークを実施する場合は、一般的にVPN(※1)を通してファイルへアクセスしますが、VPNの通信帯域や同時利用者数には制限があります。

アクセスする時間帯によっては、利用できない場合もあり、テレワークで勤務する際に業務を遅延させる恐れがあります。クラウド型ファイルサーバーであれば、社内ネットワークを通さずにクラウド上のサーバーへアクセス可能です。テレワークであっても、業務効率を下げずに、円滑に仕事を進められます。

※1. VPN:特定の人が利用できる仮想の専用線を、インターネット上に構築したもの

ファイルサーバーの運用の手間が減る

クラウド型ファイルサーバーを導入すれば、オンプレミス型ファイルサーバーを運用する際にかかっていた手間を削減できます。オンプレミス型ファイルサーバーでは、OSのアップデートやデータのバックアップなど、定期的なメンテナンスが必要です。ファイルサーバーにある大容量のハードディスクは、1年の間に破損を繰り返すことも珍しくなく、交換には多額の費用と大きな手間がかかります。

クラウド型ファイルサーバーは、サーバーの管理をサービス事業者が担うため、定期的なメンテナンスや修理、機能とソフトウェアのアップデートなどを自社で行う必要がありません。サーバーの管理に関わるさまざまな対応が必要なくなる点は、企業や組織にとって大きなメリットです。

サーバーの管理業務に割いていたリソースを活用すれば、自社のDX関連業務や主要業務に注力でき、組織を変革したり、業績向上に向けて取り組んだりできます。クラウド型ファイルサーバーは、ファイルサーバーの導入費用と人材リソースの削減に役立つため、大企業だけではなく、ITリソースが不足しているスタートアップ企業や中小企業にもおすすめのサービスです。

拡張性が高い

企業の成長や事業の拡大には、一般的に従業員の増加が伴います。オンプレミス型ファイルサーバーを利用している場合、従業員が増えてサーバーの容量が不足した際は、ハードディスクの追加やサーバーの増設を自社で対応しなければなりません。容量不足を解決するための機器購入や設置などの対応には、多くの手間と膨大な費用がかかります。

クラウド型ファイルサーバーであれば、プランのアップグレードやオプションサービスの追加だけで、ストレージ容量の増加やシステムの拡張をすばやく実行できます。オンプレミス型ファイルサーバーに比べて、手間と費用を大幅に削減可能です。

クラウド型ファイルサーバーにおける2つのデメリット

クラウド型ファイルサーバーの導入には多くのメリットがありますが、サービスの操作性やセキュリティ面で注意すべき点もあります。クラウド型ファイルサーバーを導入するデメリットは、以下の通りです。

  • ファイル共有の操作性が損なわれる可能性
  • セキュリティ確保への設定や運用に注意が必要

デメリットを確認して、導入を検討する際の参考にしましょう。

ファイル共有の操作性が損なわれる可能性

クラウド型ファイルサーバーを導入するデメリットの1つは、オンプレミス型ファイルサーバーを利用していた時と比較して、ファイル共有の操作性が損なわれる可能性がある点です。クラウド型ファイルサーバーは、Webブラウザ上で利用するサービスが多くを占めています。

Macの「Finder」やWindowsの「エクスプローラー」の画面に慣れている状態でクラウド型ファイルサーバーを利用した場合に「どこにどのデータがあるのかわかりにくい」「フォルダ間を移動する際の反応に時間がかかる」など、ファイル共有の操作性が損なわれる恐れがあります。サービスの操作に慣れるには、ある程度の時間が必要です。

サービスによっては、エクスプローラーのようなツリービューで操作できるアプリが利用可能なものもあるため、操作性に不安を感じる場合は、アプリが利用可能なサービスを選びましょう。アプリで操作できるクラウド型ファイルサーバーであれば、パソコンのデスクトップからファイルを直接操作できます。

注意すべきなのは、アプリであってもオンプレミス型ファイルサーバーと同様の操作性を実現するのは難しい点です。あくまでオンプレミス型ファイルサーバーに近い操作性で利用できるものとして理解しましょう。

セキュリティ確保への設定や運用に注意が必要

クラウド型ファイルサーバーは、オンプレミス型ファイルサーバーに比べて細かいセキュリティ設定ができません。サービスを導入する際は、自社が求めるセキュリティ設定ができるかどうかを事前に確認しましょう。クラウド型ファイルサーバーは、サーバーがクラウド上で管理されている点から、オンプレミス型ファイルサーバーと比較して不正アクセスや情報漏えいなどのセキュリティリスクが高いと言われていました。

