GIGAスクール構想によって、全国の小中学校に1人1台の端末が導入され、ICTを活用した授業が始まりつつあります。Google for Education の各種ソリューションも多くの学校で利用されていますが、なかでも人気を誇るのが教師の課題作成・配付・管理・採点を支援し、生産性を向上させるツール「 Google Classroom 」です。
そこで本ブログでは、今回から数回にわたって、Classroom の魅力や具体的な使い方を初心者でもわかりやすく掘り下げていきたいと思います。
Classroom の基礎・基本
Google Classroom はそのネーミングの通り、オンライン上に Classroom =クラスを作成することで、教師と生徒との間のコミュニケーションを便利にできるアプリです。
教師は作成したクラス上から、課題の作成・配付・回収・採点・フィードバックまでを一元的に行うことができます。
生徒は参加しているクラスにアクセスして、課題を把握し、学習を済ませて提出し、採点された返却物を確認しながら復習したり、さらに学習を進めることができます。
これらはすべてクラウド上で完結しているため、教師も生徒もいつでもどこでもデータにアクセスして作業をできます。クラス作成に工夫をすることで教師が作成した課題を他の教師と簡単に共有できるほか、成績などのデータを蓄積して活用したり、分析したりすることもできます。
ふと、ある授業シーンが思い浮かびました。
ある日、授業前に、教師が生徒人数分の課題を印刷して授業準備をしています。その教師は授業の途中で課題を配付し、最後に回収することを想定しているようです。
ところが、学校に1箇所しかない印刷室がこの日は思いのほか混雑していて、準備が間に合うかやきもきしているようです。この時は何とか準備が間に合ったようですが、いざ課題を配付をしようとしたら、うまく印刷できていない用紙が何枚かあって、数名の生徒には配付できず、授業中に印刷室まで駆け込まなくてはならなくなりました。
何とか追加印刷を行い、課題を全員に配り終え、課題に取り組んだ生徒のプリントを回収を行うことができました。そして、放課後にいざ採点をしようと思っていたところ、部活動の指導や急な会議のために対応ができず、採点が翌日にずれ込んでしまいました。
課題を提出し忘れている生徒がいないか、どの生徒が課題に対してよく書けているかなどは目視確認のため、細心の注意を払いながらチェックを行わなければならず、結果的に提出チェック・返却・採点に掛ける時間を捻出するために、翌日はいつもよりかなり早く出勤することにしました。
教師であれば誰しもこうした経験をしたことがあるのではないでしょうか。
いや、もしかすると、今も多くの学校でこうしたことは起きているのかもしれません。
Classroom は、こうした課題を一気にしかも簡単に解決することができるのです。
Classroom を活用するメリットとは
Classroom が実現できることは、とてもシンプルです。
そのシンプルさゆえに、教師のワークフローに大きな変化をもたらしてくれます。
では、さきほど思い浮かべた授業シーンを Classroom を利用した場合で置き換えてみましょう。
教師は課題を作成し、Classroom に課題を投稿します。授業中に配付をするのではなく、事前に配付したい場合は予約して投稿することも可能です。生徒はClassroom にアクセスすれば、配布された課題を確認できます。そして、課題に取り組み、オンライン上で提出を行います。
教師は再び Classroom にアクセスし、生徒による提出状況を確認します。何名の生徒が提出したか、誰が提出していないかなどはデータ表示されるので、すぐに確認できます。提出された課題に対して個別にコメントも入れることができるので、必要に応じてシームレスに生徒の学びを支援することができます。
このように見比べてみると、 Classroom を活用することで、圧倒的にスピーディーに一連の作業を進めることができます。また、準備に掛ける手間も大幅に削減され、大量の紙を扱わなくてもよくなります。さらに、確認漏れなどといった人為的なミスも軽減でき、業務を効率的に進めることができます。
こうして生み出された時間は、教師の本来業務である生徒と向き合う時間に費やすことができます。繰り返しになりますが、Classroom では、生徒が提出した課題に対して教師が個別にコメントを入れることができるので、シームレスに活用することで生徒の学びを支援できます。また、ルーブリックによる採点機能を使うことで、スコアを見える化したうえで個別支援することも可能です。
実際、すでに Classroom を活用している学校の先生は次のようにメリットを話しています。
「紙からの解放と印刷の手間の軽減は、教師生活に余白を生み出してくれます。今はその余白を生かしていろいろとアイデアを練る日々です」
(土佐塾中学校・高等学校 野崎浩平教諭)
「Classroom は学びのプラットフォームとして手放せなくなります」
(湘南学園中学校・高等学校 小林勇輔教諭)
業務を効率化し、教師と生徒とのコミュニケーションを活性化する。Classroom が世界中の多くの教師たちの熱い支持を受けている理由はそこにあります。
まとめ
今回はまず、Classroom の魅力についてご紹介しました。
電算システムでは、Google Classroom をはじめとした Google for Education のソリューションを中心に学校現場におけるDXを支援しています。学校現場における豊富な導入実績を誇る弊社ならではのご提案も可能です。Classroom はもちろん、Chromebook や Google Workspace for Education などの導入や活用についてお困りごとなどございましたら、お気軽にお問い合わせいただければと思います。
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