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クラウド移行とは?
移行するための手順やメリット5選と2つの注意点を解説

 2024.06.20  株式会社電算システム

オンプレミス環境で社内のデジタル資産を管理する場合、システム構成を柔軟にカスタマイズできるメリットがあるものの、導入コストや運用工数がかさみやすいのが難点です。そのため、「予算が限られている」「人員が少ないので手間を最小化したい」といったケースでは、オンプレミスからクラウドへの移行が選択肢にあがります。

とはいえ、クラウド移行を実現するには、既存システムとの連動性や移行すべきデータの選別など、検討すべき要素が多いため、何から手を付けるべきか悩んでいる方も多いでしょう。

そこで本記事では、クラウド移行の種類やメリットといった基礎知識に加え、移行までのステップを解説します。記事を読み進めるなかで、「クラウド移行が適切な選択肢か否か」「クラウド移行の具体的な進め方」がわかるので、ぜひ参考にしてください。

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クラウド移行とはオンプレミスのシステム環境をクラウドへと移行すること

クラウド移行とは、オンプレミスからクラウドへとシステム環境そのものを移行することです。移行できるものとしては、企業が保有するデータやアプリケーション、ワークロードなどのデジタル資産があげられます。

本来、オンプレミス環境では、自社でサーバーやネットワークを構築しなければならず、運用に手間や費用がかかります。また、専門的な運用スキルが必要なので、人件費も高額になりがちです。一方のクラウド環境は、他社が提供しているリソースを利用できるため、費用や工数を最小限に抑えられます。

クラウド移行を実施する5つのメリット

クラウド移行には次のようなメリットがあります。

  • コストや運用時の負担を抑えられる
  • システム環境の柔軟性や拡張性が高くなる
  • インフラ老朽化のリスクが低い
  • ベンダーに緊急対応を一任できる
  • テレワークなどの柔軟な働き方に対応しやすい

ここでは上記5つのメリットについて詳しく解説します。

コストや運用時の負担を抑えられる

クラウド環境はオンプレミス環境と異なり、サーバーやネットワーク機器などのハードウェアを自社で用意する必要がありません。例えば、IaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれるサービスを利用すると、物理的なサーバーやネットワークをそのままクラウド上に置き換えられます。そのほか、ミドルウェアやOSなどのプラットフォームを利用できるPaaS(Platform as a Service)という選択肢もあります。

このように必要なサービスを必要なタイミングで活用できるため、導入・運用コストを軽減できるのが利点です。同時に、自社で上記のようなデジタル資産を管理する必要がなくなります。そのため、管理工数を最小限に抑えられるのもクラウド移行のメリットだといえるでしょう。従業員数が少なく、保守管理に必要な人員が割けない場合でも、クラウド環境なら対応が可能です。

システム環境の柔軟性や拡張性が高くなる

クラウド環境であれば、オンプレミス環境が苦手とするシステムの拡張にもスムーズに対応できます。オンプレミス環境では、サーバーの将来的なトラフィック増加を見越し、数年先の最大量で容量を構成するのが一般的です。しかしこれでは、万一容量を超過した際に、高額な費用や手間をかけてシステムの拡張やリプレースをしなければなりません。

一方のクラウド環境では、利用中のサービスの契約プランを見直したり、オプションを追加契約したりするだけで済みます。物理的なサーバーの容量を変更するよりも少ない費用や手間で済むのが利点です。柔軟性や拡張性が高い状態でシステムを運用したい場合は、オンプレミス環境よりもクラウド環境が向いているでしょう。

インフラ老朽化のリスクが低い

クラウド環境では自社で物理的なインフラを保有する必要がないことから、そもそもシステムが老朽化するリスクが発生しません。結果として、老朽化対策のメンテナンスコストや管理工数を軽減できるのがメリットです。

