Gmailを整理していると、すぐには不要でも削除したくないメールが見つかることはありませんか?そのような時に便利なのが「アーカイブ機能」です。
アーカイブを活用すれば、受信トレイのメールを減らしながら、大切なデータは削除せずに保存できます。メインの受信トレイはすっきりさせつつ、必要な時にメールを簡単に検索できるため、効率的な管理が可能です。
本記事では、Gmailのアーカイブ機能の仕組みや保存場所、操作方法、活用時の注意点について解説します。Gmailをより快適に活用するためのヒントが詰まっているので、ぜひ最後までお読みください。
Gmailのアーカイブに関する基礎知識
Gmailのアーカイブ機能は、受信トレイにたまったメールを整理する際に役立ちます。ここではアーカイブの基本的な仕組みと活用メリットについて解説します。
Gmailのアーカイブ機能とは?
アーカイブとは、データを安全に保存しながら、通常の表示領域から一時的に除外することを示すコンピュータ用語です。
Gmailのアーカイブ機能を活用すれば、削除せずにメールを整理できるため、受信トレイの煩雑さを解消し、必要なメールはいつでも検索して再表示できます。
アーカイブ済みのメールは受信トレイには表示されませんが、データ自体は保存されており、必要に応じて受信トレイに戻すことも可能です。
アーカイブ機能を活用する3つのメリット
Gmailのアーカイブ機能には、主に以下の3つのメリットがあります。
- 対応が必要なメールを見分けやすい
- 受信トレイを整理できる
- メールを削除せずに保存できる
対応が必要なメールのみを受信トレイに残し、その他のメールをアーカイブすることで、優先度が明確になり、対応すべきメールを一目で把握できます。また、事前にアーカイブのルールを決めておくと、より効率的に整理が可能です。さらに、アーカイブされたメールは削除されないため、必要に応じていつでも参照できる点もメリットの1つです。
Gmailアーカイブのデータはどこにある?
アーカイブしたメールは、PC・スマホともに「すべてのメール」フォルダから確認できます。
▼PCでの確認手順
1.Gmailのサイドメニューで「もっと見る」をクリック
2.「すべてのメール」を選択
▼スマホでの確認手順
1.Gmailアプリで「≡(メニューアイコン)」をタップ
2.「すべてのメール」を選択
Gmailでアーカイブしたメールのみを表示させる方法
「すべてのメール」フォルダには、アーカイブ済みのメールだけではなく、受信トレイや送信済みのメールも含まれています。そのため、アーカイブしたメールのみを確認したい場合は、検索フィルターを活用しましょう。
- 「すべてのメール」を開く
- 検索バーに「-in:spam -in:trash -is:sent -in:drafts -in:inbox」と入力
この検索コマンドを使用すると、受信トレイ・送信済みなどを除外し、アーカイブされたメールのみを一覧表示できます。
Gmailのメールを手動でアーカイブする操作方法
Gmailのアーカイブは、PCとスマホで操作方法が異なります。ここでは、それぞれの手順を解説します。
PCでアーカイブする方法
PCでは、アーカイブアイコンをクリックする方法とショートカットキーを使う方法の2種類があります。ショートカットを使うと素早くアーカイブできますが、誤操作には注意が必要です。
▼メールを開封せず、アーカイブアイコンでアーカイブする方法
1.メールにカーソルを合わせ、アーカイブアイコンを表示させる
2.アーカイブアイコンをクリックすると、アーカイブされる
▼メールを開封した後、アーカイブアイコンでアーカイブする方法
1.開封したメールの上部に、アーカイブアイコンが表示される
2.メール上部のアーカイブアイコンをクリックすると、アーカイブされる
▼ショートカットキーでメールをアーカイブする方法
1.受信トレイ右上の設定アイコンをクリックする
2.「すべての設定を表示」をクリックする
3.設定において、「キーボード ショートカット」をONにする
4.「変更を保存」ボタンをクリックする
5.受信トレイに戻り、アーカイブしたいメールを開封する
6.「y」または「e」をクリックする
7.メールのアーカイブが完了する
