Googleドライブを利用する際に気になるのが、容量不足の問題ではないでしょうか。無料版のGoogleドライブは1ユーザーあたり15GBの容量制限があるため、ビジネスシーンで数多くのファイルを利用する場合、すぐに容量不足に陥ります。
容量が不足する場合、Googleドライブから不要なファイルを削除することで空き容量を増やせます。また、ファイルごとの容量を確認することで、効率良く作業を進められます。
本記事では、Googleドライブの不要ファイルを削除する方法を解説します。削除したファイルを復元する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
Googleドライブから不要なファイルを削除すべき理由
Googleドライブを利用する際は、定期的に不要なファイルを削除することをおすすめします。Googleドライブは保存容量が定められており、上限を超えると、それ以上ファイルを保存できないためです。
無料版のGoogleドライブの容量は1ユーザーあたり15GB、有料版は30GB~5TBに設定されています。この容量はGoogleドライブに保管したファイルだけでなく、GmailやGoogleフォトなど、Googleアカウントに紐付くすべてのデータが合算される点に注意しましょう。
不要なファイルがあれば削除することで、Googleドライブの空き容量を増やせます。ただし、Googleドライブのゴミ箱に移動するだけでは不十分です。空き容量を増やすには、ゴミ箱に移動したファイルを完全に削除する必要があります。
Googleドライブからファイルを完全削除する3つの手順
Googleドライブからファイルを完全削除する手順は次の通りです。
- 容量の大きいファイルを特定する
- 削除したいファイルをゴミ箱に入れる
- ファイルを完全削除する
手順ごとの進め方やポイントを解説します。
1. 容量の大きいファイルを特定する
ファイルを削除する前に、まずは容量の大きいファイルを特定することをおすすめします。容量の大きいファイルを優先的に削除することで、効率良く空き容量を増やせます。
ファイルごとの容量を確認するには、Googleドライブの左側メニューから[保存容量]をクリックします。
すると、ファイルごとの容量が降順に表示されます。並び方は昇順に変更することも可能です。
また、GoogleドライブやGmail、Googleフォトなど、サービスごとの使用容量も画面上部に表示されています。Googleドライブの使用容量が少ないなら、GmailのメールやGoogleフォトの画像を削除するのも一案です。
2. 削除したいファイルをゴミ箱に入れる
Googleドライブの削除したいファイルの右側にある三点リーダをクリックし、そのなかから[ゴミ箱に移動]を選択します。
続いて、左側メニューから[ゴミ箱]をクリックします。
ゴミ箱のなかには、いままで削除したファイルが一覧で表示されます。この状態では、ファイルが完全に削除されていないため、Googleドライブの空き容量は増えません。空き容量を増やすために次のステップでファイルを完全削除しましょう。
3. ファイルを完全削除する
削除したいファイルの右側にある三点リーダをクリックし、そのなかから[完全に削除]を選択します。
これでファイルが完全削除され、削除した分の容量が解放されます。
ゴミ箱のなかに複数のファイルがある場合は一括削除が可能です。その場合は、画面右上の[ゴミ箱を空にする]をクリックしましょう。
このような方法を用いずとも、ゴミ箱に入れたファイルは30日後に自動で消えます。しかし、その間はGoogleドライブの容量が解放されないため、ゴミ箱に入れたファイルは即座に消去するのがおすすめです。
Googleドライブで完全削除したファイルを復元する2つの手順
有料版のGoogleサービスを利用できるGoogle Workspaceに契約している場合、完全削除したファイルを復元できます。その手順は次の通りです。
- Google Workspaceの管理コンソールにログインする
- 管理者がファイルを復元する
手順ごとの進め方やポイントを解説します。
1. Google Workspaceの管理コンソールにログインする
Google Workspaceの公式サイトにアクセスし、管理コンソールにログインします。管理コンソールとは、Google Workspaceに含まれる20種類近くのサービスを一元管理したり、アカウントやセキュリティを一括で設定したりできる機能です。Google Workspaceは有料サービスですが、無料版に比べてGoogleドライブの保存容量が多く、なおかつセキュリティ機能も充実しています。大容量かつ安全にGoogleサービスを使いたい方に向いています。
なお、Googleドライブのファイルを復元できるのは管理者権限を持つユーザーのみです。権限を持っていない場合は、組織内の管理者に連絡して復元を依頼しましょう。
2. 管理者がファイルを復元する
管理コンソールにログインした管理者は、次の手順に沿ってファイルを復元します。
- 管理コンソールのメニューから[ユーザー]のページに移動
- ファイルを削除したユーザーを選択し、[その他 > データを復元]をクリック
- 復元するファイルの対象期間を選択
- [アプリケーション]のドロップダウンリストから[ドライブ]を選択
- [復元]をクリック
これで復元されたファイルがGoogleドライブのもとの場所に戻ります。
ただし、復元できるのは、Googleドライブで完全削除してから25日以内のファイルのみです。また、GoogleマイマップファイルやFusion Tablesなどのデータも復元できないので、注意が必要です。
Googleドライブからファイルを削除するメリット