ただし、クラウド環境でも老朽化のリスクがゼロになるわけではありません。自社の代わりに老朽化対策を行うのは、インフラを保有するクラウドサービスの提供事業者なので、管理体制が甘ければシステムに脆弱性が生まれる可能性があります。クラウド移行を進める際は、このような点を踏まえ、信頼性の高いサービス提供事業者を選ぶことが大切です。

ベンダーに緊急対応を一任できる

自社で保有するインフラの量や数が少なくなるほど、障害対策や緊急対応にかける費用や工数も抑えられます。このような対策や対応は、インフラを保有するクラウドサービスの提供事業者が担うためです。

ただし、クラウドサービスにも幅広い種類があるため、それぞれの責任範囲を明確にしておくことが大切です。例えば、IaaSとPaaSではいずれも、サービス提供事業者側がサーバーやネットワークの責任を負います。ミドルウェアやOSに関しては、PaaSがサービス提供事業者側に責任が及ぶ一方、IaaSでは責任範囲がユーザー側に依拠するケースが多いため、サービス選定時には十分に注意が必要です。

テレワークなどの柔軟な働き方に対応しやすい

オンプレミス環境では、社内ネットワークを通じて各システムにアクセスするのが基本です。そのため、社内端末以外からアクセスするのが難しいデメリットがあります。

一方のクラウド環境は、インターネット環境さえあれば、端末を問わずに幅広いサービスを利用できます。社外からでもシステムにアクセスできるほか、スムーズにデータ共有を行えるのが利点です。テレワークやBYOD(私用端末の業務利用)など、柔軟な働き方にも対応しやすいでしょう。

クラウド移行の種類

クラウド移行には複数の種類があり、企業によって向き・不向きが異なります。クラウド移行の種類については、米ガートナー社が定義しているクラウド移行モダナイゼーションの5Rが参考になります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。

Revise(リバイズ)

Revise(リバイズ)とは、既存システムからアーキテクチャを変更せずにクラウド移行する方法です。あらかじめコードエラーのリスクを見越してソースコードの一部のみを改修します。アプリケーションを追加・変更するだけで済むため、移行の手間を最小限に抑えられるのが利点です。

Rebuild(リビルド)

Rebuild(リビルド)とは、新たなプラットフォームで稼働させるために、既存のアプリケーションを再構築する方法です。自社が望むクラウドサービスが市場に存在せず、アプリケーション開発が必要な場面で活用します。

Replace(リプレイス)

Replace(リプレイス)とは、既存のアプリケーションを破棄して、SaaS(Software as a Service)などのクラウドサービスに乗り換える方法です。SaaSにはSFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)ツールなどの種類があり、クラウド上で必要な機能のみを利用できます。移行時の手間を抑えられますが、アプリケーションの仕様を変更しにくいため、操作性や機能性に慣れる必要があります。

Rehost(リホスト)

Rehost(リホスト)とは、既存のアプリケーションを変更することなく、インフラのみをIaaSへと移行する方法です。クラウドリフトとも呼ばれ、オンプレミス環境の仮想マシンをクラウド上に移し替える点に特徴があります。既存のアプリケーションを分割できない、あるいは改修予定がないケースでは、Rehostを採用するのが一般的です。

Refactor(リファクタ)

Refactor(リファクタ)もRehostと同様、アプリケーションの構成を変更せずにクラウド移行を進めます。Rehostと異なるのは、インフラをIaaSに移行するのではなく、いちから構成し直す点にあります。クラウドシフトとも呼ばれており、クラウド上に移し替えた仮想マシンを再構成するため、Rehostの後段階として実行するのが一般的です。

クラウド移行を実現するための5つの手順

クラウド移行を実現するための手順は次の通りです。

  • 目的の設定
  • IT資産の整理・棚卸し
  • 移行先のシステムやアーキテクチャの検討
  • 移行スケジュールの策定
  • システム移行・動作確認

手順ごとのポイントや進め方を解説します。

1. 目的の設定

クラウド移行とは本来、自社が抱えている何らかの課題を解消するために実行するものです。そのため、まずは自社の課題を洗い出したうえで適切な目的を設定しましょう。明確な目的があれば、課題解決のために必要な機能や作業が特定できるほか、問題が発生した際でもスムーズな軌道修正を行えます。

