GoogleサービスにはGoogleドライブやGmail、Googleフォトなどの種類がありますが、それらすべてに容量制限が定められています。そのため、ファイルや画像、メールなどを保存する機会が多いビジネスシーンでは、容量の適切な管理が重要です。
とはいえ、「Googleアカウントの容量をどうやって確認すれば良いのか」「空き容量がすぐになくなってしまう」といった課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Googleアカウントの容量の確認方法や、容量不足に陥った際の対処法を解説します。Googleのサービスを普段からよく利用する方は、ぜひ参考にしてください。
Googleドライブ・Gmail・Googleフォトの容量
GoogleドライブやGmail、Googleフォトなど、Googleサービスはアカウントごとに容量が定められています。ファイルやメールなど保存するデータが増え、容量を使い切ると、それ以上データを保存できないので注意が必要です。
Googleサービスの容量は契約するプランによって違いがあります。無料版と有料版の容量の違いは次の通りです。
無料版の容量は15GB
Googleのほぼすべてのサービスは基本無料で利用できます。しかし、無料版(@gmail)の容量はユーザー1人あたり15GBに制限されています。
これはGoogleドライブに保存したファイルやGmailのメール、Googleフォトの画像など、アカウント全体で消費したデータを合算した容量です。例えば、Googleドライブに保存したファイルが10GB、Gmailに保存したメールが5GBだとすると、無料版の容量をすべて使い切ったことになります。
15GBの容量は、1MBの画像が約15,000枚、HD画質の10分尺の動画が100本ほど保存できる目安です。
有料版の容量は30GB~
企業や組織で利用する場合は、Googleサービスの有料版 Google Workspaceへの登録が必要です。Google Workspaceとは、GoogleドライブやGmail、Google Meetなど、20種類近くのGoogleサービスが搭載されたグループウェアです。
Google Workspaceには4種類のエディションがあり、それぞれ容量が異なります。
エディション | 利用料金(年間契約時) | 容量 |
Business Starter | 月額680円/ユーザー | 30GB/ユーザー |
Business Standard | 月額1,360円/ユーザー | 2TB/ユーザー |
Business Plus | 月額2,040円/ユーザー | 5TB/ユーザー |
Enterprise Standard Enterprise Plus |
要問い合わせ | 5TB/ユーザー ※追加リクエスト可能 |
容量のほかにも、グレードの高いプランほどGoogleサービスの機能やセキュリティ機能が拡張されます。そのため、「どの程度容量を使用するか」「どのような機能が必要か」といった基準でプランを選び分けると良いでしょう。
Googleアカウントの容量を確認する方法
Googleアカウントの容量を確認するには、Googleドライブにアクセスします。ホーム画面の左下に[保存容量]という形で、全体の容量と使用済みの容量が表示されています。
より詳細な容量を確認する際は、その[保存容量]をクリックしましょう。すると、GoogleドライブやGmailなどのサービスごとの使用容量や、Googleドライブ内のファイルごとの使用容量が表示されます。
Google Workspace を利用している場合は、管理コンソールにて管理者が組織全体の容量を確認できます。その際、作成したオーナーの容量が減るということを押さえておくことが重要です。Google Workspaceの場合は組織全体で合算した容量となります。
Google Workspaceの組織全体の容量を確認する手順は次の通りです。
- Google Workspaceの管理コンソールにログインする
- メニューから[ストレージ]にアクセスする
ストレージの画面では、「25TBのうち5TBを使用しています」といった全体の使用量と、GoogleドライブやGmailなどのサービスごとの使用量が表示されます。
Googleアカウントの容量不足を解消する5つの方法
Googleアカウントの容量不足を解消するには、次のような方法があります。
- 不要なデータを削除する
- ファイルを圧縮する
- 共有ドライブを活用する
- 基本容量を追加する
- 他社のストレージサービスを併用する
それぞれの方法を理解することで、容量不足に悩まされることが少なくなるでしょう。
不要なデータを削除する
Googleアカウントの使用容量を減らすには、不要なデータを削除するのが最も手軽です。削除できるデータには次のような種類があります。
- Googleドライブに保存されている不要なファイルを削除する
- Gmailに保存されている不要な受信メールを削除する
- Googleフォトに保存されている不要な画像を削除する
ただし、いずれの場合でも、ゴミ箱に入れたデータを完全に削除する必要があります。例えば、Googleドライブでファイルを完全に削除するには、まずファイルの右側の三点リーダをクリックし、[ゴミ箱に移動]を選択します。
そして、右メニューから[ゴミ箱」に移動し、ファイルの右側の三点リーダをクリックし、[完全に削除]を選択します。
これでデータが消去され、容量の空きスペースが増えます。なお、ゴミ箱に移動したデータは完全に削除せずとも、30日後に自動で消去される仕組みです。
ファイルを圧縮する
圧縮とは、複数のファイルを一つの圧縮フォルダにまとめ、容量を削減する方法です。圧縮したファイルを利用するにはフォルダを解答する必要があります。そのため、Googleドライブに使用機会の少ないファイルがある場合のみ、この方法を活用すると良いでしょう。
ファイルを圧縮する手順は次の通りです。
- Googleドライブから使用機会の少ないファイルをダウンロードする(端末に移動する)
- ファイル圧縮ソフトなどを使い、複数のファイルを一つに圧縮する
- 圧縮フォルダをGoogleドライブにアップロードする
- 圧縮前のファイルをGoogleドライブから完全削除する(バックアップ推奨)
ファイルを圧縮する方法は、オリジナルのファイルが手元に残るため、データの消失リスクを懸念せずに済みます。また、ファイルを圧縮するだけで大幅にGoogleドライブの使用容量を減らせるのも利点です。