Googleドライブからファイルを削除するメリットは、空き容量を増やせる以外に、共有相手の閲覧や編集を防げる点があげられます。例えば、取引先や顧客などに誤ってファイルを共有したとします。ファイルのなかに機密情報が含まれている場合、重大な情報漏えいにつながる恐れがありますが、即座にもとのファイルを削除すれば、共有相手は閲覧や編集ができません。
ただし、この方法を利用する際は、必ずもとのファイルのバックアップを取りましょう。本来であれば消す必要のなかったファイルを削除してしまうリスクがあるためです。ローカルストレージにバックアップを取ることで、共有相手に情報が漏れることなく、Googleドライブのファイルの削除も可能です。
Googleドライブからファイルを削除する際の3つの注意点
Googleドライブからファイルを削除する際は、いくつか注意すべきポイントがあります。事前に複数のポイントを押さえ、ファイルを削除する際の失敗を減らしましょう。
共有相手が削除したファイルにアクセスできない
Googleドライブからファイルを完全に削除すると、復元しない限り、そのファイルの閲覧や編集が不可能です。これはファイルを共有した別のユーザーも同様です。自身にとって不要なファイルでも、ほかのユーザーにとって重要なファイルの場合、データが失われて大きなトラブルに発展する恐れがあります。
対策としては、ファイルを削除する前にオーナー権限を譲渡する方法があげられます。同時にファイルの削除権限もオーナーに移行するため、認識の齟齬によってファイルを消してしまうリスクを抑えられます。また、ファイルの所有権がオーナーに移行することで、オーナー権限を譲渡したユーザーのGoogleドライブの容量を減らせるのも利点です。
オーナー権限を譲渡するには、ファイルの編集画面を開き、画面右上の共有をクリックします。
新たなユーザーを追加し、そのユーザーの横にあるドロップダウンリストから[オーナー権限の譲渡]を選択します。
相手のGmailに通知が届くので、承認することで権限の譲渡が完了します。
削除したファイルを復元する際はファイルを指定できない
Googleドライブから削除したファイルを復元する際、特定のファイルを指定することはできません。復元されるのは、特定の期間内に削除したすべてのファイルが対象です。
そのため、削除したファイルの数が多いと、復元する必要のないファイルまでもとの場所に戻り、それらの処理に時間や手間がかかります。なるべく復元の機会を減らせるよう、ファイルを完全に削除する際は、関係者への通知や確認を徹底しましょう。
ファイルが復元されるまでに時間がかかることがある
Googleドライブでは、「ファイルを復元したにもかかわらず、もとの場所に戻っていない」ということが起こりがちです。これは、復元の処理を完了するまでに時間がかかることが原因です。
ただし、すべてのファイルが復元に時間がかかるわけではありません。容量の大きいファイルほど復元されるまでに時間がかかりやすい点に注意が必要です。容量によっては反映までに数日かかるケースもあります。
Googleドライブの容量が不足するなら拡張するのがおすすめ
Googleドライブの容量不足に悩まされている場合は、容量を拡張するのがおすすめです。空き容量はファイルの削除でも増やせますが、膨大な量のファイルを削除するのは手間がかかり、業務効率を阻害しかねません。
容量を拡張するには、GoogleドライブやGmail、Google Meetなどの有料サービスを利用できる、Google Workspaceに登録します。Google Workspaceには、さまざまなコミュニケーションツールが搭載されているため、組織内の円滑な情報共有が可能です。Googleドライブを有料版にアップグレードすることで、無料版では15GB/ユーザーだった容量が次のように拡張されます。
プラン | 利用料金(年間契約時) | 容量 |
Business Starter | 月額680円/ユーザー | 30GB/ユーザー |
Business Standard | 月額1,360円/ユーザー | 2TB/ユーザー |
Business Plus | 月額2,040円/ユーザー | 5TB/ユーザー |
Enterprise | 要問い合わせ | 5TB/ユーザー ※追加リクエスト可能 |
また、管理コンソールを使って複数のアカウントやサービスを一元管理できるほか、無料版では利用できなかった幅広い種類のセキュリティ機能を使えます。
ファイルの削除や容量追加などでGoogleドライブの容量管理を行おう
Googleドライブの空き容量を増やすには、不要なファイルを削除するか、あるいは容量を追加する必要があります。Googleドライブに保存されているファイルの総数が少ない場合は、削除して容量を増やすのがおすすめです。しかし、ファイルの数が多いと膨大な手間がかかるため、容量を追加してストレスなくGoogleドライブを利用するのが良いでしょう。
Googleドライブの容量を追加するには、Google Workspaceへの登録が必須です。利用料金こそ発生しますが、Google Workspaceを利用することで容量不足の問題から解消されたり、無料版にはない機能を利用できたりと、さまざまな恩恵を得られます。
電算システムでは、環境構築やコンサルティングなど、Googleサービスの導入支援サービスを提供しています。Googleドライブはもちろん、Google Workspaceのサポートにも対応しています。専門領域に精通した数多くのエンジニアが在籍しているので、スピーディかつ質の高いサポートを行えるのが強みです。「Googleサービスを活用したいが具体的なイメージが湧かない」といったお悩みを抱える方は、ぜひ電算システムへと気軽にお問い合わせください。
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