教師と生徒をつなぐ教育現場向けの総合ソリューション「 Google for Education 」。本記事では、現在ベータ版として提供されている機能「 アサインメント 」についてご紹介します。
Google for Education では G Suite for Education を無料で提供したり、 Google Chromebook との連携による高度な教育支援を中心としたソリューションです。その中で注目されている アサインメント とはどういった機能なのでしょうか?
Google for Education アサインメント とは?
教師にとって最も重要な仕事といえば、生徒の成長と学びにつながる指導や助言をすることです。これを教師のコア業務とするならば、課題の作成や採点、分析はスピーディに行う必要があります。しかし、多くの教育現場では課題の作成・採点・分析に多大な時間が費やされ、生徒の成長と学びにつながる仕事に十分な時間が割かれていないところもあるのではないでしょうか。
Google for Education が提供するアサインメントとは、使いやすい各種 Google ツールを使用して、課題の作成・採点・分析が簡単に行える機能です。その特徴を以下にご紹介します。
Create:課題を簡単に作成して共有
Google for Education に統合されているオンラインドキュメントツール、 Googleドキュメント と Googleドライブ を使用して新しい課題を作成したら、生徒各人にコピーを素早く配ることができます。課題はクラス別、日付別、生徒別に管理したり、新しいコースに合わせて編集することが可能です。
Google が提供する各種ツールはフォーチュン500に名を連ねる有名企業から個人事業種まで、多数の企業が採用しており、生徒が実際の職場で働くための備えにもなります。
Analyze:提出物の信頼性を確保できるようにする
検索機能を活用して独自性の高いレポートを作成できます。 アサインメント では、採点インターフェースにて生徒の提出物を直接スキャンし、ウェブ上に一致するテキストがないかを瞬時に確認して提出物の信頼性を確保できます。別のプログラムにログインしてコピペ等を確認する手間が掛からず、教師の負担を軽減します。
さらに、生徒自身が課題を提出する前に独自レポートを作成して引用に不備がないかを確認できるため、学習効率も大幅にアップします。
Grade:採点の簡略化と丁寧な添削をサポート
インライン編集および双方向のコメント機能を使用することで、提出物に対して生徒に向けたコメントを残すことができます。頻繁に使用するコメントは、コメントバンクから選択して使用できるため、採点の簡略化を図れます。さらに、ルーブリックを適用して採点の透明性を維持します。採点中のファイルを生徒が編集してしまわないように、生徒が提出した Google ドキュメント と ドライブ のファイル権限を自動的に更新し、簡単かつ安全にそれらのファイルを受け取ることも可能です。
Google for Education アサインメントに対する評価
“ アサインメント により、当大学の教員は採点にかかる時間を節約して、学生一人ひとりにより丁寧な指導や助言ができるようになりました。また、学生および教員のデータのセキュリティとプライバシーもしっかりと保護されます。”
Benjamin Hommerding、テクノロジーイノベーショニスト、セントノーバート大学
Google for Education アサインメント の気になるQ&A
いかがでしょうか? Google for Education の アサインメント を使用すれば、課題の作成と採点、そして分析を従来以上にスピーディに行い、教師は生徒の成長と学びにつながる仕事へより集中できる環境が整えられます。
次に、 Google for Education アサインメント を利用するにあたり気になるQ&Aをまとめてみました。
Q1. アサインメント の利用には Google for Education が必要か?
教育機関を対象に提供されている G Suite for Education が必要です。ただし、G Suite for Education は無料で提供されています。詳しくは G Suite for Education スタートガイドを確認するか導入パートナーにご相談ください。
Q2. アサインメント の利用には料金がかかるか?
かかりません。 アサインメント は 教育機関を対象に無料で提供される G Suite for Education の一部機能なので、同じく無料で利用できます。
Q3. 対応しているブラウザは何か?
G Suite for Education の一部であるアサイメントは Google Chrome の最新バージョンのほか、Safari、Firefox、Microsoft EdgeやInternet Explorerの最新バージョンと1つ前のバージョンに対応しています。
Q4. アサインメント はユーザー補助機能に対応しているか?
対応しています。 アサインメント は Google の他のすべてのサービスと同様に、高いユーザー補助基準を満たしています。視覚障害をお持ちのユーザーはスクリーンリーダーを使用して アサインメント を操作できます。
Q5. アサインメント はグループ課題に対応しているか?
対応していません。 アサインメント にグループ課題の設定はなく、次の方法でグループプロジェクトを実施できます。
- 各グループに対して Google ドキュメント を作成してグループメンバーと共有し、共同編集するよう指示する。
- ファイルのオーナーに課題を提出してもらう。
- 課題を採点し、余白のコメントまたは提案を使用して全体的なフィードバックを追加する。
※全体的なフィードバックの欄はファイルのオーナーだけに表示され、他のグループメンバーには表示されない - 採点簿に他のグループメンバーの成績を記録する。
Q6. 提出されたファイルはどうなるか?
生徒がファイルを提出するとオーナー権限が生徒から教師に移ります。ファイルは生徒のドライブに残るものの、ファイルに対する権限が「閲覧」に変わるため編集ができません。教師がファイルを採点している間、生徒はファイルの編集やコメントの閲覧ができなくなります。
Q7. 生徒が提出したファイルを取り消すことは可能か?
可能です。生徒はファイルの提出をいつでも取り消し、後から再提出できます。例えば生徒がファイルを提出してから数分後に間違ったファイルを提出したことに気づいた場合、提出を取り消して正しいファイルを提出できます。さらに、課題を提出したあとで期限までに時間があるため課題の内容を修正したい場合も提出を取り消すことができます。
Google for Education は教育現場の様々な課題をクリアするための総合教育ソリューションです。アサインメントの他にも、教育機関向けに作成された無料の Google アプリセットとしてコミュニケーションと情報の統合を実現する「 G Suite for Education 」。安全かつ使いやすいツールによる学習成果の分析や研究の促進と教育向けのインフラストラクチャ改善に最適な「 Google Cloud Platform 」等を提供しています。この機会にぜひ、教育現場での Google for Education の活用をご検討ください。
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