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無料のおすすめクラウドストレージ10選|
選定時の注意点や有料版との違いを解説

 2025.11.06  株式会社電算システム

クラウドストレージとは、クラウド上でファイルや画像、動画などを保管できるサービスです。専用のソフトウェアをインストールする必要がなく、ログイン情報があればアクセスできるため、よりスムーズなファイル管理や共同編集の環境を構築できるメリットがあります。

ただし、クラウドストレージにはさまざまな種類があり、それぞれ機能や価格が異なるため、どの製品を選んで良いか悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。このような場合は、試しに無料のクラウドストレージを導入し、機能性や操作性を検証してみるのがおすすめです。

本記事では、無料で利用できるおすすめのクラウドストレージ10製品について、それぞれの特徴や強みを解説します。また、製品選定時の注意点や、無料製品と有料製品の違いも紹介しているので、クラウドストレージの導入を検討している方は参考にしてください。

無料のクラウドストレージを選ぶ際の3つのポイント

無料のクラウドストレージを選ぶ際は、次のようなポイントを意識して各種製品を比較するのが良いでしょう。

  • ストレージ容量
  • 機能性
  • セキュリティ

それぞれの選定ポイントについて解説します。

ストレージ容量

クラウドストレージにおけるストレージ容量とは、どの程度のデータ量を保存できるかを表す性能です。例えば、100GB分のストレージ容量が用意されていれば、ファイルや画像、動画などのトータルサイズが100GBまで格納できることを表します。ストレージ容量を超過すると、それ以上のデータは保存できず、不要なデータを削除して空き容量を確保するか、ストレージ容量を拡張するか、二通りの選択肢を採る必要があります。

無料版の製品は、組織単位ではなく個人単位でストレージ容量が設定されているものがほとんどです。また、有料製品導入前の試用版として提供されていることも多く、その分、有料製品に比べてストレージ容量が少なめに設定されているケースも珍しくありません。一般的に、1ユーザーあたり1~20GB程度のストレージ容量が目安です。

そのため、ファイルや画像、動画など、さまざまなデータを格納し本格的にクラウドストレージを活用する場合、無料製品ではストレージ容量が不足することも考えられます。その点を踏まえたうえで、無料製品にするか、それとも有料製品を導入するかは慎重に検討することが大切です。

機能性

クラウドストレージにおける基本的な機能としては、データをストレージ上に格納して保存する、保存したデータを閲覧・編集する、複数のユーザーでデータを共有するといった点があげられます。このような機能は、標準機能として無料のクラウドストレージにも搭載されています。

ただし、有料製品のような拡張機能が備わっているものは少数です。拡張機能とは例えば、ファイルのバージョン管理や自動バックアップ、外部システム連携など、クラウドストレージをより便利に利用するための機能を指します。そのため、標準機能以外にも便利な機能を求めている場合は、無料製品ではなく有料製品を選択肢に入れるのも一案です。

セキュリティ

ストレージ容量・機能性とともに、セキュリティもクラウドストレージにとって重要な要素です。それは、クラウドストレージでは、顧客の個人情報や社内の機密情報といった重要なデータを扱う機会が多いためです。仮にセキュリティレベルの低い製品を導入した場合、その脆弱性を突かれてサイバー攻撃を受け、重要なデータが外部に漏洩してしまうことも考えられます。

ここで注意したいのが、無料版のクラウドストレージには、必要最低限のセキュリティ機能しか搭載されていないケースが多い点です。

例えば、2段階認証やアクセス制御などは備わっているものの、ログ監視やDLP(データ損失防止機能)、データのライフサイクル管理など、高度なセキュリティ機能は利用できないケースも少なくありません。つまり、機密情報をはじめ重要なデータを扱う場合は、有料製品も視野に入れて慎重にクラウドストレージを選定する必要があるということです。

無料で利用できるクラウドストレージのおすすめ10選

クラウドストレージには数多くの種類があり、なかには無料で利用できるものも存在します。永年無料の無料プランが用意されていたり、30日間などの期間限定で有料機能まで使用できる無料トライアルが用意されていたりと、無料で利用できる範囲は製品ごとに異なります。

ここでは、無料で利用できるおすすめのクラウドストレージを紹介します。

Googleドライブ

Googleドライブは、Google社が提供するクラウドストレージです。インターネット環境さえあれば、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、さまざまなデバイスからいつでもファイルにアクセスできます。写真や動画、ドキュメント、PDFなど、多様なファイル形式を保存・管理できるのも特徴です。

