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【初心者向け】OneDriveとは?
特徴や使い方、他クラウドストレージとの違いを解説

 2024.06.10  株式会社電算システム

クラウド上にファイルをアップロードし、ユーザー同士で閲覧や編集を行えるのがクラウドストレージの特徴です。クラウドストレージにはさまざまな種類が存在しますが、なかでもMicrosoftが提供するOneDriveは、扱いやすさやセキュリティの高さに特徴があります。Microsoftアカウントがあれば無料で利用できるのも利点です。

導入すれば業務効率化に大きく寄与するものの、初心者の方にとっては仕組みが良くわからないのではないでしょうか。OneDriveを最大限に活用するには、その基本的な仕様を押さえておくことが重要です。

本記事では、OneDriveの特徴や機能、料金プランなどを詳しく解説します。画像付きで詳細な使い方も紹介しているので、導入後の具体的な使用感までイメージできるでしょう。OneDriveに興味がある企業担当者の方は参考にしてください。

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OneDriveとはMicrosoftが提供しているクラウドストレージサービス

OneDrive(ワンドライブ)とは、Microsoftが提供するクラウドストレージです。クラウド上にファイルを保存し、複数のユーザーで同時閲覧・編集を行えます。自社でサーバーやネットワークを構築する必要がなく、Microsoftアカウントがあれば誰でも利用できるのが利点です。

OneDriveに搭載されている機能は次の通りです。

  • ファイルの一元管理:
    テキストや画像などの種類を問わず、さまざまなファイルを保存し、ユーザー同士で閲覧や編集が可能
  • 書類のスキャン:
    モバイル端末のカメラを用いたスキャンで書類をPDFファイルに変換
  • ファイル検索:
    テキスト状のファイルに加え、画像やPDFなどのファイルもテキストが自動抽出されるため、任意のキーワードで容易に検索可能
  • ローカルフォルダの自動同期:
    パソコンのローカルフォルダに保存されたファイルが、クラウドストレージ上に自動で同期される

具体的な活用方法としては、自社サーバーに保存されているファイルのバックアップ場所としての利用です。そのほか、オンプレミスのファイルサーバーからOneDriveに移行することで、クラウド環境で効率良くファイル共有や情報共有を行えます。

初心者でもわかるOneDriveの5つの特徴

OneDriveは次のような特徴を備えています。

  • リアルタイムでファイルを共有できる
  • データのバックアップ対策として活用できる
  • 高度なセキュリティ対策が施されている
  • マルチデバイスに対応している
  • 5GBまでは無料で利用できる

ここではそれぞれの特徴を詳しく解説します。

リアルタイムでファイルを共有できる

OneDriveの最大の特徴は、複数のユーザー同士でリアルタイムでのファイル共有を行えることです。クラウド上にファイルをアップロードすれば、第三者でもファイルの閲覧・編集が可能になります。編集内容が即座に反映されるため、よりスムーズな共同編集が可能です。

クラウドストレージを利用せず社内ネットワークでファイルを共有する場合、環境によっては共同編集ができず、情報の反映にも時間がかかることがあります。このような作業時のストレスをなくせるのがOneDriveのメリットです。

データのバックアップ対策として活用できる

デバイスや社内ネットワークに保存されたファイルをOneDriveにコピーするのも良いでしょう。ローカルに加えクラウド上にも同様のデータを保存できるため、万一いずれかのデータが消えた場合でも安心です。

サイバー攻撃やマルウェア感染、自然災害などが原因で、データ消失リスクが高まる昨今において、データのバックアップは重要なセキュリティ対策となります。特に貴重なデータはOneDriveでバックアップを取り、データ消失リスクを抑えましょう。

高度なセキュリティ対策が施されている

OneDriveにはMicrosoftが誇る高度なセキュリティ対策が実装されており、保存したファイルを安全に保護できます。OneDriveの主なセキュリティ対策は次の通りです。

  • アカウント復旧用のセキュリティ情報の設定
  • ログイン時の2段階認証
  • ユーザー個別の権限設定
  • リアルタイムのセキュリティ監視システム
  • データ転送時のTLS暗号化
  • AES256キーによるコンテンツ保護

ユーザーのデータは複数の地域に存在するデータセンターで分散的に保存されています。1ヶ所のデータセンターでトラブルが発生した場合でも、ほかの拠点でカバーできるため、可用性に優れるのが利点です。

マルチデバイスに対応している

OneDriveには専用のモバイルアプリがあります。そのため、オフィスではパソコンのWebブラウザからOneDriveにアクセスでき、テレワークや外出時にはスマートフォンのアプリを利用できるため、柔軟性に優れています。

モバイルアプリを利用してスマートフォンならではの機能を活用するのも良いでしょう。例えば、写真を撮影して即座にOneDriveに移行できるほか、カメラ機能を用いて書類をスキャンすることも可能です。ファイル編集時にスマートフォンに通知が届くのも便利な機能だといえます。