現在は、サーバーを管理しているデータセンターのセキュリティ強化が進み「クラウドサービスだからセキュリティレベルが低い」とは一概に言えない状態になっています。クラウド型ファイルサーバーは、オンプレミス型ファイルサーバーほどの細かいセキュリティ設定はできませんが、セキュリティを高めるさまざまな機能が利用可能です。サービスによって機能は異なりますが、例えば、以下のようなセキュリティ機能を利用できます。

  • IPアドレスによるアクセス制限
  • 詳細な操作履歴を記録した監査ログ(※1)の取得
  • 2要素認証(※2)やシングルサインオン(※3)による認証の強化

サービスのセキュリティ設定や運用方法に注意すれば、クラウド型ファイルサーバーであっても強固なセキュリティを構築可能です。

※1. 監査ログ:デバイスやアプリケーションなどにおける変更を詳細に記録したもの
※2. 2要素認証:2つの認証方法を使ってユーザーを認証する仕組み
※3. シングルサインオン:ID・パスワードを一回入力すれば、複数のサービスにログインできる仕組み

ファイルサーバーをクラウド型に移行する際の5つの注意点

クラウド型ファイルサーバーには、オンプレミス型ファイルサーバーと比較して多くのメリットがありますが、サービスの画面表示や操作に多少の時間や手間がかかる場合があります。また、セキュリティを強化するほどユーザー認証に時間がかかるため、自社に適切な設定を、セキュリティ性と実用性とのバランスを考慮して検討しなければなりません。

ほかにも、ファイルサーバーをクラウド型に移行する際には、いくつかの注意点があります。ファイルサーバーをクラウド型に移行する際の注意点は、以下の5つです。

  • 月額利用料がかかる
  • カスタマイズに限界がある
  • 操作方法に慣れる必要がある
  • ユーザーの通信環境に影響を受けやすい
  • 管理・運用方法を変える必要がある

注意点を確認して、クラウド型ファイルサーバーの導入リスクを把握しましょう。

月額利用料がかかる

クラウド型ファイルサーバーを導入する場合は、月額利用料がかかります。個人利用向けに無料プランがあるサービスも多くありますが、企業で利用する場合は、セキュリティの安全性が高い有料の法人向けプランの利用が必要不可欠です。

月額利用料は、導入するサービスやプランによって異なりますが、上位プランになるほど高額になります。上位プランに加入すれば、最も安い有料プランに比べて、より充実したサービスが利用できます。サービスによって内容は異なりますが、例えば、オンライン会議やチャット機能を持ったツール、無制限のストレージ容量などを利用可能です。

クラウド型ファイルサーバーでは、サーバーの運用や管理をサービス事業者が担う分、人件費や機器交換費用などを削減できます。月額利用料がある程度高くても、コストパフォーマンスは悪くなく、高い費用対効果を期待できるでしょう。

月額利用料が安ければよいというわけではないため、自社でのクラウド型ファイルサーバーの使い方やサービス事業者が提示する料金体系を正確に把握して、サービス内容を含めた総合的な判断が重要です。サービスの費用と機能性のバランスを考慮して、コストパフォーマンスがよいものを選びましょう。

カスタマイズに限界がある

クラウド型ファイルサーバーは、サービス事業者から提供されるものであるため、サービスで利用できる機能や操作は決まっています。オンプレミス型ファイルサーバーのように、自社に合った細かいカスタマイズはできません。

クラウド型ファイルサーバーの多くは、豊富な機能を備えており、決まった範囲であっても、自社に適したカスタマイズは可能です。求める機能とサービス内容を正確に把握して、自社に適したクラウド型ファイルサーバーを選べば、大きなデメリットではありません。

操作方法に慣れる必要がある

導入するクラウド型ファイルサーバーによっては、デスクトップ上でのファイル保存や編集などの操作方法と異なる場合があります。普段使用している画面表示や操作方法と異なれば、慣れるまでの時間が必要です。クラウド型ファイルサーバーに限った話ではありませんが、使った経験のない新しいサービスや機能を操作するのは難しい場合もあります。

仮にデスクトップ上と同様の操作性であっても、慣れるまでにはある程度の時間がかかるでしょう。導入するサービスを選ぶ際は、レビューを確認したり、無料トライアルで実際に操作してみたりすれば、サービスが自社に合っているかを確認しやすくなります。サービスの導入について不明点がある場合は、サービスのカスタマーサポートに相談する方法もおすすめです。

ユーザーの通信環境に影響を受けやすい

クラウド型ファイルサーバーを快適に利用するには、安定したインターネット通信が必要です。クラウド型ファイルサーバーは、インターネットを通じて提供されるサービスであるため、インターネット通信の状況によっては、一時的にファイルサーバーを利用できなくなる場合もあります。