また、Googleドライブは、GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートといったGoogleサービスと連携できます。複数のGoogleサービスと連携することで、オンライン上で複数人による共同編集を行えるようになります。複数人で利用する際でも、ファイルやフォルダごとに閲覧・編集・共有権限をきめ細かく設定できるため、不正アクセスやデータの改ざんといったリスクを抑えられるのが利点です。

無料プランでは15GB/ユーザーのストレージ容量が基本となります。Google Workspaceに登録すると、有料版のGoogleドライブを利用できるようになり、1ユーザーあたり30GB~5TBまでストレージ容量が拡張されます。

無料プランの有無
無料トライアルの有無 有(14日間)
有料版の利用料金 月額800~2,500円/ユーザー
公式サイト https://workspace.google.com/intl/ja/products/drive/

OneDrive

OneDriveは、Microsoft社が提供するクラウドストレージです。ファイルや画像、動画などをインターネット経由で安全に保存・管理できる点に特徴があります。

同じMicrosoft社の製品であるWindowsやOfficeと互換性が高いのもポイントです。Windowsとの深い統合により、パソコン上のファイルやフォルダを自動的にクラウドに同期させることができ、どこからでもアクセスが可能です。また、WordやExcel、PowerPointといったOffice製品をWebブラウザ上で直接編集でき、複数人によるリアルタイムな共同作業も実現できます。

無料版のOneDriveは、1ユーザーあたり5GBのストレージ容量が用意されています。Microsoft 365に登録した場合、このストレージ容量が1TBに拡張されます。また、最大300ユーザーのID情報を一元管理できたり、Microsoft Teamsと連携できたりと、Microsoft 365を利用するとさまざまなメリットが生まれます。

無料プランの有無
無料トライアルの有無 有(1ヶ月)
有料版の利用料金 月額899~3,298円/ユーザー
公式サイト https://www.microsoft.com/ja-jp/office/homeuse/onedrive-about

Dropbox

Dropboxは、世界180ヶ国以上で7億人を超えるユーザーに利用されているクラウドストレージです。2007年に米国のサンフランシスコでサービスがリリースされました。ファイルや画像、動画など、あらゆるデータを一元的に保存・管理できるのが特徴です。

大容量ファイルの転送や自動バックアップ、PDF編集、パスワードマネージャーなど、幅広い機能が搭載されているのも特徴です。これらの機能はプランをアップグレードするごとに拡張され、標準搭載されているストレージ機能と組み合わせて活用できます。

無料版のDropboxには、1ユーザーあたり2GBのストレージ容量が用意されています。有料版には、個人向けのPlusプランや小規模チーム向けのStandardプラン、中小企業向けのProfessionalプランなどがあります。有料版にアップグレードすると、ストレージ容量が2~15TBにまで拡張されます。

無料プランの有無
無料トライアルの有無 有(30日間)
有料版の利用料金 月額1,200~2,400円/ユーザー
公式サイト https://www.dropbox.com/

Box

Boxは、モルガン・スタンレー社やアストラゼネカ社、Airbnb社など、世界的な数多くのトップ企業に導入されているクラウドストレージです。2025年8月時点で導入社数は10万社を超えています。

Boxの最大の特徴は、非常に大きなストレージ容量が確保されている点です。無料プランのストレージ容量は最大10GB/ユーザーですが、法人向けの有料プラン(BusinessプランやBusiness Plusプランなど)に登録すると、容量が無制限になります。数あるクラウドストレージでも、容量無制限で利用できる製品はほとんどありません。

また、AIエージェントの機能が搭載されているのも特徴です。ストレージ内に保存されたファイルやコンテンツの内容をAIが読み取り、データ分析や定型作業(ワークフロー)を自動的に実行できるメリットがあります。

無料プランの有無
無料トライアルの有無 有(14日間)
有料版の利用料金 月額1,980~6,600円/ユーザー
公式サイト https://www.box.com/ja-jp/home

iCloud

iCloudは、Apple社が提供するクラウドストレージです。Apple社製のサービスだけあり、iPhoneやiPad、Macなど、Apple製品との互換性に優れています。

Apple製品にiCloudをインストールすることで、端末に保存されているデータを自動的にバックアップできるのが特徴です。万が一端末が故障した場合でも、バックアップから素早くデータを復元できるため、端末の故障や紛失といったリスクに備えられます。また、iPhoneやiPadなど、別々のApple製品同士でデータを同期できるのもメリットです。

無料プランのiCloudのストレージ容量は1ユーザーあたり5GBですが、有料版には数多くの選択肢が用意されています。有料版には5種類のプランがあり、1ユーザーあたり50GB~12TBまでのストレージ容量を選択できます。最安値のプランは月額150円と、手軽に利用できる価格に設定されているのもポイントです。

