Google Chatは、無料で使えるチャットツールとして、個人から企業まで幅広く利用されています。Google製品と連携でき、便利な機能を多く備えているため、他のツールからGoogle Chatに移行する人も増えています。Google Chatへの移行を検討している方も導入したばかりの方も、まずは基本的な使い方から確認して、ツールを効果的に活用しましょう。
この記事では、Google Chatの始め方や使い方、知っておくと得する小ワザなどを解説しています。Google Chatの基本的な使い方を網羅できる内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。
無料で使えるGoogle Chatとは?気軽に始められるチャットツール
Google Chat(旧名称:ハングアウト)は、個人またはグループ間でメッセージのやり取りができるチャットツールです。チャット形式でメッセージを送り合えるため、メールよりもスピーディーにコミュニケーションが取れます。また、無料で作成できるGoogleアカウントさえあれば、即日利用を開始でき、ツール導入の手間やコストを最小限に抑えたい場合におすすめです。
Google Chatは以前は有償でしか利用できませんでしたが、2021年6月から無償での提供がスタートしました。チャットツールといえば、SlackやChatworkを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、Google ChatはITツールで信頼の厚いGoogleが開発しており、世界中の企業が利用しているのも特徴です。
また、Google Chatは無償にもかかわらずセキュリティ面や利便性に優れており、安心してビジネスに活用できます。Google Chatの特徴をより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
Google Chatの始め方
パソコンからGoogle Chatを始める方法は、以下の通りです。
Googleアカウントにログインする。Googleアカウントがない場合は、新たに作成する
Googleのホーム画面右上にあるメニューボタンをクリックする
表示された各ツールのアイコンの中から、Google Chatを選択する
スマートフォンやタブレットからGoogle Chatを始める場合は、以下のURLからGoogle Chatのアプリをダウンロードして、アプリでGoogleアカウントにログインしましょう。
Google Chatの使い方
Google Chatを使うにあたって、以下の2つの使い方をマスターしましょう。
- 1対1でのメッセージのやり取り(ダイレクトメッセージ)
- 複数人でのメッセージのやり取り
Google Chatは、初めて利用する方でも直感的に扱えるチャットツールです。使い方はとてもシンプルなので、上記2つの使い方を確認して、早速ビジネスに活用してみましょう。
1対1でのメッセージのやり取り(ダイレクトメッセージ)
1:Googleアカウントにログインしてから、Google Chatを開く2:「チャットを新規作成」をクリックする
複数人でのメッセージのやり取り
Google Chatを使って複数人でメッセージのやり取りをする方法は、以下の2つがあります。
- グループメッセージ
- スペース
グループメッセージとスペースでは、チャットルームの名前や説明、再参加するための条件などが異なります。状況によって使い分ければ、Google Chatをより効果的に活用できるでしょう。グループメッセージとスペースの違いは、以下の通りです。
グループメッセージ | スペース | |
向いている使い方 |
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チャットルームの名前 |
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チャットルームの説明欄 |
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メッセージ履歴の設定 |
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通知 |
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ファイル共有 |
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タスク機能 |
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退出・再参加 |
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グループメッセージ
グループメッセージでのチャットの始め方は、以下の通りです。
1:Googleアカウントにログインしてから、Google Chatを開く2:「チャットを新規作成」をクリックする
6:メッセージの入力後、メッセージボックスの右側にある送信アイコン(紙飛行機マーク)をクリックする
スペース
スペースでのチャットの始め方は、以下の通りです。
1:Googleアカウントにログインしてから、Google Chatを開く2:「チャットを新規作成」をクリックする
7:参加メンバー全員を入力できたら「追加」をクリックする
9:メッセージの入力後、メッセージボックスの右側にある送信アイコン(紙飛行機マーク)をクリックする
Google Chatで知っておくと得する小ワザ5選
Google Chatでは、知っておくとツールをより効果的に活用できる小ワザが多くあります。中でも特に役立つ以下の5つを紹介します。
- 外部ユーザーとはスペースかダイレクトメッセージを利用する
- メッセージ履歴の設定を変更できる
- チャット画面でオンライン会議を開始できる
- 招待されているスペースを確認できる
- 会話したメッセージやファイルを検索できる
ビジネス目的でGoogle Chatを利用する場合は、ツールをどれだけ効果的に活用して業務効率を向上させるかどうかが重要になるため、紹介する小ワザを確認して、業務で実践してみましょう。
外部ユーザーとはスペースかダイレクトメッセージを利用する