スマホでアーカイブする方法
スマホでは、スワイプ操作で簡単にアーカイブが可能です。ただし、誤操作のリスクがあるため、事前に設定を確認しておくと安心です。
▼スワイプでアーカイブする設定手順
※スマホを横にしてスクショしています
1.Gmailアプリで「≡(メニューアイコン)」をタップする
2.設定アイコンをタップする
3.「全般設定」をタップする
4.「メールのスワイプの動作」をタップする
5.左右で動作設定したい方について、「変更」をタップする(今回は右スワイプで動作設定)
6.「アーカイブ」をタップする
7.受信トレイに戻る
8.アーカイブしたいメールを右スワイプすると、アーカイブされる
▼アーカイブアイコンを使う方法
- アーカイブしたいメールを開く
- メール右上のアーカイブアイコンをタップする
- メールがアーカイブされる
▼複数のメールをまとめてアーカイブする方法
1.アーカイブしたいメールを1つずつ長押しすると、複数のメールを選択できる
2.画面右上のアーカイブアイコンをタップすればアーカイブされる
スワイプ操作は手軽な一方で、誤操作に注意が必要です。誤ってアーカイブした場合は、すぐに「元に戻す」ボタンをタップして復元できます。
Gmailのメールを自動でアーカイブする方法
手動で1つずつアーカイブするのが手間に感じる場合は、「自動振り分け機能」を活用すると便利です。これを使えば、特定の条件に合うメールを自動でアーカイブでき、手間なく受信トレイの整理が可能です。
▼自動アーカイブ設定の手順
1.自動アーカイブの条件を決定する(宛先や件名などを条件にできる)
2.「メールの自動振り分け設定」をクリックする
3.振り分け条件を入力した後、「フィルタを作成」をクリックする(今回はメールアドレスを条件にしている)
4.検索条件一致時の動作を選択する(操作手順は、「受信トレイをスキップ (アーカイブする)」→「フィルタを作成」)
自動アーカイブ機能は便利である反面、設定を間違えると本来は残しておきたいメールまでアーカイブされてしまう可能性があります。定期的に設定を見直し、重要なメールが適切に届いているかを確認することが大切です。
Gmailでアーカイブしたメールを元に戻す方法
アーカイブ済みのメールを受信トレイに戻したい場合、PCとスマホで操作方法が異なります。また、個別に戻す方法と複数のメールをまとめて戻す方法もあるため、状況に応じて適切な方法を選びましょう。
アーカイブしたメールを個別に戻す場合
アーカイブした直後であれば、数秒間表示される「取消」ボタンをクリックするだけで元に戻せます。
▼PCの場合
1.アーカイブ直後に画面左下に表示される「取消」ボタンをクリック
クリックすれば、「操作を取り消しました」と表示され、元の状態に戻ります。
2.すでにアーカイブ済みの場合は、「すべてのメール」から該当のメールを開き、「受信トレイに移動」ボタンをクリック
クリックすると、「スレッドを受信トレイに移動しました」と表示されます。
▼スマホの場合
1.「︙」をタップする
2.「受信トレイに移動」をタップする
3.「受信トレイに1件移動しました」と表示される
アーカイブしたメールを一括で戻す場合
パソコンではチェックボックスを、スマホでは長押しを用いると、複数のメールをまとめて受信トレイに戻すことができます。
▼PCにおいてアーカイブしたメールを一括で戻す方法
1.「すべてのメール」をクリックする
2.受信トレイに戻したいメールにおいて、左横のチェックボックスを選択する
3.「受信トレイに移動」をクリックすると、メールがまとめて受診トレイに戻る
4.「4件のスレッドを受信トレイに移動しました」と表示される
▼スマホにおいてアーカイブしたメールを一括で戻す方法
1.「すべてのメール」をタップする
2.受信トレイに戻したいメールを、1つずつ長押し選択してまとめる
3.右上の「︙」をタップする
4.「受信トレイに移動」をタップすると、メールがまとめて受信トレイに戻る
5.「受信トレイに4件移動しました」と表示される
Gmailアーカイブを使いこなすために気をつけておきたい3つのポイント
ここまで、Gmailのアーカイブ機能の仕組みやメリット、操作方法について解説しました。さらに、以下の3つのポイントを意識することで、アーカイブをより効果的に活用できます。
