データ分析において可視化が重要とされるわけ

 2019.06.03  電算システムブログ編集部

先日に『データエンジニアとは「データのよき理解者」である』という記事を投稿しましたが、その中でデータ分析は大きく、収集・加工・集計・可視化の4つに分けられるということをお話させて頂きました。(まだご覧になられていないかたは是非ご覧になってみて下さい)

今回はその中の一つである”可視化”についてお話をしたいと思います。可視化と聞くとグラフを思い浮かべる方が多いかと思います。ビジネスパーソンにとって、グラフはとても日常的な言葉であり、便利なツールでもあります。実はデータ分析の世界でも同じように日常的に使われており、また、とても重要とされています。

本稿ではデータ分析における可視化の役割や重要とされる理由についてお話をしたいと思います。

データ分析における可視化とは料理における献立のようなもの

私は可視化について説明をする時、よく料理の献立のお話をします。材料をデータとして考えてみて下さい。皆さんは普段料理をする時、まず始めに冷蔵庫を開けてみることがあるかと思います。冷蔵庫を開くとそこには、じゃがいも、人参、ニラがあるとします。これを見て料理を考えるのって結構大変ですよね。(パッと思いつく方もいるかとは思いますが私は思いつきません…)
では、材料(データ)を見るのではなく、本やアプリで完成された料理を見た場合はどうでしょうか?見てみると、「チヂミ」、「スープ」、「チーズダッカルビ」と様々な料理が載っています。実際に料理を見てみると、「チーズチヂミを作ってみようかな」とか「カレーはどうだろうか」など、アイデアが湧いてくるかと思います。これが可視化によって得られる最大の効果である「気づき」です。材料だけ見ても、料理のアイデアは湧きにくく、料理を見るとアイデア(気づき)が湧きやすいですよね。

これはビジネスシーンでも同じです。売上データや売上に関わりそうなデータを直接見て考えるのと、グラフなど可視化された状態を見て考えるのとでは、「気づき」を得るまでの時間や量が変わってきます。

可視化は新たな気づきをもたらしてくれる

データ分析のサイクルは、「データと気づきの往復」と言えます。例えば、ある商品の売上データを見て、月毎の売上に増減があったとします。その時、「この月に売上が上がったのは広告を出したからではないか」とか、「売上が下がったのは競合商品が出たからではないか」など、あれこれ想像されるかと思います。データ分析では、この想像が正しいのかどうかを確かめる為にデータを使って裏付けをとっていくというアプローチをしていきます。

実際にデータを見てみましょう。下のデータは、自転車販売店の売上データと天候データの一部で、元の数値データと可視化されたデータのそれぞれを載せています。

【元の数値データ】

日付

売上(円)

降水量(mm)

2019-03-05

1,258,543

0.25

2019-03-10

952,758

6.5

2019-03-12

・・・

1,250,152

・・・

3

・・・

【可視化されたデータ】
可視化されたデータ

いかがでしょうか。元の数値データを見てもあまりピンときませんが、可視化されたデータを見ると、「雨が降った日には売上が少ない傾向にある」や、「雨が降らなかった日は売上が良いときと悪いときがある」といった気づきが得られるかと思います。このように、可視化は気づきをもたらしやすいことが特徴です。

雨が降った日は売上が下がり、降らなかった日は売上が上がるだろうという推測に対し、実際にデータを使って可視化をしてみることによって、推測は合っていた、違っていた、という裏付けが取れます。

それに加えて、「雨が降った日と降らなかった日で売れる商品に違いがあるのか」、「売上に影響する要因として気温も考えられないだろうか」、「地域による差はあるのか」など、新たな気づきや想像も生まれやすくなります。

このようにして得た新たな気づきから、また違った角度で可視化をしたり、他のデータと組み合わせてみることでまた新しい気づきを得る、というサイクルが生まれます。この「データと気づきの往復」こそデータ分析であり、そのサイクルを回す要となるのが可視化の役割です。

可視化で得た気づきを元にデータ分析は始まる

可視化で得た気づきを元にデータ分析は始まります。分析をする上で足りないデータを集めたり、売上の要因と考えられる二次データ(降水量、気温、地域etc)と売上データを使った回帰分析(過去の数値を元に未来の数値を予測する手法)を行ったり、機械学習を利用した売上予測モデルを作成するといったことができます。可視化の作業自体もデータ分析の重要な一部ですが、可視化で得た気づきから必要なデータを集め、最適な分析方法を引き出すことが可能となります。

ここ最近では、AIという言葉が強力になりすぎてしまい、可視化をして気づきを得るといったデータ分析の基本的なアプローチは考えず、手元にあるデータをAIに読み込ませれば売上アップにつながると期待されるケースがしばしばあります。
確かにそれぞれのツールやサービスの質も高まってきていますので、適切なタイミングで適切な使い方をすれば効果が得られることは事実としてあります。

ただ、これを料理に例えてみて下さい。作りたい料理のイメージも無く、手元にある食材をお鍋に入れて火を通したら食べたいものがでてくる!なんて現実ではありえないですよね。

作りたい料理を考えて、必要な材料を用意し、調理して、料理ができる、というように、データ分析においても、目的を持って、データを集め、集めたデータを可視化する。そこで気づきを得られることによって、気づきに沿ったデータを用意・分析をしていく。そうすることによって、必要としている知見を得ることができます。(場合によっては可視化だけで十分必要な知見が得られる場合もあります。)

まとめ

今回はデータ分析の”可視化”の役割の部分についてお話ししました。

  • データ分析のサイクルは、「データと気づきの往復」である
  • データ分析のサイクルを回す要となるのが「可視化」
  • 可視化で得た気づきで必要となるデータや適切な分析手法が分かり、必要としている知見が得られる

可視化は、表計算ソフトでグラフ化する、BIツールでレポートを作る、地図上に表示してみるなど、目的に応じて必要なツールを選定することになりますが、G Suite、GCPを利用すればスプレッドシートやデータポータル、google mapsなど簡単に利用することが可能です。

まずはスプレッドシートでグラフ化するところから始め、可視化されたデータをもとにデータ分析の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。電算システムでは、お客様の課題を解決するための第一歩となる可視化を支援する体制が整っていますので、お気軽にご相談ください。

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