オミクロン株の急速な流行により、休校や学年閉鎖、学級閉鎖になる学校が相次いでいます。オンライン授業への準備や対応に追われている学校も多いと思いますが、Google Workspace for Education の有償版を利用すると Google Meet の上位機能を使えるため、より豊かにオンライン授業を実現できます。
有償版のメリット
多くの学校で導入されている Google Workspace for Education ですが、導入されている多くは無償で使える Education Fundamentals を利用しています。
もしかすると、先生方のなかには、ご自身が使っているのがどのエディションであるのか、あまり意識せずに使っているケースが多いかもしれません。
Google Workspace for Education には4つのエディションがあり、無償版のほか、有償版として、①セキュリティを高度にした Education Standard ②授業の充実が図れる Teaching and Learning Upgrade ③最上位のエディションとして①・②に加えてさらに充実した機能を使える Education Plus という3つのエディションがあります。
どのエディションを選択しても、Gmail やドキュメント、スプレッドシート、フォーム、カレンダーといった各種アプリを無償で使うことができるため、「無料ですでに便利だから、無料のままでいいじゃないか」という意見があるのは至極真っ当でしょう。
ただ、有償版はちょっとの課金だけで”もっと”便利になるのです。
ポイントはいくつかありますが、オンライン授業に関連したところでは以下のようなメリットが挙げられます。
- Google Meet の録画機能を使える
- オンライン授業でブレイクアウトセッションを利用できる
- オンライン授業の出席レポートを自動で受信できる
- 結果として、ツールを Google で一本化
特に、2022年1月9日をもって無償版では使うことができなくなった Google Meet の録画機能を使えるのは最大のメリットでしょう。
オンライン授業で違いを生み出す有償版
オンライン授業は、リアルタイム配信や録画によるアーカイブ配信、ハイフレックス型などさまざまな形態で実施されています。たとえリアルタイムで実施したとしても、欠席した生徒に対しては授業の録画データを共有する必要があるなど、録画できるか・できないかの違いは授業そのものの実施方法を根底から変えなければならない要素です。
Teaching and Learning Upgrade と Education Plus を利用すれば、Google Meet の録画機能を自由に使うことができます。
ボタン一つで簡単に録画できるので、復習や確認、予習など幅広いシーンで活用することができます。
例えば、リアルタイムでのオンライン授業の録画データを生徒と共有することで、当日参加した生徒が授業でつまづいた点やわかりにくかった点を確認したりといった活用ができます。生徒によるプレゼンテーションの場面を録画すれば、見返して改善点を把握し、次の機会に生かすことができます。
生徒に予め学習しておいてほしい事項がある場合には、教師が1人で Google Meet に入って授業を行っている様子を録画し、それを共有することで簡単に反転授業を実現できます。
■Google Meet の設定ボタンとアクティビティアイコンから録画を開始できます
■「ミーティングを録画」もしくは「録画を開始」をクリックすると録画が開始されます
また、地味ではあるのですが、録画データが完成すると会議の主催者には Gmail で通知が届き、自動的に Google ドライブ に保存されます。また、予めカレンダーに登録されている予定の Google Meet の録画データであれば、録画データはカレンダーの詳細欄に自動でリンクが貼られます。他のツールで録画をすると、ドライブ以外の場所に保存されたりするので、ファイル移動の手間が掛かったりしますが、有償版を使えばそうしたところに気を割く必要もありません。
後から届くものといえば、出席レポートをオンにすることで、会議に出席していた人の参加時刻や退出時刻も自動でメールが届きます。これまで授業開始時に行っていた点呼をする必要もなく、限られた授業時間をより有意義に使うことができます。
さらに付け加えると、電算システムが提供している Google Meet の拡張機能「こえもじ」を使えば、チャットの内容を後からメールで自動送付することも可能です。長時間にわたって画面を見ることに慣れていない生徒や苦手意識がある生徒には便利なツールです。(本拡張機能は無料で提供しており、無償版・有償版に関係なくお使いいただけます)
■電算システムが開発した Google Meet の拡張機能「こえもじ」
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このほか、小グループでの話し合い活動を実現できるブレイクアウトセッションや、生徒の意見を手軽に集計できるアンケートなど便利な機能を使うことで、よりインタラクティブなオンライン授業を展開することができます。
このように有償版を導入すると Google Meet のさまざまな機能を使うことができるので、もはや Google Meet 以外のビデオ会議アプリを使う意味がなくなります。授業のためにわざわざ別アプリを立ち上げる必要もなく、カレンダーからワンクリックでオンライン授業を設定できます。
料金体系と考え方
便利な有償版ですが、気になるのはやはりその価格でしょう。
2つの考え方で商品が用意されていて、授業の充実を図るために、まずは教師ができることを増やしたいということであれば、Teaching and Learning Upgrade のライセンスがオススメです。1ライセンスからのオーダーが可能で、年間5,760円(税別)と価格も手頃です。校内で必要な教師分のライセンスを用意すればよいので、学校単体での予算化も可能なラインでしょう。
もう一方は、せっかく導入を図るなら、教師も生徒も制限なくいろいろな機能を使うことができる Education Plus という選択です。こちらは1ライセンスは年間600円(税別)と価格は手頃ですが、学校に所属している全生徒分のライセンスを購入する必要があります。
■オンライン授業を活性化する有償版ライセンス
ライセンス名 | 最低購入ロット | 価格: 年額(税別) |
---|---|---|
Teaching and Learning Upgrade | 1ライセンス以上 | 教師 5,760円 |
Education Plus | 学校に所属している全生徒分(生徒4人に1名分の教員用ライセンスを付与) | 生徒 600円 |
このようにそれぞれの学校のステージにあわせて有償版を導入することができますので、オンライン授業をより充実したものにするために、ぜひ、有償版を検討いただければと思います。
電算システムでは、2月24日(木)に Google Meet の有償版機能にフォーカスしたオンラインセミナーを実施します。実際の機能の紹介も行いますので、ぜひこの機会にご参加いただければと思います。
■オンラインセミナー詳細
タイトル:Google Meet で豊かなオンライン授業を
概要・申し込み:https://www.dsk-cloud.com/seminar/20220224_education_seminar
まとめ
今回は、オンライン授業をより充実したものにできる Google Workspace for Education の有償版についてご紹介しました。
ご紹介したように Google Meet の上位機能がたくさん使えますので、ぜひ、お試しいただければと思います。
もっと詳しく有償版のことが知りたい方は、どこがくさんに制作いただいた動画でご確認をいただければと思います。また Education Plus を導入している湘南学園中学校高等学校様の事例や動画もご覧いただけます。
電算システムでは、 Google for Education のソリューションを中心に学校現場におけるDXを支援しています。学校現場における豊富な導入実績を誇る弊社ならではのご提案も可能です。Google Meet はもちろん、Chromebook や Google Workspace for Education などの導入や活用についてお困りごとなどございましたら、お気軽にお問い合わせいただければと思います。
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