例えば、ルーターやWi-Fiの不具合・破損などのインターネット通信に影響するトラブルが発生した場合は、ファイルサーバーにアクセスできません。インターネット通信が復旧するまでは、ファイルサーバーに保管しているデータが利用できないため、事前の対策が重要です。

サービスによっては、キャッシュ機能を利用してオフラインでもファイルの閲覧や編集を可能にする機能を備えたものもあります。インターネット通信が安定していない環境でのテレワーク勤務や移動の際に役立つ機能です。サービスを比較する際は、オフラインでのファイル利用ができるかどうかも確認しておきましょう。

管理・運用方法を変える必要がある

ファイルサーバーをクラウド型に移行する場合は、サーバーの管理・運用方法に少なからず変更が伴います。変更が必要なサーバーの管理・運用方法のなかでも、特に大きなポイントは「ユーザーのアクセス権限設定に関する操作と管理」です。

クラウド型ファイルサーバーによっては、階層が浅い特定のフォルダにはアクセス権限を設定できても、階層が深いフォルダでは、アクセス権限を設定できない場合があります。一方で、オンプレミス型ファイルサーバやNAS(※1)からクラウド型ファイルサーバーへの移行のしやすさをコンセプトにしたサービスもあります。

企業によって異なりますが、日本の企業では、組織別に作成したフォルダを階層で分けて、役職や業務単位でアクセス権限を設定している場合が多くあります。ファイルサーバーをクラウド型に移行する際は、自社のサーバー管理・運用方法を可能な限り再現できるサービス選びが大切です。

※1. NAS:ネットワーク接続で利用するファイルサーバーのこと

クラウド型ファイルサーバーの導入が向いている企業の4つの特徴

クラウド型ファイルサーバーには多くのメリットがあると同時に、デメリットもありますが、企業の多くはメリットの大きさを重視して、サービスの導入を決断しています。クラウド型ファイルサーバーの導入により、デメリットを上回る多くのメリットが得られる企業の特徴を解説します。クラウド型ファイルサーバーの導入が向いている企業の特徴は、以下の4つです。

  • 外出の多い部署がある
  • 自社運用型のファイルサーバーを構築、運用できる技術者がいない
  • データの管理をそれぞれの従業員に任せている
  • 従業員側にリモートワークのニーズがある

企業の特徴を確認して、自社に当てはまるかどうかを確認しましょう。

外出の多い部署がある

クラウド型ファイルサーバーは、外回りや社外での打ち合わせなどが多い部署がある企業に向いているサービスです。外出が多い部署があるにもかかわらず、社外でファイルサーバーに保管されたデータへアクセスできない場合、業務の遅延を招く以下のような支障が出ます。

  • データのダウンロードや送付のためだけに帰社する必要がある
  • 外出先もしくは移動時間に作業するには、業務に使うファイルを事前にダウンロードする必要がある
  • 取引先で急に必要な資料があっても、事前に準備した資料以外は提示できない

クラウド型ファイルサーバーにデータを保管しておけば、上記の問題はすべて解決できます。無駄な業務を削減しながら、新たなビジネスチャンスの機会損失を防止可能です。

自社運用型のファイルサーバーを構築、運用できる技術者がいない

オンプレミス型ファイルサーバーを構築、運用できる技術者が自社にいない企業は、クラウド型ファイルサーバーの導入がおすすめです。クラウド型ファイルサーバーは、ファイルサーバーに詳しい技術者がいなくても、すばやく簡単に導入できるファイルサーバーです。ファイルサーバーを構築できる技術者がほかの業務で忙しい場合でも、問題なく導入できます。

オンプレミス型ファイルサーバーや必要なネットワークの構築には、社内インフラに詳しい技術者が必要です。クラウド型ファイルサーバーは、データ管理に必要な機能が備わっており、サーバーの運用・管理もサービス事業者が担うため、専門知識を持った技術者がいなくてもファイルサーバーを利用できます。

万が一のトラブルやサービスの不明点に対応するサポート窓口が用意されている場合も多く、安心して利用できます。自社にオンプレミス型ファイルサーバーの構築や社内インフラに詳しい技術者がいない企業は、クラウド型ファイルサーバーの導入がおすすめです。

データの管理をそれぞれの従業員に任せている

業務で扱うデータを、それぞれの従業員が個別に管理している場合は、クラウド型ファイルサーバーの導入がおすすめです。クラウド型ファイルサーバーでデータ管理を一元化すれば、セキュリティの強化に役立ちます。データを従業員が個別に管理している状況は、情報セキュリティ上のリスクが大きく、トラブルに発展する可能性があります。

無料のストレージサービスを利用してデータ管理をする企業もありますが、セキュリティの安全性が十分であるとは言い切れません。USBメモリをはじめとした物理的なデータ保管であっても、破損や紛失のリスクがあります。セキュリティリスクを下げて、機密情報を安全に管理するために、クラウド型ファイルサーバーでデータを一元管理しましょう。