自分がGoogle Workspaceを使用している場合は、外部ユーザーとのグループメッセージができません。外部ユーザーとメッセージのやり取りがしたい場合は、スペースもしくはダイレクトメッセージを活用しましょう。
メッセージ履歴の設定を変更できる
チャットルームのメッセージ履歴は、設定によってオン・オフを切り替えられます。デフォルトの設定でメッセージ履歴がオフになっている場合もあるため、チャットルームを開いた際に表示されている「履歴:オンorオフ」の案内メッセージを確認しましょう。「履歴:オフ」と表示されているときは、チャットルームのメッセージが自動で24時間後に削除されます。
メッセージ履歴の設定を変更したい場合は、任意のチャットルームを開いた際に表示されている「履歴:オンorオフ」の案内メッセージの左側にあるチェックボックスをクリックすれば、設定の変更が可能です。
チャット画面でオンライン会議を開始できる
Google Chatには、チャットルームからスムーズにオンライン会議を開始できる機能が備わっています。ビデオマークのアイコンを押すだけで、自動的にGoogle MeetでURLが発行されて、チャットルームのメンバーをオンライン会議に招待できます。Google Chatからオンライン会議をスムーズに開始する方法は、以下の通りです。
- 任意のチャットルームを開く
- メッセージボックス内の右側にあるビデオマークのアイコンをクリックする
- メッセージボックスの右側にある送信アイコン(紙飛行機マーク)をクリックする
- チャットルームに送信された「ビデオ会議に参加」という画像をクリックする
招待されているスペースを確認できる
Google Chatをビジネスのメインツールとして活用していると、スペースへ招待される頻度が多すぎて、Gmailに届く招待メールを見落としてしまうケースがあります。Google Chatには、このようなスペースへの招待の見落としを防ぐために、未参加のスペースを一覧で確認できる機能があります。未参加のスペースを一覧で確認する手順は、以下の通りです。
- 「チャットを新規作成」をクリックする
- 「スペースをブラウジング」をクリックする
「スペースをブラウジング」をクリックした後に表示される画面では、「すべてのスペース・参加中のスペース・未参加のスペース」という条件別でスペースに関する情報を確認できます。「スペースを検索」の横にあるボタンをクリックして、自身のスペースに関する情報をまとめて確認しましょう。
会話したメッセージやファイルを検索できる
Google Chatを提供しているGoogleは、検索サービスから始まったということもあり、GoogleドライブやGmailをはじめとした各ツールに優れた検索機能が備わっています。Google Chatにも、入力されたキーワードをもとに正確かつ迅速な検索ができる機能があり、細かい条件で目的のメッセージやファイルを素早く見つけ出せます。検索できる条件は以下の通りです。
- 差出人:ユーザー別にメッセージの差出人を絞り込める
- 特定の会話の発言:スペースもしくはダイレクトメッセージで絞り込める
- 日付:メッセージが送信された日付で絞り込める
- リンクあり:リンクがあるメッセージを絞り込める
- 私の名前のリンクあり:自分のメンションがあるメッセージを絞り込める
- ファイルあり:ファイルの種類ごとにメッセージを絞り込める
ここで紹介したものはほんの一部で、他にも多くの小ワザが存在します。以下の記事では、Google Chatでのタスク追加に関する小ワザを詳しく紹介しています。Google Chatをこれから活用する予定のある方や、使い始めた方は、ぜひご覧ください。
【参考】無料と有料アカウントのできることの違い
Google Chatには無料版と有料版があります。Google Chatの無料アカウントと有料アカウントの違いは、以下の表をご覧ください。
有料のGoogle Workspaceアカウント | 無料のGoogleアカウント | |
ダイレクト メッセージの開始 | ◯ | ◯ |
メッセージの編集 | ◯ | ◯ |
メッセージの削除 | ◯ | ◯ |
スペースの作成 | ◯ | ◯ |
絵文字の送信によるリアクション | ◯ | ◯ |
アプリへのメッセージ送信 | ◯ | ◯ |
会話もしくはスペースの固定及び解除 | ◯ | ◯ |
メッセージへのWebhookの設定 | ◯ | - |
ボットの作成 | ◯ | - |
Google Chatの無料アカウントと有料アカウントの違いは、ボットやWebhook(※1)などの高度な運用ができるかどうかです。有料のGoogle Workspaceアカウントでは、ボットを追加してより便利な機能を利用できます。
例えば、追加したボットに特定のイベントに関わる通知をするように設定しておけば、必要な情報の見落としを防止できます。企業のメインツールとしてGoogle Chatを利用する場合は、このような機能が現場の業務効率に大きな影響を与えるため、組織での利用には有料アカウントがおすすめです。
※1. Webhook:特定のイベントが発生したときに、Webサービスの更新情報を他のアプリケーションへリアルタイムで通知できるシステム
無料アカウントでここまで使える!迷ったら Google Chatを利用しよう
Google Chatは、無料のGoogleアカウントがあればすぐに利用できる便利なチャットツールです。基本的な使い方はLINEと似ており、シンプルで直感的な操作が可能なため、初めてツールを使う方でも安心して利用できます。
Google Chatは、無料アカウントでも基本的な機能はすべて使用できますが、企業で活用する場合は、有料のGoogle Workspaceアカウントでの利用がおすすめです。有料アカウントであれば、ボットやWebhookなどを活用した高度な機能を利用でき、セキュリティを強化できます。また、組織のアカウントを一元管理できる機能も同時に使用できるため、業務効率化に大きく貢献します。
重要な情報を安全な環境で保護しながら、社内外のコミュニケーションを円滑に行うなら、有料アカウントでの利用を前向きに検討しましょう。Google Workspaceには他にも、無料のGoogleアカウントにはない便利な機能が多く備わっています。Google Workspaceについてさらに知りたい方は、以下のページをご覧ください。
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