例えば、既存のITインフラを維持するために多大なコストや労力が発生しているなら、クラウド移行で問題を解決できる可能性が高いでしょう。ほかにも、業務の効率性や生産性が低い場合もクラウド移行が一つの選択肢となり得ます。クラウド移行のメリットや移行によって実現できることを念頭に、課題の特定と目的設定を進めましょう。

2. IT資産の整理・棚卸し

一概にクラウド移行といっても、活用できるサービスにはSaaSやIaaS、PaaSといったさまざまな種類が存在します。そして、自社の要件によって適合するサービスの形態が異なります。

そのため、あらかじめ自社のIT資産を整理・棚卸しし、要件定義を行うことが重要です。要件が明確になれば必要な機能が割り出されるため、SaaSやIaaSといったサービス形態を選別しやすくなるでしょう。

企業のIT資産には、サーバーやネットワーク機器、パソコン、ソフトウェアなどの種類があります。現状を把握するには、IT資産それぞれの数量や状態を専用の管理台帳に整理するのが効果的です。

3. 移行先のシステムやアーキテクチャの検討

要件定義に則り、移行先のシステムやアーキテクチャを検討します。クラウド移行モダナイゼーションの5Rを参考にすると、SaaSやIaaSといった自社に必要なサービス形態が見えてきます。例えば、既存のアプリケーションを外部のシステムで代用できそうならSaaS、インフラそのものの移行が必要ならIaaSといったイメージです。

大手のクラウドサービスであれば、導入・運用支援を提供するパートナー企業が多数存在するため、検討段階で相談してみるのも良いでしょう。課題の特定や要件定義など、いちからアドバイスしてくれるケースも珍しくありません。

4. 移行スケジュールの策定

クラウドへの移行スケジュールを策定する際は、2つの観点から評価を行います。まずは、既存システムのサポート期間が終了する、メンテナンス契約が切れるなど、社内のニーズを確認しましょう。これにより、「必ずこの期間までに移行を完了しなければならない」という期限がわかります。

続いて移行チームやベンダーから情報を収集し、概算の期間や費用を確認します。この方法では、先ほどの期限に対する実現可能性を評価できます。2つの観点を意識することで、無理なくクラウド移行を進められるスケジュールが完成するでしょう。

また、マイルストーンを設定すると、スケジュール全体の見通しが立てやすくなります。作業の進捗状況を確認したいタイミングにマイルストーンを設置するのが効果的です。

5. システム移行・動作確認

クラウド移行では、旧システムと新システムでデータの定義や連携時の仕様が変わるなど、何かと予期せぬトラブルが起こりがちです。そのため、本番環境へと移行する前にテスト環境で不備がないかを確認しましょう。テスト検証が不十分な状態で本番へと突入すると、切り戻し(移行作業を中断して元に戻す)によって多大なロスが生まれる可能性があります。

また、システム移行後の動作確認も重要な作業です。動作確認時には、新システムが要件を満たせているか、想定通りの性能を発揮できているかといった点をチェックしましょう。

クラウド移行で注意すべき2つのポイント

クラウド移行はスムーズに進まないこともあります。注意点とその対策を知っておくことで、より円滑な移行作業を行えるため、以下のポイントを意識することが大切です。

システム同士の連携に支障をきたす恐れがある

基幹システムといった長期間稼働していたシステムをクラウドへと移行する際は、要件そのものがクラウド環境に適合しない可能性も考えられるでしょう。例えば、結合データのフォーマットが新システムに合わないといったケースが該当します。このようなケースではデータ変換やクレンジングが必要で、移行後に想定外の作業が発生することもあります。