5GBまでは無料で利用できる

ビジネスシーンでOneDriveを利用するなら、サービスの種類や登録ユーザー数の多い有料版がおすすめです。ただし、いきなり有料版を契約すると、ミスマッチが起きた際に乗り換えコストが発生するため、まずは無料版で使用感を確認しましょう。OneDriveはストレージ容量5GBまでなら無料で利用できます。

また、OneDriveに加え、無料版のExcel・Word・PowerPointが標準搭載されています。Microsoftの幅広いサービスを利用したい企業にとっては、機能性や操作性を確認する良い機会になるでしょう。

OneDriveの料金プラン

OneDriveの料金プランは、大きく無料版と有料版の2種類に分かれます。有料版はさらに、OneDriveのみの機能が使える単体プランと、さまざまなMicrosoftサービスが搭載されたMicrosoft 365のプランがあります。プランごとの違いは次の通りです。

プラン名 月額利用料 搭載サービス
無料プラン 無料
  • 無料版のOneDrive
  • 無料版のExcel・Word・PowerPoint
OneDrive for Business (Plan1) 749円/1ユーザー
  • OneDrive
Microsoft 365 Business Basic 899円/1ユーザー
  • OneDrive
  • Excel・Word・PowerPoint
  • Outlook
  • Teams
  • SharePoint
  • Exchange
Microsoft 365 Business Standard 1,874円/1ユーザー
  • OneDrive
  • Excel・Word・PowerPoint
  • Outlook
  • Teams
  • SharePoint
  • Exchange
  • Clipchamp
  • Microsoft Loop
Microsoft 365 Business Premium 3,298円/1ユーザー
  • OneDrive
  • Excel・Word・PowerPoint
  • Outlook
  • Teams
  • SharePoint
  • Exchange
  • Clipchamp
  • Microsoft Loop
  • Microsoft Entra ID
  • Intune
など

無料プランの場合、ストレージ容量は5GB、ユーザー数は1名のみという機能制限があります。有料版にアップグレードすれば、ストレージ容量は1TBに、ユーザー数は300名に拡張されます。

OneDriveを導入する6つのステップ

OneDriveの導入手順を押さえておくと、スムーズにツールの実装が完了します。OneDriveを導入する方法は次の6ステップに分かれます。

  1. Microsoftアカウントの作成
  2. Webブラウザ上にファイルをアップロード
  3. エクスプローラー上にファイルをアップロード
  4. アップロードしたファイルを共有
  5. 空き容量の確認
  6. モバイルアプリのインストール

導入時の進め方について画像付きで解説します。

1. Microsoftアカウントの作成

OneDriveの公式サイトにアクセスし、[無料アカウントを作成]をクリックします。すでにMicrosoftアカウントを保有している場合は、[サインイン」をクリックしてログインしましょう。

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Microsoftアカウントを作成するには、画面の案内に沿って手続きを進めます。アカウントに紐付けるメールアドレスを登録し、任意のパスワードを作成、その後は氏名や生年月日といった基本情報を登録します。

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手続き完了後、[開始]をクリックしてOneDriveにアクセスしてください。

2. Webブラウザ上にファイルをアップロード

Webブラウザ版のOneDriveにログインした状態なので、任意のファイルをアップロードしてみましょう。アップロードしたいファイルをOneDriveのトップページ上へとドラッグ&ドロップします。

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また、OneDriveから[アップロード]をクリックしてアップロードすることも可能です。この場合は、[新規追加 > ファイルのアップロード]の順にクリックします。

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一覧画面にアップロードしたファイルが表示されていれば完了です。

3. エクスプローラー上にファイルをアップロード

初めてOneDriveにログインすると、Windowsのエクスプローラー(Macの場合はFinder)の左側メニューに[OneDrive]の項目が現れます。これにより、Webブラウザ版を開かなくとも、エクスプローラー上でもファイルをアップロードできます。ファイルをアップロードするには、移動したいファイルやフォルダをOneDrive上にドラッグ&ドロップしましょう。

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アップロードしたファイルやフォルダの隣には、状態を表すマークが付与されています。青色の雲マークのファイルは「オンラインでのみ利用可能」、緑色のチェックマークは「ローカルでも利用可能」という状態を意味しています。

4. アップロードしたファイルを共有

アップロードしたファイルを複数人で共有する場合は、Webブラウザ版のOneDriveにアクセスし、共有したいファイルを右クリックします。表示されたメニューのなかから[共有]をクリックします。

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[名前、グループ、またはメールを追加する]の項目に共有したい相手のMicrosoftアカウントを入力します。加えて、その隣の鉛筆マークをクリックすると、「編集可能」もしくは「閲覧のみ可能」という権限を設定できます。

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Microsoftアカウントを保有していない相手でも、共有リンクを送信することでファイルの共有が可能です。この場合はまず、[リンクを知っていれば誰でも編集できます]をクリックして権限を設定します。

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[その他の設定]の項目から「編集可能」「表示可能」のどちらかの権限を選びましょう。

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[適用]をクリックして元の画面に戻り、[リンクのコピー]をクリックします。

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コピーした共有リンクをメールやチャットなどで送信すれば、ワンクリックで共有済みのファイルにアクセスできます。

