Gmailを利用する際、膨大な量のメールを扱っており、受信トレイの視認性や検索性が悪くなることも多いのではないでしょうか。また、不要なメールをそのままの状態にしておくと、ストレージの空き容量が少なくなり、メールを受信できないリスクが高まります。
このような問題を解消するには、定期的に不要なメールを削除するのがおすすめです。Gmailでは、数千件、数万件のメールでも簡単な操作でまとめて削除できるため、メールを整理するために手間はかかりません。
本記事では、Gmailのメールをまとめて削除する方法を解説します。一括削除する際の便利なテクニックも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
Gmailのメールをまとめて削除する2つの手順
Gmailを利用する際は定期的に不要なメールを削除することが大切ですが、一つひとつ削除していては手間がかかります。そこで、次の手順に沿ってメールをまとめて削除するのがおすすめです。
- Gmailの管理画面にアクセス
- メールを全選択して削除
それぞれの進め方について詳しく解説します。
1. Gmailの管理画面にアクセス
Gmailにアクセスするには、Webブラウザで「Gmail」と検索するか、Googleのトップページの右上から[Gmail]をクリックします。
するとGoogleアカウントのログイン画面に移行するので、Gmailアドレスとパスワードを使ってログインしましょう。Googleアカウントを保有していない場合は、以下で作り方や設定方法を解説しているので、参考にしてください。
2. メールを全選択して削除
Gmailの管理画面にアクセスした後、受信トレイを開きます。そして、画面上部のチェックボックスにチェックを入れましょう。
すると、受信トレイの1ページ目に表示されたメールが全選択された状態になります。その状態で[メインのスレッド○○件をすべて選択]をクリックしてください。これで1ページ目だけでなく、受信トレイにあるすべてのメールが選択された状態になります。
メールを全選択した状態で画面上部の[ゴミ箱]アイコンをクリックします。
すると受信トレイのすべてのメールがゴミ箱に移行します。受信トレイが空の状態になったことを確認しましょう。これでメールをまとめて削除する手続きは完了です。
ただし、すべてのメールをまとめて削除すると、そのなかに重要なメールが含まれており、データが失われてしまうリスクも考えられます。そのため、あらかじめ重要なメールのみ別のフォルダに移動しておくか、次章で紹介するパターン別の削除方法を試してみるのも一案です。
【パターン別】Gmailのメールをまとめて削除する方法
ここまで受信トレイのすべてのメールをまとめて削除する方法をお伝えしましたが、特定の条件によってメールを絞り込んで削除することも可能です。例えば、次のようなパターンがあげられます。
- 広告メールのみ削除する
- 容量の大きいメールのみ削除する
- 特定の宛先からのメールを削除する
- 日時を指定して古いメールを削除する
- 未読メールや既読メールを指定してメールを削除する
条件を指定することで、重要なメールを誤って削除するリスクを抑えられます。それぞれの設定方法や手順を見てみましょう。
広告メールのみ削除する
「category」の演算子を使用すると、Gmailの表示画面を特定のフォルダのみに絞り込めます。仮に広告メールのみをまとめて削除したい場合は、検索バーに「category:promotions」と入力して検索します。
すると広告フォルダに格納されているメールのみが表示されます。後は先ほどの手順と同様、チェックボックスにチェックを入れ、[この検索条件に一致するすべてのスレッドを選択]をクリックし、[ゴミ箱]のアイコンをクリックしましょう。
「category」の演算子は別の記述も可能です。例えば、新着メールのみを表示したいなら「category:updates」、ソーシャルフォルダ内のメールのみを表示する場合は「category:social」と入力しましょう。
受信メールの広告要素が強い場合、自動的に「プロモーションタブ」にメールが振り分けられます。広告メールかどうかを判断する基準はGoogleによって定められています。明確な基準は公開されていませんが、HTMLメールやリンク数が多いメール、画像が多く含まれているメールなどは広告メールとして判断される可能性が高いとされています。
容量の大きいメールのみ削除する
容量の大きいメールのみに絞り込む場合は、「larger」の演算子を使用します。例えば、1MB以上のメールのみを画面上に表示するには、検索バーに「larger:1M」と入力しましょう。
その後の手順はメールをまとめて削除する方法と同じです。
なお、「larger」と反対の性質を持つ「smaller」を使用するのも一つの方法です。「smaller」を指定すると、特定のサイズ以下のメールのみを絞り込めます。
特定の宛先からのメールを削除する