そのため、移行前に既存システムの要件を十分に棚卸ししておくことが重要です。加えて、段階を追って移行すれば、問題が発生した際でも冷静に対処できます。

セキュリティがベンダーに依存しやすい

クラウド環境では、自社でサーバーやネットワーク機器を管理する必要がありません。しかし逆に考えれば、それらの設備に自社のセキュリティポリシーを反映できず、リスクをコントロールしにくいといえます。

ひとたび地震や水災などが発生すると、データセンターの堅牢度次第では情報が消失する恐れもあります。また、サイバー攻撃へいかに対処できるかという点も、クラウドサービス提供事業者のセキュリティレベルにかかってきます。

そのため、移行先を検討する際は、セキュリティ対策やデータセンターの安全性をよく確認することが大切です。あわせて多段階認証やユーザー制限など、社内で実施できるセキュリティ対策も欠かせません。

クラウド移行に向いている企業の特徴

クラウド移行にはさまざまなメリットがあるものの、デメリットが存在することも忘れてはなりません。システムの要件を柔軟にカスタマイズしたり、自社独自のセキュリティポリシーを反映させたりする場合は、クラウドよりもオンプレミスの環境が適しています。そのため、クラウドとオンプレミスのそれぞれの長短を理解したうえで、適切な環境を選び分けることが重要です。

クラウド移行に向いているのは次のような特徴がある企業です。

  • IT資産全般の導入コストや運用時の負担を抑えたい企業
  • テレワークなどの制度変更により、オンプレミス環境では効率的な業務の遂行が難しい企業
  • 業績が好調で将来的にシステムを拡張する可能性が高い企業

一方で、クラウドはサービス提供事業者のセキュリティに依存してしまいやすい点から、自社の機密情報を扱うようなシステムでは、オンプレミス環境のほうが向いています。向き・不向きを判断するには、何よりも自社が置かれている環境や課題を把握することが必要となります。

「Google Cloud」を活用してスムーズなクラウド移行を実現しよう

クラウド移行のなかでもRehostやRefactorの手段を検討しているなら、「Google Cloud」を活用するのがおすすめです。Google Cloudとは、コンピューティングリソースやITインフラなどに関するプロダクトが統合されたクラウドプラットフォームです。従量課金制で必要な機能のみをクラウド上で利用できます。

例えば、Googleのデータセンターで稼働する「Compute Engine」という仮想マシンや、ワークロード実行用のインフラ「Bare Metal Solution」などのプロダクトが代表的です。ワンストップでRehostやRefactorを実行できるため、複数のクラウドサービスを管理する必要がありません。また、移行後にデータベース構築やデータ分析基盤などの機能と連携できるのもポイントです。

課題や目的を明確にしたうえでクラウド移行を検討しよう

オンプレミス環境からクラウド環境へと移行すれば、物理的なサーバーやネットワーク機器を保有する必要がなくなり、コストや管理工数の最小化につながります。また、インターネット上でサービスを利用できるため、情報共有の円滑化や業務効率化にも寄与するでしょう。そのためにも、現状の課題や目的を明確にすることが大切です。

事前にしっかりと要件定義を行なえば、自社にとって適切な移行手段が見えてきます。特にRehostやRefactorの手段を検討している場合は、Google Cloudを活用するのがおすすめです。Google CloudにはIaaSやPaaSに関する機能が豊富に含まれているため、ワンストップでスムーズなクラウド移行が実現します。

電算システムでは、環境構築やコンサルティングなど、Google Cloudの導入支援サービスを提供しています。専門領域に精通した数多くのエンジニアが在籍しているので、スピーディかつ質の高いサポートを行えるのが強みです。さらに、電算システムのリセールサービスを活用すれば、Google Cloudの利用料に関する請求書発行や割引などを利用できます。Google Cloudと電算システムについては以下の資料で詳細を紹介しているので、参考にしてください。

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