無料プランの有無
無料トライアルの有無
有料版の利用料金 月額150~9,000円/ユーザー
公式サイト https://www.icloud.com/

InfiniCLOUD

InfiniCLOUDは、国内データセンターで運用される、高速・大容量で安全に利用できるクラウドストレージです。堅牢度の高いインフラによって高いセキュリティと信頼性が確保されています。仮に海外にデータを保管する場合でも、国内運用のInfiniCLOUDであれば安心です。

パソコンやスマートフォンの重要データを丸ごとクラウドにバックアップして、必要なときに即座に取り出せるのもポイントです。大容量の画像や動画でも素早くアップロードできるため、よりスムーズにバックアップ作業を行えます。

無料プランの容量は1ユーザーあたり20GBと、他社のクラウドストレージより多めの容量が用意されています。また、有料版の最上位プランであれば、1ユーザーあたり最大10TBまでストレージ容量を拡張できるのも特徴です。

無料プランの有無
無料トライアルの有無
有料版の利用料金 月額970~4,840円/ユーザー
公式サイト https://infini-cloud.net/ja/index.html

セキュアSAMBA

セキュアSAMBAは、株式会社kubellストレージが提供する純国産のクラウドストレージです。導入社数8,000社以上、継続利用率98%以上、さらには「ITR Market View コラボレーション市場2020」のSaaS型コンテンツ・コラボレーション市場(従業員100人未満)で3年連続シェアナンバーワンを獲得するなど、高い実績に強みを持ちます。

AWS(Amazon Web Services)をデータの保管先として活用しており、堅牢かつセキュアな環境でファイルや画像、動画などを管理できるのがポイントです。また、ファイルを共有する際にユーザーIDやダウンロード用URLを発行できるため、社外に情報を共有する際でも安心して利用できるメリットがあります。

注意点としては、無料プランのストレージ容量が1ユーザーあたり1GBしか用意されていない点です。これが有料版にアップグレードすると、300~500GBまで拡張されます。そのため、無料プランは本格利用ではなく、あくまで機能性や操作性を検証するために活用するのがおすすめです。

無料プランの有無
無料トライアルの有無 有(14日間)
有料版の利用料金 月額25,000~35,000円(ユーザー数無制限)
公式サイト https://info.securesamba.com/

楽天ドライブ

楽天ドライブは、楽天シンフォニー株式会社が提供するクラウドストレージです。

もともとはSendyと呼ばれるサービスで韓国のイストモブ社が提供していましたが、楽天シンフォニー株式会社の親会社である楽天モバイル株式会社が同社を完全子会社化し、2024年に名称を変更して日本で提供することとなりました。楽天グループに属する企業が提供しているだけあり、楽天IDを使ってログインやアカウント管理、アクセス制限などを行える特徴があります。

Microsoft 365の機能を標準搭載しているのもポイントです。これにより、WordやExcel、PowerPointなどで作成したファイルをアップロードし、リアルタイムでデータを表示・編集できるようになります。

楽天ドライブには無料で使える個人向けプランのほか、有料版のPROプランとビジネスプランが用意されています。特にビジネスプランでは、楽天ドライブのすべての機能を利用できるほか、ストレージ容量も1ユーザーあたり3TBまで拡張されます。

無料プランの有無
無料トライアルの有無
有料版の利用料金 月額800~1,200円/ユーザー
公式サイト https://home.rakuten-drive.com/?lang=ja

MEGA

MEGAは、ニュージーランドのMega Limited社が提供するクラウドストレージです。アカウント不要で利用できるメリットがあり、取引先の担当者や顧客とのやり取りで、データの受け渡し場所として活用することも可能です。アカウントなしの相手とデータをやり取りする場合は、当該ファイルにセキュリティキーを付与できるため、セキュリティリスクを抑制しつつスムーズにファイル共有を行えます。

また、MEGAchatと呼ばれるチャット機能が備わっているのも特徴です。MEGAを利用するユーザー同士で気軽にコミュニケーションを取れるため、別のチャットサービスを導入したり、わざわざメーラーを開いたりする必要がありません。

無料プランのMEGAには、1ユーザーあたり10GB分のストレージ容量が用意されています。加えて、有料プランは選択肢が豊富で、ストレージ容量の異なる3つのプランやVPN(仮想プライベートネットワーク)を利用できるプランなど、自社の要件や目的に合わせて柔軟に選択できます。

無料プランの有無
無料トライアルの有無
有料版の利用料金 月額1,418~4,235円/ユーザー
公式サイト https://mega.io/ja/storage

pCloud

pCloudは、全世界2,000万人以上がサービスを利用しているグローバルなクラウドストレージです。2020年にスイスから日本に上陸し、それに伴いUIや問い合わせ窓口が日本語対応されたため、日本人にとっても使いやすく進化しています。