アーカイブメールを検索する際は「すべてのメール」から
アーカイブ済みメールは「すべてのメール」フォルダに保存され、受信トレイには表示されません。そのため、アーカイブ済みのメールを検索したい場合は、「すべてのメール」から検索を行う必要があります。
特定のアーカイブメールを素早く探すためには、送信者・件名・キーワードなどを活用した検索コマンドを併用すると便利です。
アーカイブだけではメールの空き容量は増えない
アーカイブ機能を使っても、メールが受信トレイから非表示になるだけで、データ自体は削除されません。そのため、Gmailの空き容量が増えない点にも注意が必要です。
容量を確保したい場合は、不要なメールを「ゴミ箱」に移動し、完全に削除する必要があります。特に、添付ファイルの多いメールは容量を圧迫しやすいため、定期的な整理をおすすめします。
自動アーカイブ機能はメールの見落としが発生しやすい
自動アーカイブ機能を設定すると、該当のメールが受信トレイに表示されないため、重要なメールを見落とすリスクがあります。特に、契約や請求関連のメールを見落とすと、電子帳簿保存法の法令違反や業務上のトラブルにつながるリスクが発生します。
確実にチェックすべきメールは受信トレイに残るように設定し、自動アーカイブの適用範囲を慎重に決定することが重要です。
アーカイブ以外にGmailの整理に活用したい機能3選
Gmailアーカイブ以外にも、メール整理に役立つ機能は他にも多数用意されています。ここでは、整理を効率化するために活用したい3つの便利な機能を紹介します。
ミュート機能:不要なメールを非表示
社内メーリングリストをはじめ自分には関係のない内容のメールは、ミュート機能を使えば受信トレイ上で該当メールを非表示にできます。
ミュートしたメールに対する返信メールも受信トレイに表示されない点がアーカイブ機能との違いです。重要なメールを見落とすリスクがあるため、必要に応じてアーカイブ機能との使い分けを行いましょう。
ラベル機能:メールを分類して整理
ラベル機能を用いることで、特定のメールにタグを付与し、プロジェクトやクライアントごとにメールを分類できます。例えば、「取引先A」「社内通知」「請求関連」といったラベルを設定すれば、関連メールを素早く探しやすくなります。
また、1つのメールに対して複数のラベルを付与できるため、タスクの進捗管理や重要度別の分類にも活用できます。例えば「未対応」「対応中」「完了」といったラベルを設定することで、案件のタスク管理にも役立ちます。
ゴミ箱:不要なメールを完全に削除
不要なメールを削除すると、ゴミ箱に一時的に移動され、30日間保持された後、自動的に完全削除されます。削除直後であればゴミ箱から復元可能ですが、30日を過ぎると復元できません。
また、ゴミ箱のメールは移動して30日経過していなくとも、手動で完全削除することも可能です。ストレージ容量を確保したい場合は、不要なメールをゴミ箱に移し、早めに削除することでGmailの空き容量を増やせます。
ただ、一度ゴミ箱から削除したメールは二度と復元できない点には注意が必要です。削除する際には慎重に確認しましょう。
Gmailアーカイブを活用してメールを効率的に整理しよう
Gmailのアーカイブ機能は、必要なメールを保存しつつ受信トレイからは除外できる機能です。アーカイブしたメールはPC・スマホともに「すべてのメール」フォルダから確認できます。事前にルールを設定すれば自動振り分けもできますが、誤って必要なメールまでアーカイブしないよう慎重に条件を設定することが重要です。
また、Gmailにはミュート、ラベルなど、アーカイブ以外にも整理に役立つ機能が用意されています。それぞれの特徴を理解し、適切に活用することで、より効率的なメール管理が可能です。
電算システムでは、Google Workspaceの導入・活用支援を行っています。GmailをはじめとするGoogleのサービスをビジネスで活用したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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