従業員側にリモートワークのニーズがある

クラウド型ファイルサーバーの導入は、従業員からリモートワークの要望が挙がっている企業におすすめです。クラウド型ファイルサーバーは、リモートワークと相性がよく、自宅やコワーキングスペースでの勤務であっても、業務を効率的に進められます。

従業員の働きやすい環境整備は、人材の流出防止や確保につながる重要な取り組みです。従業員の働きやすさにつながる要望は、内容を精査して、必要に応じて対応しましょう。従業員がリモートワークを希望する主な事情には、以下のようなものがあります。

  • 親の介護をしながら勤務したい
  • 自宅で子育てをしながら勤務したい
  • 基礎疾患のある家族がいて心配であるため、新型コロナウィルス感染症が流行している時期だけでも、自宅で勤務したい
  • 遠方に住んでいる親が入院したため、退院するまで親のそばで働きたい

企業の人材流出を防止するには、リモートワークをはじめとした従業員の働きやすさにつながる取り組みが大切です。クラウド型ファイルサーバーを導入すれば、場所を選ばずに働けるため、リモートワークを進めたい企業におすすめです。

クラウド上でのデータ保存・バックアップにはGoogle Workspaceがおすすめ

クラウド型ファイルサーバーの導入を検討している企業には「Google Workspace」がおすすめです。Google Workspace(旧G Suite)は、ビジネスに役立つ多彩なアプリケーションが備わったクラウド型のグループウェアです。Google Workspaceに含まれるサービスのなかに、ファイルサーバーの代用として活用できる「Google ドライブ」があります。

Google ドライブは、Googleが独自に開発したクラウドストレージサービスです。ファイルサーバーではありませんが、従来のWindowsファイルサーバーの代わりとして役立ちます。Google ドライブは、Google Workspaceを導入している方であれば、無料で誰でも利用を開始できます。Google ドライブの特徴は、以下の通りです。

  • Googleが提供するサービスと連携できる
  • ファイル内の文字も含めて検索できるため、すばやく正確に必要なデータを見つけられる
  • Google ドキュメントやGoogle スプレッドシートで作成したファイルを共有できる
  • 15GBのデータ容量を無料で利用できる
  • ビジネス向けの有料プランがある

Google ドライブでは、ファイル共有の際に作成者のデータ容量のみが消費され、共有された相手のデータ容量は消費されません。ただし、利用する際には、フォルダの管理に注意が必要です。サービスの仕様により、フォルダを階層的に管理するため、保管するデータが多いほど、フォルダの整理に時間を要します。

Google ドライブでフォルダを管理する際は、指定のフォルダにファイルを整理する頻度を小まめにする工夫が大切です。小まめに整理して見やすい状態を維持できれば、快適にデータを管理できます。Google Workspaceは、チームメンバー間のコラボレーションを活性化させて、生産性の向上に役立ちます。

アプリケーション同士のデータ連携を円滑にするさまざまな機能が備わっており、業務効率化にも貢献するサービスです。Google Workspaceは、インターネット環境があれば、場所と時間にかかわらず、システムへのアクセスが可能です。

また、Googleが開発したGmailやカレンダー、チャットなどのコミュニケーションツール同士で連携できるため、シームレスな情報共有が実現できます。1つのファイルを複数人で同時編集できる機能もあり、企業の業務効率化に役立ちます。Google Workspaceに興味のある方は、以下の記事もご覧ください。

データ保存・バックアップに使うファイルサーバーは自社に合ったサービスを活用しよう

企業は顧客情報や売上などの重要データを保管しています。データのバックアップは、健全な事業活動や事業の継続において、必要不可欠な要素です。安全性の高い環境で膨大なデータを保管するには、多くの手間とコストがかかるため、クラウド型ファイルサーバーの利用がおすすめです。テレワーク推進や運用コスト削減の観点からも、導入するメリットが大きいサービスと言えます。

社外でのデータ保管に抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、厳格なセキュリティ管理を施しているサービス事業者を選定できれば、セキュリティリスクを低減できます。サービスを選定する際は、機能やセキュリティの安全性を見極めて、自社に適したサービスを検討しましょう。

クラウド型ファイルサーバーやクラウドストレージの導入、増設を検討している方には、Google Workspace(旧 G Suite)がおすすめです。Google Workspaceには、ファイル共有だけでなく、電子メールやWeb会議などの組織のコミュニケーションを活発化させるためのサービスが揃っています。Google WorkspaceやGoogle ドライブについて詳しく知りたい方は、以下の資料をご覧ください。

オンプレファイルサーバーからGoogleドライブへの移行はできる

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