特定の宛先からのメールのみに絞り込む場合は、「from」の演算子を使用します。検索バーに「from:(メールアドレス)」と入力すると、そのメールアドレスから受信したメールのみが画面上に表示される仕組みです。
その後の手順はメールをまとめて削除する方法と同じです。
また、フィルタ機能を用いて特定の宛先からのメールのみに絞り込むこともできます。この場合は、検索バーの右側にある[検索オプション]のアイコンをクリックします。
フィルタの設定画面が表示されるので、[From]の項目にメールアドレスを入力しましょう。入力完了後、画面下部の[フィルタを作成]をクリックします。
続いてフィルタのアクションを設定します。[削除する]の項目にチェックを入れると、先ほど指定したメールアドレスから受信したメールを自動的に削除してくれます。
最後に[フィルタを作成]をクリックすると設定が反映されます。フィルタ設定を行っておくと、次回以降もそのメールアドレスからメールを受信した際に、自動的に同じアクション(ここではメールを削除)を実行してくれるので、工数の削減につながります。
日時を指定して古いメールを削除する
特定の日時より前に受信したメールのみを絞り込む場合は、「before」の演算子を使用します。例えば、2025年1月1日より前に受信したメールのみを表示するには、検索バーに「before:2025/1/1」と入力しましょう。古いメールのみをまとめて削除する際に便利です。
その後の手順はメールをまとめて削除する方法と同じです。
なお、特定の年月日ではなく期間を指定することもできます。その場合は「older_than」の演算子を使用します。仮に1年以上前に受信したメールのみに絞り込むなら、検索バーに「older_than:1y」と入力します。
未読メールや既読メールを指定してメールを削除する
既読メールのみに絞り込む場合は、「is:read」の演算子を使用します。検索バーにそのまま「is:read」と入力してください。
その後の手順はメールをまとめて削除する方法と同じです。未読メールのみに絞り込みたい場合は、「is:unread」の演算子を使用しましょう。
Gmailをまとめて削除する際に覚えておきたいテクニック3選
Gmailをまとめて削除する際、いくつかのテクニックを押さえておくと利便性が向上します。便利なテクニックを4つに分けて解説します。
ゴミ箱を空にする(メールの完全削除)
ゴミ箱に移行したメールは完全に削除する(ゴミ箱を空にする)のがおすすめです。Googleアカウントの空き容量は、メールやファイルをゴミ箱に入れただけでは解放されません。そのため、ゴミ箱から完全削除して容量を確保しましょう。
ゴミ箱を空にするには、まずメニューバーから[ゴミ箱]をクリックします。ゴミ箱内のメールが一覧で表示されているので、その上部に表示されている[ゴミ箱を今すぐ空にする]をクリックしてください。また、メールを個別にクリックして一つひとつ削除することも可能です。
なお、ゴミ箱に入れたメールは手動で手続きを行わずとも、30日経過すれば自動的に完全削除されます。急いで空き容量を確保せずに済む場合は、ゴミ箱内のメールを放置しておいても構いません。
削除したメールを復元する
メールがゴミ箱に残っている状態であれば復元が可能です。復元すると、メールが削除される前のフォルダに戻ります。メールを復元するには、まずゴミ箱に入っている任意のメールを選択します。
そして画面上部の[移動]のアイコンをクリックし、移動先のフォルダを選択します。
すると、ゴミ箱から選択したフォルダにメールが復元されます。
有料版のGmailであれば、ゴミ箱から完全に削除されたメールでも、完全削除から25日以内であれば復元が可能です。Google Workspaceの管理コンソールに復元可能なデータが表示されているので、管理者側で設定を行いましょう。
アーカイブ機能を使って受信トレイを整理する
「特定のメールを受信トレイ上から削除したいが、ゴミ箱には移動したくない」「メールを後で確認する可能性がある」といった場合は、削除ではなくアーカイブ機能を活用するのがおすすめです。アーカイブ機能を利用するとアーカイブ専用のフォルダにメールを保存しておけるので、受信トレイを綺麗に整理したい際に便利です。
アーカイブ機能を有効にするには、受信メールを選択した状態で右側の[アーカイブ]アイコンをクリックします。
アーカイブされたメールを確認するには、まずメニューバーから[すべてのメール]をクリックしましょう。この状態では、受信トレイや迷惑メールなど、すべてのフォルダに存在するメールが表示されます。そこで、アーカイブされたメールのみを絞り込むために、検索バーに「-in:spam -in:trash -is:sent -in:drafts -in:inbox」と入力します。
すると、すべてのメールのうち、アーカイブされたメールのみが表示されるようになります。
Gmailのメールを削除しないとどうなる?