機能としては、ファイルの保存や編集、共有、自動バックアップなど、クラウドストレージに必要なものが一通りそろっています。また、無料版でも最長30日間の編集履歴機能を使えるのが特徴です。

無料プランのpCloudには、1ユーザーあたり10GB分のストレージ容量が用意されています。有料版は個人用とビジネス用の2種類に分かれます。個人用は500GB~10TBまで、ビジネス用は1~2TBまでのプランを選択できます。また、個人用では、それぞれのプランが買い切り型に対応しているのもポイントです。

無料プランの有無
無料トライアルの有無 有(1ヶ月)
有料版の利用料金 月額$7.99~19.98/ユーザー
公式サイト https://www.pcloud.com/ja/

無料のクラウドストレージを選ぶ際の3つの注意点

無料のクラウドストレージを選ぶ際は、次の点に注意が必要です。

  • 無料プランと無料トライアルは内容が異なる
  • 短い期間でデータが削除されてしまうことがある
  • セキュリティリスクが高くなる可能性がある

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

無料プランと無料トライアルは内容が異なる

一概に無料といっても、クラウドストレージには無料プランと無料トライアルの2つの枠組みが存在します。両者は同じような概念にも思えますが、内容が大きく異なるので注意が必要です。

無料プランとは、基本的に利用期間にいっさい制限がない料金プランを指します。ユーザーは永年無料でサービスを利用できますが、その代わり、有料プランに比べて一部の機能が制限されていることも珍しくありません。

一方の無料トライアルは、14日間や30日間といった特定の期間のみ、サービスを無償で利用できようになる制度です。無料プランと違って期間が限定されているものの、その期間中は、有料プランに搭載されているものも含めた全機能を利用できるメリットがあります。

このような違いがあることから、無料プランは、「可能な限り運用コストを抑えたい」といったニーズがある場合に適しています。反対に無料トライアルは、「将来的に有料プランの導入を考えており、無料期間中に全機能を使ってみて操作性や使い勝手を確かめたい」というときに最適です。製品ごとに無料プランと無料トライアルの有無が異なるため、目的に応じて使い分けることをおすすめします。

短い期間でデータが削除されてしまうことがある

無料のクラウドストレージのなかには、データの保管期間が短めに設定されているものがあります。このような製品を利用すると、数週間や数ヶ月といった短い期間でデータが削除される可能性も考えられます。

想定外のデータ削除のリスクに備えるには、各製品を比較する段階でそれぞれのデータ保管期間をしっかりと確認しておくことが重要です。また、データの自動バックアップ機能が搭載された製品を選ぶのも良いでしょう。

ただし、この機能は有料版にしか搭載されていないことも多いため、初めは無料版を使ってみて、将来的に有料版に切り替えることを検討するなど、入念な計画を立てておくことをおすすめします。

セキュリティリスクが高くなる可能性がある

クラウドストレージを比較する際は、機能性や操作性、価格などが主な選定ポイントとなりますが、なかでも特にセキュリティが最も重要といっても過言ではありません。

さまざまなデータを保管するクラウドストレージだからこそ、そのなかに顧客・従業員の個人情報や社内の機密情報が含まれていることもあります。セキュリティレベルの低いクラウドストレージを利用すると、サイバー攻撃やマルウェア感染などの脅威を防ぎきれず、重要な情報が社外に漏洩するリスクが高まります。そのため、クラウドストレージにおいてセキュリティは最重要項目となります。

とはいえ、無料のクラウドストレージは、盤石なセキュリティ体制が整っているとはいえません。どうしても有料製品と比較して見劣りしてしまうため、ファイル管理の安全性を高めるには、なるべく有料のクラウドストレージを利用するのが望ましいでしょう。確かに無料のクラウドストレージはコストメリットこそ大きいものの、万が一情報漏洩が起こったときの被害や影響範囲のことも念頭に置いて、慎重に製品を選定することが重要です。

クラウドストレージの無料製品と有料製品の違い

  無料製品 有料製品
ストレージ容量 1ユーザーあたり1~20GB程度と、使用できる容量が少なめに設定されている 少なくとも数百GB単位/ユーザーの容量が用意されており、多いものではTB単位の容量を利用できる
機能 データの保存や編集、共有など、必要最低限の機能を搭載 基本機能に加え、ファイルのバージョン管理や自動バックアップ、外部システム連携など、搭載されている機能が豊富
セキュリティ 2段階認証やアクセス制御など、個人向けの基本的なセキュリティ機能を搭載 基本的なセキュリティ機能に加え、ログ監視やDLP(データ損失防止機能)、データのライフサイクル管理など、高度な機能を搭載
ユーザーサポート 問い合わせ窓口がメールに限定されたり、対応時間が短かったりと、サポート範囲が狭い 24時間365日のサポート体制やテクニカルサポート、専任担当者による導入支援など、充実したユーザーサポートを受けられる