共有ドライブを活用する
Google Workspaceに登録すると共有ドライブの機能を利用できます。共有ドライブとは、個人でファイルを管理するマイドライブとは異なり、組織やチーム全体でファイルを管理・共有するためのスペースです。複数の従業員がよく使用するファイルを共有ドライブに保存することで、個々人のGoogleドライブの容量を最小限に抑えられます。
共有ドライブでは、保存できるアイテム数が50万個まで、24時間以内にアップロードできるファイルは750GBまでといった制限があるものの、「契約しているアカウント数 × 基本容量」が総容量となるため、組織全体で大容量のファイル管理が可能です。
基本容量を追加する
Googleサービスは、よりグレードの高いプランに加入することで基本容量を増やせます。無料版の容量はユーザー1人あたり15GBですが、有料版に契約すると30GB以上、プランによってはTB単位の利用が可能です。無料版から有料版に切り替える場合、Google Workspaceに登録する必要があります。
Google Workspaceには、無料版では利用できない数多くのセキュリティ機能が搭載されています。電子情報開示の際に必要なデータを即座に取り出せる「Google Vault」や、データ侵害や漏えいのリスクを検出できる「DLP(データ損失防止)」などの機能が代表的です。そのため、Google Workspaceを導入すると、Googleのサービスをより安全に、なおかつ大容量の環境で利用できます。
基本容量を追加する
他社のストレージサービスを併用する
Googleドライブのようなクラウドストレージは、ほかにもさまざまなサービスがあります。複数のクラウドストレージを導入し、データを分散して保管することで、Googleドライブの空き容量を増やせます。例えば、Googleドライブに保存していた10GB分のデータのうち、3GB分のみをMicrosoft社のOneDriveに移行するといった形です。
クラウドストレージには次のような種類があります。
製品名 | 利用料金 | 無料版 | 容量 |
Googleドライブ | 月額680円~ | あり | 15GB~5TB |
OneDrive | 月額749円~ | あり | 5GB~1TB |
Box | 月額1,881円~ | あり | 10GB~上限なし |
Dropbox | 月額1,200円~ | あり | 2GB~15TB ※チーム全体の容量 |
代表的なクラウドストレージには無料プランが用意されているため、まずは機能性や操作性を確かめてみると良いでしょう。基本的に容量が大きいものほど利用料金が高額になりがちです。
Google Workspaceに登録して容量を追加する手順
容量を追加するため、Google Workspaceに登録する際は、次の手順で手続きを行います。
- 会社情報と連絡先を登録
- ドメイン設定
- ビジネス情報とログイン情報の設定
手順ごとの進め方や注意点を解説します。
1. 会社情報と連絡先を登録
電算システムをはじめ、Google Workspaceのパートナー企業(代理店)を経由して導入する場合は、事前にパートナー企業に相談しましょう。現状の課題に合わせた最適なプランの提案からスケジュール策定、導入支援まで、さまざまなサポートを行ってくれます。
パートナー企業を通さず自社で手続きを進める場合は、Google Workspaceの公式サイトにアクセスし、トップページの[無料試用を開始]をクリックします。
会社名を入力し、従業員数と地域を選択します。
管理者の氏名と現在使用しているメールアドレスを入力します。
2. ドメイン設定
Google Workspaceを利用するには独自ドメインが必要です。「gmail.com」のようなフリーメールのドメインは利用できません。
すでにビジネス用の独自ドメインを保有している場合は[既存のドメインを使用して設定する」を、Gmailの独自ドメインを取得する場合は[新しいカスタムドメインを取得する」を選択しましょう。有料版のGmailを利用するには、Gmailの独自ドメインを取得する必要があるため、ビジネス用のメールアドレスを保有していない場合は後者がおすすめです。
[新しいカスタムドメインを取得する」を選択した場合、ドメイン名の検索画面が表示されます。会社名や商品名、店舗名など、任意の名称を入力すると候補が現れるため、名称と価格を確認したうえで好みのものを選択しましょう。
選択したドメインが利用可能であれば年額の価格が表示されます。決済はGoogle Workspaceのアカウント作成後に処理される仕組みです。
3. ビジネス情報とログイン情報の設定
会社の所在地や電話番号を入力します。
Google Workspaceにログインするためのユーザー名とパスワードを設定します。
最後に[同意して続行]をクリックします。Google Workspaceのプラン選択、およびサービス利用料とドメイン契約料の支払画面が表示されるので、支払情報を入力のうえ決済を完了させてください。
これでGoogle Workspaceの登録はすべて完了です。Google Workspaceの管理コンソールにログインできるので、必要に応じてサービスを利用しましょう。
容量を適切に管理してスムーズにGoogleサービスを利用しよう
GoogleドライブやGmail、Googleフォトなど、Googleサービスを利用する際は、容量の管理が不可欠です。容量不足に陥るとファイルや画像などをアップロードできないため、定期的に使用容量や空き容量を確認する必要があります。
容量不足の問題を解消するには、不要なデータを削除したり、ファイルを圧縮したりする方法があげられます。ただし、頻繁にこのような作業を行っていると、組織の生産性が低下する恐れもあるため、Google Workspaceに登録して基本容量を追加するのも方法の一つです。
電算システムでは、環境構築やコンサルティングなど、Googleサービスの導入支援サービスを提供しています。GoogleドライブやGmailはもちろん、Google Workspaceのサポートにも対応しています。専門領域に精通した数多くのエンジニアが在籍しているので、スピーディかつ質の高いサポートを行えるのが強みです。「Googleサービスを活用したいが具体的なイメージが湧かない」といったお悩みを抱える方は、ぜひ電算システムへと気軽にお問い合わせください。
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