5. 空き容量の確認

OneDriveの空き容量を確認する際は、Webブラウザ版にログインし、画面右上の設定(歯車マーク)から[オプション]をクリックします。

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ストレージの管理画面が開き、画面上部に空き容量が記載されています。

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容量不足に陥ると、OneDriveにファイルをアップロードできなくなります。容量が少なくなった場合は通知が届くので、不要なファイルの削除や外部ストレージへの移行を検討しましょう。

6. モバイルアプリのインストール

iOSの場合はApp Store、AndroidではGoogle Playからモバイルアプリをインストールできます。モバイルアプリを取得するには、画面右上の設定(歯車マーク)から[OneDriveアプリの入手]をクリックします。

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QRコードが表示された画面が開くので、スマートフォンで読み取りましょう。モバイルアプリを使用するかどうかは任意ですが、外出先からでもOneDriveにアクセスできるため取得しておくことをおすすめします。

OneDriveには注意点もある!組織規模の大きい企業にはやや不向き

OneDriveの導入を検討するうえで注意すべきなのは、ユーザー数やストレージ容量に制限がある点です。どの有料プランを選んでもユーザー数は300名まで、ストレージ容量の上限は1ユーザーあたり1TBとなっています。ストレージ容量を増設するには追加費用がかかります。

そのため、特定の企業には向かない可能性も考えられるでしょう。特に、大容量の動画ファイルを扱ったり、大量のファイルの保存が必要だったりと容量が膨大な量に及ぶ場合は、1TBでは足りないケースも珍しくありません。また、従業員や取引先担当者など参加者が多くなりがちな大企業にも不向きだといえます。このようなケースでは、よりスケールの大きいクラウドストレージを選ぶのがおすすめです。

OneDriveと他社クラウドストレージの違い

クラウドストレージにはOneDrive以外にもさまざまな種類があります。そのため、OneDriveが合わないと感じる場合は、他社のクラウドストレージを検討しましょう。代表的なクラウドストレージは次の通りです。

  OneDrive Googleドライブ Box Dropbox
月額利用料
(年間契約時)
無料~3,298円 無料~2,448円 無料~4,620円 無料~2,400円
ユーザー数
(最上位プラン)
~300名 上限なし 上限なし ~1,000名
ストレージ容量
(有料プラン)
1TB/1ユーザー 30GB~5TB/1ユーザー 5~150GB/1ユーザー 2~15TB
※組織全体の容量
利用可能なオプション
  • Excel・Word
  • PowerPoint
  • Outlook
  • Teams
など
  • Gmail
  • Google Meet
  • Googleスプレッドシート・ドキュメント
  • Googleカレンダー
など
  • Box Sign
  • Box Canvas
  • Box Relay
  • Box Shuttle
など
  • Dropbox Sign
  • DocSend
  • Dropbox Capture
  • Dropbox Replay
など

上記のほかにもセキュリティやオプション、ツールの操作性などが比較検討項目として挙げられます。各製品には無料プランが用意されているため、実際にツールを操作しつつ、多角的な視点から比較しましょう。

Googleサービスの利用機会が多いなら「Googleドライブ」がおすすめ

Microsoft 365を導入すると、OneDriveのほかにも数多くのMicrosoftサービスを利用できるため、普段からExcelやWordなどを使用している場合におすすめです。ただし、MicrosoftではなくGoogleのサービスに慣れている場合、組織内に浸透するまでに時間がかかる可能性があります。このようなケースではGoogleドライブを活用するのが良いでしょう。

Googleドライブは無料でも利用できますが、ストレージ容量が15GBまでに制限されています。そこで、Google Workspaceに登録すると、ユーザー1人あたり30GB~5TBに容量が拡張されるため、ビジネスシーンでも活用しやすいでしょう。OneDriveよりもユーザー数の上限が大きいのもメリットです。

Google WorkspaceにはGoogleドライブ以外に、GmailやGoogle Meet、Googleカレンダーなどのサービスが標準搭載されており、さまざまな機能を活用して円滑な社内コミュニケーションを実現できます。

目的や環境に合わせて最適なクラウドストレージを選ぼう

OneDriveを活用すれば、クラウド上でファイルを一元管理できます。複数人での共同編集やモバイル端末からのファイル閲覧が可能なので、業務効率化につながるのがメリットです。ただし、大規模な組織にはストレージ容量が物足りなく感じるケースもあるでしょう。

より多くのファイルを格納したい場合は、Googleドライブを検討してみてはいかがでしょうか。有料版のGoogleドライブを利用できるGoogle Workspaceに登録すると、1ユーザーあたり最大5TBもの容量を自由に使えます。さらに自社の規模や用途に合わせて、ユーザー数やストレージ容量を調整できるEnterpriseプランも用意されており、柔軟性に優れるのも特徴です。

Google Workspaceを活用すれば、オンプレミス環境からクラウド環境へとスムーズに移行が完了します。詳細は以下の資料で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。Googleドライブを起点に自社独自のクラウド環境を構築することで、ハードウェアにかかわるコスト削減や柔軟な働き方の実現など、さまざまなメリットを享受できます。


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