Gmailのメールを削除しなければ次のような問題に発展する恐れがあります。
- Googleアカウントの空き容量を圧迫してしまう
- 重要なメールがほかのメールに埋もれてしまい、確認漏れが起こりやすい
Gmailを利用する際はストレージ容量の制限を守る必要があります。ストレージの使用容量はGmailだけでなく、GoogleドライブやGoogleフォトなども合算され、Googleアカウント全体でカウントされる仕組みです。
無料版ではユーザー1人あたり15GBまでしかデータを保存できないため、大量にメールを受信したり、GoogleドライブやGoogleフォトをフル活用したりする場合には、容量不足に陥りかねません。メールやGoogleドライブのファイル、Googleフォトの画像などを完全に削除することで空き容量が解放されるため、定期的に不要なデータがないかチェックしましょう。
Gmailの容量が足りないならGoogle Workspaceの導入を検討しよう
Googleアカウントのストレージ容量が不足する場合は、今回紹介したメールを一括削除する方法が効果的です。しかし、繰り返しメールを削除するのは手間がかかるため、ストレージ容量を拡張して根本的な解決を図るのも一案です。ストレージ容量を拡張するには、Google Workspaceに登録する必要があります。
Google Workspaceとは、GmailやGoogleドライブ、Google Meetなど、Googleの有料サービスが複数搭載されたツールです。社内コミュニケーションを円滑にする機能が充実しているほか、組織内で利用する複数のアカウント情報やアクセス権限、セキュリティを一括で設定できます。
Gmailを有料版にアップグレードすることで、無料版では1ユーザーあたり15GBだったストレージ容量が、契約プランによって30GB~5TBに拡張されます。また、独自ドメインの作成や24時間365日のサポートに対応しているのもポイントです。ストレージ容量を拡張してGmailを最大限に活用したい方は、Google Workspaceを導入してみてはいかがでしょうか。
Gmailを一括削除して容量の確保や受信トレイの整理を行おう
受信トレイを整理したり、ストレージの空き容量を確保したりする場合は、今回紹介したメールを一括削除する方法を活用しましょう。Gmailでは簡単な操作でメールをまとめて削除できます。また、演算子をうまく利用することで、目的のメールのみを瞬時に削除することも可能です。
メールを削除して空き容量を解放するのではなく、ストレージ容量を拡張したい場合は、Google Workspaceに登録することをおすすめします。Google Workspaceを導入すると、より大規模なストレージを利用できるだけでなく、独自ドメインや充実したサポートといった恩恵も得られます。
電算システムでは、環境構築や活用支援など、Googleサービスの導入支援サービスを提供しています。Gmailはもちろん、Google Workspaceのサポートにも対応しています。専門領域に精通した数多くのエンジニアが在籍しているので、スピーディかつ質の高いサポートを行えるのが強みです。「Googleサービスを活用したいが具体的なイメージが湧かない」といったお悩みを抱える方は、ぜひ電算システムへと気軽にお問い合わせください。
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