無料製品の強みは、何よりもサービスを利用するための料金がいっさいかからない点です。しかし、上記の通り、有料製品に比べてストレージ容量や機能性、セキュリティなどの内容が制限されていることも多く、ビジネスシーンで本格的にクラウドストレージを活用する場合に物足りなさを感じてしまう可能性があります。

そのため、「無料製品はあくまで比較・検討用に利用する」「利用範囲の拡大に伴って有料製品に切り替える」など、事前に入念な計画を立てておくことが大切です。

クラウドストレージのメリット・デメリット

クラウドストレージを導入する場合、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット
  • 場所を問わずにファイル管理を行える
  • サーバーやネットワーク機器などを用意する必要がない
  • 初期投資のコスト的な負担を抑えられる
  • 複数人による共同編集を行いやすい
  • 情報の検索性が向上する
デメリット
  • 通信障害の影響を受けやすい
  • サイバー攻撃やなりすましなどのセキュリティリスクが生じる
  • 自社独自のシステムにカスタマイズするのが難しい

クラウドストレージは、Webブラウザとインターネット環境、そしてログイン情報さえあれば、場所を問わず誰でも利用できるのが特徴です。そのため、外出時や出張中、テレワーク中など、社外からでも容易に必要なデータにアクセスできます。オンプレミスのようにハードウェアを整備する必要もなく、導入時の手間やコストを抑えられるのもメリットです。

一方、ストレージ内に保存したデータは常にオンライン状態になるため、インターネットを介して外部から攻撃を受けるリスクにさらされる点には注意が必要です。また、クラウド上でサービスが提供されており、既存の仕様がそのままシステムに反映されることから、自社の要件を細かくシステムに反映するのは難しいといえます。カスタマイズが必要な場合は、オンプレミスで独自の環境を構築するのがおすすめです。

クラウドストレージを徹底活用するならGoogle Workspaceがおすすめ

ここまで無料のクラウドストレージについて紹介してきましたが、本格的なファイル管理として活用するのであれば、無料製品よりも有料製品を導入するのがおすすめです。なかでも、有料版のGoogleドライブを利用できる、Google Workspaceを導入することを推奨します。

Google Workspaceは、GoogleドライブやGmail、Google Meetなど、20種類近くのGoogle有料サービスが統合されたグループウェアです。Googleドライブが有料版にアップグレードされることで、ストレージ容量が1ユーザーあたり30GB~5TBまで拡張されます。また、最大1,000名まで参加できるGoogle Meetや、独自ドメインを利用可能なGmailなどと組み合わせられるのもポイントです。

さまざまなGoogleサービスをワンストップで利用できるにもかかわらず、最低利用料は月額800円と比較的低価格に設定されています。有料版になることで、DLPやエンドポイント管理、Vault(機密情報の保管に特化した機能)、セキュアLDAPなど、充実したセキュリティ機能を利用できるのも特徴です。

Google Workspaceの特徴や機能、メリットなどに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。

無料の強みを活かして自社に合ったクラウドストレージを選ぼう

無料のクラウドストレージは、いっさい費用をかけずにサービスを利用できる点にメリットがあります。その代わり、有料製品に比べて機能性やセキュリティなどが見劣りすることも多いため、無料と有料のどちらが自社に合っているか、慎重に検討することが大切です。例えば、製品の比較・検討用に無料トライアルを活用したり、スモールスタートして無料プランを導入したりすると、無料製品のメリットを存分に発揮できるでしょう。

もし無料製品に物足りなさを感じた場合は、有料製品であるGoogle Workspaceに乗り換えてみてはいかがでしょうか。そのなかに含まれているGoogleドライブを活用すると、ストレージ容量の拡張や機能の追加、安全性の向上といったメリットを受けられます。

電算システムでは、環境構築やコンサルティングなど、Googleサービスの導入支援サービスを提供しています。GmailやGoogleドライブといった個別のサービスはもちろん、Google Workspaceのサポートにも対応しています。専門領域に精通した数多くのエンジニアが在籍しているので、スピーディかつ質の高いサポートを行えるのが強みです。「Googleサービスを活用したいが具体的なイメージが湧かない」といったお悩みを抱える方は、ぜひ電算システムへと気軽にお問い合わせください。